つぶやき     後 藤 の つ ぶ や き ・・・ 2005  つぶやき  

後藤研究室のページ

つぶやき
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2004年度版   後藤のつぶやき(今年度版)

[2005.12.31] 2005もいよいよ終わりが近づいてきました。

すごくすごく短く感じた一年でした。 きっとそれなりに楽しかった一年だったのだと思います。 3月、ネパール情勢の悪化と共に迎えた春休み。 春に新しいメンバーを迎えて2005研究室をスタート。 夏休みがてらローマとナポリを満喫し、帰ったその足で研究室。 そのまま、その足で九十九里☆ よく眠気に耐えて、現地まで辿り着けたものです…(汗)

8月は、ネパールで環境マネジメントと環境教育のプログラム。 初めてM1の3人と行った名古屋のJIMAでは、フナムシいじめて携帯を海に“ぽっちゃーん”というおまけつきでした(笑) アルバカーキはかわいい雰囲気のあるOld Townが素敵でしたね。気球がトレードマークになりました。 博多のJASMINでは嫌がるrabbitさんを半ば強引に説得し、学会発表!ふぐでご満悦♪ 今年は念願の西武ドームのマウンドも踏みました☆

あと一日、今年の思い出をかみしめて、年を越したいと思います。 来年はまた新たなチャレンジです。 来年の初体験… もう着々と準備は整っているのですが、気持ちを入れ替えて頑張らないとです! 皆さん、2006を迎える準備は出来ましたか??? (^-^)

Have a happy new year !!


[2005.12.30] 温泉旅行中に、有毒ガスを吸って母子3人が死亡、父親も重体というニュースが入ってきました。この方、東大の助手の方とのことで… 勿論、直接は知りませんが、元同僚ということになります。。。

何とも痛ましい事故で、せっかく楽しいはずの家族旅行が、一瞬にして悪夢に変わってしまいました。大変心痛ましく…

年末・年始の行楽シーズン。リラックスしながらも、事故や災害にはくれぐれも気をつけて…


[2005.12.29] 学術的な論文データのねつ造が問題になっていますね。韓国ソウル大では、「患者の皮膚細胞をもとにヒトクローン胚から11個のES細胞をつくった」と発表されたサイエンス誌論文の真偽が大きく取り上げられています。ソウル大の調査委員会では、「論文は完全なねつ造であったことが確認された」と報告しています。本人も認めているようです。この論文を発表した教授は、ノーベル賞にも最も近いとされていた世界最先端の権威として有名な学者でした。この一連の騒動で、研究者としては完全に道が閉ざされてしまいました…

近く日本国内でも、5月に大阪大学医学部教授が、アメリカ医学誌に掲載された論文に改ざんが見つかったとして取り下げ。東大の工学系研究科でも、英科学誌 “ネイチャー”に掲載された4本の論文について、実験結果を裏付けるデータがなく、結果の信頼性を確認できなかったとして、訂正や撤回していたという疑惑が浮上しています。東大では、調査委員会を設置し調査しているようです。が、大学側が設定した期限までに、(論文の根拠となる)実験結果の再提出が間に合わない可能性があるようです。なんでも、実験データや計画が入っているコンピュータも、データのバックアップをとらず廃棄していたということなのですが…

こうした背景には、研究者の業績が論文で評価されることがあります。こうしたプレッシャーの中で、グレーゾーンの議論で、矛盾するデータを隠蔽したり、データのねつ造や加工といった不正も多くなっているようです。“独創的な結果を裏付けるデータ”については、きちんとした管理をするべきであり、こうした不正が問題となっている中、疑われないための管理も必要です。研究組織ぐるみで、不正が起きないようなマネジメントが必要となっているということですね。


[2005.12.28] フィギュアスケート全日本選手権の男子フリーで、いったん発表された順位が表彰式の後にひっくり返るというミスがありました。この大会は、トリノ五輪の出場権をかけた大一番ということもあり、一度は優勝を喜んだ織田選手が、2位転落して泣き崩れ、優勝に繰り上がった高橋選手も素直に喜べない複雑な心境だったと思います。

これは“3回転ジャンプを2度跳ぶのは、2種類のジャンプまで”という規定に抵触したジャンプの得点(7.40点)を、組み込んで計算したために起こったもの。フィギュアのような高度な技を連発する競技は、印象以外の部分ではなかなか素人には、細かい採点方法は分かりにくいものなのですが… とにかく一つ一つの演技の得点を細かく採点し、それを集計する形で総合点が算出されるというもの。確かに複雑な計算が必要で、ミスがあったとしても不思議ではありません。

ところが、問題なのは、このミスが発覚した当初、日本スケート連盟のコメントでは 「コンピューターのプログラムミスで、織田選手の演技の減点がされていない部分があった。それを修正すると、1位と2位が入れ替わる」と、得点を採点するコンピュータプログラムのミスと発表していたことです。国際スケート連盟(ISU)のプログラムではきちんと規定数を超える3回転ジャンプについては減点されるが、国内に導入されたシステムではその機能がないために起こったと説明していたのです。ところが、27日になって、日本スケート連盟が得点算出方法を熟知しておらず、正しい人員配置をしていなかったという人為的ミスが原因であることが明らかになりました。

このような不祥事は、何かと“責任回避”のようなコメントが多いのですが… 確かに、前代未聞の不祥事に、混乱していた状況もあったのでしょう。しかし、連名は今日28日に会見内容訂正を発表する予定とのことですが、このような事後のドタバタの方がさらに、日本スケート連名の名を傷つけてしまうのは明白です。個人的には、このコメントをした本人に責任があると決め付けてしまうのは可哀相な気がします。自分が当事者であっても、あれこれと言い訳を考えてしまったかも知れません。でも、コメントしたのは個人でも、それは組織を代表してのもの。

組織体では、ありえないミスが起こったり、社会的に批判されそうな事態に陥ることもあります。そういった際に、単なるその場の責任逃れを起こし易いという人間の本能を前提に、きちんと最善の手を打てるような仕組みやチェック機能を備えておく必要がありますね。


[2005.12.27] コンビニで雑学書を買って、ざっと読んでみました (^-^;) こういうのは暇つぶしには面白いですね(ヒマはあまりないのですが…)。

面白かった雑学からひとつ。。。

車をぶつけて、つぎの道路にある公共物を破壊してしまいました。修理代として、一体いくらくらい請求されるでしょうか?

@ 道路標識1本、 A 電柱1本、 B 信号機1本、 C ガードレール1枚

ちなみに、電車の踏み切りを全損すると、約1億円らしいです。踏み切り、壊さないように気ぃつけてくださいね☆ (^_^;


[2005.12.26] 小泉首相が、NHKの民営化に否定的な考えを述べました。与党幹部との懇談で、「NHKは民営化しないという閣議決定がある。自民党内でもいろいろな意見はあるが、閣議決定を踏まえ議論することはいいことだ」と述べたとのことです。

今年(2005年)は、放送80周年記念の年です。世界初のラジオ局が米・ピッツバーグに誕生したのが1920年。それから5年後の1925年3月22日に、東京放送局が日本初のラジオ放送を実現します。ラジオ放送は、同年 大阪放送局と名古屋放送局でも開始されるものの、『全国で統一の放送局』の必要性から、1926年に3局が合併して日本放送協会が設立されます。来年は、日本放送協会誕生から80周年というわけです。

ラジオ放送が始まった1925年には、早稲田大学などですでにテレビの研究が始まっており、1930年に設立されたNHK技術研究所もテレビ実現に向けて研究を開始しました。その後、大戦の影響などがあったものの、1948年のNHKによるテレビ公開実験などの研究を経て、1953年2月1日、ついにNHKはテレビの本放送を開始します。ついでに、民放の参加は意外と早く、51年ごろから日本テレビ放送の構想が発表され、NHKと同じ年の53年8月28日に民放一番手として放送が開始されます。その後、59年までに日本テレビ、テレビ放送、フジテレビ、テレビ朝日の民放4局体制が成立、1958年に建設された東京タワーによって関東全域でテレビ放送を受信できるようになります。

このようにテレビの歴史をざっと見てみると、NHKによる25年以上に渡る実用化研究があってこそ、日本のテレビ放送は成り立っていると言っても過言ではないかも知れません。これまで大きな役割を担ってきたNHKですが・・・ デジタルへ移行などの技術革新はありますが、テレビ放送の技術はほぼ確立され、ある程度成熟した業界と言えるでしょう。NHKは、その役目を終えたのでしょうか?

いくつかの不祥事(皆さんもご存知でしょう)もあり、受信料不払い問題が顕著化しています。民営化すれば、(一般に言われる)生ぬるい体質が変わって、一連の不祥事として取り上げられたようなことが起こらない企業体質を作ることができるのか???

一方で、高視聴率は稼げなくとも、我々人間が未来に残しておく価値のある番組もまた、数多く作られていると思います。これが視聴率優先、利益優先の企業になってしまったら…??? これもまた、最もな意見ですね。


[2005.12.25] ☆Merry X'mas for all of us!!☆

みなさん幸せで楽しいクリスマスをお楽しみ下さい♪ (^-^)/


[2005.12.21] 明日の3年生の事例研中間発表会に向けて、研究室の中が結構、賑わってきました!発表会が近づくと、研究室にいる学生が多くなるのは例年の傾向ですねぇ。

一つのグループが人気アフィリエイトサイトの特徴分析をやっていて、色々なサイトを調査した結果を見せてくれました。最初、各サイトについて、特徴を表にしていたのだけれど、「この後、どんな風に進めたら良いでしょう???」と相談を受けたので、数量化III類という分析手法を使って、特徴を抽出してみたらどう???っとアドバイスしたところ、1日で分析をして持ってきましたね〜 そしたら、他の人気サイトとは明らかに特徴が異なるサイトがいくつかあることが分かりました。

その辺の詳しい報告は、明日の中間発表会で聞かせてくれるはず。楽しみにして今日は早めに帰ることにしましょう〜☆


[2005.12.20] 今日は利益モデルのお話。色々な製品が世の中には出回っていますが、それぞれどのように利益を出すのか、その特徴の差異を分析すると面白いので是非やってみましょう。メーカー企業は、モノを作って売って利益を得ているわけですが、実は利益の上げ方には色々と違いが見られます。

例えば、基本的な例としてプリンター。これは、プリンター本体を売って儲けるよりも、実際に使ってもらって消費されるトナー等の消耗品の利益率が高い。要するに、多少の損があっても、一度オフィスにプリンターを置いてもらえれば、定期的にトナーを購入してもらえるので、そこで利益をだすモデルです。同じようなモデルで利益をあげている製品は他にもありますか??? 考えてみましょう。携帯電話は???

でも、一見すると似たような特徴を有していますが、実は全く違う利益構造を持つ製品もあります。例えば、i-Podです。 これも、購入してから音楽コンテンツをダウンロードして聴くという意味で、「音楽データの販売で利益を出すモデル」かと想像しがちですが、現状は逆。音楽ダウンロードでは、アップル社にはほとんど利益は出ない価格設定になっています。

どこで利益をあげるのかって??? 当然、i-Podの製品を販売した時に利益をあげているのです。製造コストにおいて、他社が真似出来ないほどの低いレベルを実現し、i-Pod 本体で利益を出せるモデルを作り上げたわけです。 では、なぜ他社が真似できないほどの製造コストを実現できたのでしょう??? それは圧倒的な販売台数を確保しているからです。

「鶏が先か?タマゴが先か?」っと思われそうですが(苦笑) その圧倒的シェアを獲得した背景には、徹底的なユーザ利便性が実現されていること、そしてそのデザインと製品ラインナップのあり方。以前に、ソニーのウォークマンが大ブレイクして圧倒的なシェアを誇った時代がありましたが、i-Pod はその時の使われ方と異なる特徴があります。それはまた口頭で(笑) 興味のある人は、ゴトウに一声かけて下さいね (^_^;


[2005.12.19] しかし… フィギュアスケートのグランプリファイナルは凄かったですね!前にも書いたと思うのですが、あんな天才的な15歳に満員の会場からスタンディングオベーション!1万人に膨れ上がった会場、テレビの視聴率は3日間共に20%超えの聴講視聴率!!

安藤美姫というスーパー高校生が、世界初の4回転を飛んで火をつけ、今年になって天才・浅田真央!期待のミキティはフリーでは3転倒でしたが、エキシビジョンのフィナーレで、4回転ジャンプを久々に成功でガッツポーズ。他にオリンピック候補が、村主に荒川に中野…っていうんだから、こんなに強い選手が集まったのも凄く珍しいことです。

これからしばらく、女子フィギュアのフィーバーは続くかも知れませんね〜


[2005.12.12] 今日は研究室に4人の学生が泊まっていました。そのうちの一人、大学マーケを研究しているのですが、結構頭を悩ませていますね!(がんばってくださいっ)

この研究では、大学学部のポジショニングのあり方について研究しています。ポジショニングというのは、マーケティングの専門用語で、“同じ顧客層を相手とする競合他社とどのように差別化を図るか”を考えるための概念です。要するに、他社と全く同じでは、顧客に積極的には自社製品を選んでもらえません。何らかの方法で、“他と違う”ことを認識してもらい、かつその“違い”が顧客のメリットにつながることが必要です。何らかの適切な基準を考え、自社製品やサービスの位置取り(ポジション)を明確に描くことが重要です。自身が明確に思い描けないものを、顧客に伝えることはできませんから。

さて、そのようなポジショニングをどのように行ったら良いのでしょうか???

一つは、“意味のある基準”を考える必要があります。そして、他社と差別化できるポジションを決めること。ただし、そのポジションは、顧客から見ても明確に違うことが認識できなければ、それは片思いと同じです。顧客から見ても、ポジション(他社との違い)が分り、かつそれは自社側が考えているポジション(位置取り)と同じでなければならないのです。


[2005.12.11] 皆さんもご存知ですが、京都府の学習塾で起きた、アルバイト講師による小学生の刺殺事件… とても痛ましく思いました。これから楽しい青春が待っていただろうに… その日を見ることなく亡くなった小学6年生とご遺族の心情を思うと、本当に心が痛みます。

この事件、色々と報道されていますが… 前兆があったようですね。この講師と女子児童との間には、以前からトラブルがあり、学習塾側でも担当を外すなどの処置をしていたようです。この子の母親も、この講師とのトラブルに対して、学習塾側に対応依頼していたとのこと。

何よりも、在学する大学では、強盗致傷の現行犯逮捕の経歴があったものの、学習塾側はこの前科を認識していなかったと。一般に、学習塾では正社員のほかに、現場で指導にあたる講師として多数のアルバイト学生を雇用している例が多く見られます。その採用時には、履歴書や面談でのチェックは行うものの、その学生について大学に問い合わせても、個人情報保護の名目のため、詳しい経歴を教えることができない事情があります。

しかしながら、今回の件は、学習塾にとっても、大学にとっても、大きな痛手を伴う悲劇となりました。学生の通う大学では、すぐさまHP上に学長と学部長の声明文が掲示されています。そもそもこのような行動をした容疑者本人は、弁解の余地もないのですが、こういう人を出てしまったということで、その人が所属する組織全体が非難の対象となります。組織としては、今後、このような惨事を二度と起こさないためのリスクマネジメントが必要と言えます。

このような悲劇には本当に人間として心が痛むものであり、二度と起こらないことを節に願います。。。


[2005.12.10] 昨日の問題に似た話題です (^_^;

ここに、“0以上1以下の値”の集合があります。これをAとします。

次に、“0以上2以下の値”の集合を考えます。これをBとします。

「AとBの大きさの関係は??? どっちがどれだけ数が多い?」っと聞かれて…

太郎君は、「Aは0から1までの数すべてでしょ。Bは0から2までで、Aの倍あるから… Bの中には、Aに含まれる値の2倍の数の値があるはずだよ!」っと答えました。

そうすると、次郎君は「いやいや。Aは0から1までで“1”も含むでしょ!Bは0から2まで。。。えっと… Aを“0〜1までの線”と考えると、これを2本つなぎ合わせるとBになりそうだけど、端っこの点が1個だけ重なっちゃうよ。正確に2倍じゃないんじゃないかなぁ。Bの中の個数は、Aの2倍から1を引いた数になるはずだよ!」っと答えました。

すると、三郎君は、「Aの中の値を2倍すると、必ずBの中のどれかになるよ。例えば、0.6000…って値は、2倍すると 1.2000…って。でも、Aの中の1つは2倍しても、2つに分かれちゃうわけじゃない。Aの中の全ての数は、Bの中の数1つに変換できるから,,,数は同じだよ!」

さて、誰が正しいのでしょう???


[2005.12.9] 今日うちの研究室に石田さんが来てたので、概収束だの、重複対数の法則だの、エントロピーだのって話をしてて…話の流れで、一緒に部屋にいたうちの学生に次の質問をしました。

1−1+1−1+1−1+1−1+1−・・・・・
っと、+1 と −1 が無限に続く計算。

あるA君は、
1−1+1−1+1−1+1−1+1−・・・・・
=1+(−1+1)+(−1+1)+(−1+1)+(−1+1)+・・・・・・
=1+0+0+0+0+0+・・・・・
=1
だから「答えは1だよ!」と答えました。

そしたらB君は「いやいや、違うよ,,,」
1−1+1−1+1−1+1−1+1−・・・・・
=(1−1)+(1−1)+(1−1)+・・・
=0+0+0+0+・・・
=0
だから「答えは0だよ!」と答えました。

そしたらC君は、
S=1−1+1−1+1−1+1−1+1−・・・・・
とおくと、

S=1−(1−1+1−1+1−1+1−・・・・・)
S=  (1−1+1−1+1−1+1−・・・・・)
って考えると、上と下の式で ( )の中身は同じだから、
上下の式を足すと ( ) は打ち消しあって消えちゃう。
そうすると、
2S=1
だから,,,「答えは、2分の1だよ!」っと答えました。

さて、誰が正しいのでしょう???


[2005.12.7] 昨日、企業で「負荷を溜め込み過ぎて、あるとき突然限界!欠勤…退職…」というケースがあちこちで見られている、という話題がでました。

これに関連して・・・ ちょっと前の特集なのだけれど、2005年10月24日号の日経ビジネスを是非読んでみてください。特集名は「社員が壊れる −最高益に巣食う現代版 モダン・タイムス」です。ここに、一人のトラックドライバーの事例が詳細に書かれているのだけれど、彼らの仕事が如何に過酷なものであるかを知ることができます。平均睡眠時間1〜3時間くらいで4日間をトラック移動と運転席での仮眠で過ごす。この間、風呂にも入れず、、、、よく道路に大型トラックが泊まっていることがありますが、あれ、積荷を降ろし終えた後の2,3時間の空き時間を仮眠していたりするのですね。でも、アイドリングストップ運動で夏でもクーラーはかけられない。高温の中で休み、高速では制限速度遵守のために、睡眠時間を削ってさらに長時間運転しなければならない。

こんな風に働いていたら、確かに死んでしまいますね…

現場には、「嫌なことは一切やりたくない」という甘ちゃんタイプの若者も増えてるという指摘がある反面、一方で大々的なリストラ、合理化と最高益に沸く企業で、そのしわ寄せが現場社員に圧し掛かっている場面もあるようです。仕事とは、何のためにするのだろう??? そんな人間の経済活動の根本的な疑問が再浮上しそうですね・・・


[2005.12.6] IT化が進んで、コンピュータの能力が飛躍的に向上しました。そして、ネットワーク化。このような発展は、人間社会やライフスタイルを大きく変化させました。ネットや携帯がなかった時代と現在とでは、私達の生活のいったいどんな点が変わったのか??? ちょっと考えてみましょう。

こういったことをきちんと整理することで、将来起こるであろう変化についても、色々と思考を巡らすことが可能になります。

っていうような感じです。


[2005.12.5] 21世紀は“知の時代”とも言われています。これはどういう意味なのでしょうか??? 大昔に人間が経済活動を始めた当初、その価値の交換は主にモノでした。とくに、食物ですね。食べ物は一般に永久保存が難しいですから、長い短いはあるにせよ、価値が消滅してしまう時が訪れます。「食べてしまう」 か 「腐って食べられなくなってしまう」 ことによって、価値が消滅します。これらの価値の交換と保存を目的として、お金の概念が生まれます。それは、モノの価値を計る尺度となりました。

その次に、価値はサービスへと広がりを見せます。現在の日本もサービス産業が栄え、多くの人々がサービスへの対価として、お金を稼いでいるのです。さらなる広がりとして、モノについては『モノ+サービス』の合わせ技でないと、売れなくなってきます。自動車やコンピュータも、モノ自体の品質のみならず、故障時の修理サービスなどとの組み合わせで商品が選ばれるようになってきました。

そのような中、情報化の巨大な波が押し寄せました。以前から『知らない情報』には価値がありました。新聞やテレビのニュースに価値があったのはこのためです。自動車や建造物の設計図面や製造ノウハウというようなものも情報です。音楽も情報。こういった様々なジャンルの情報が、デジタル化によって以前よりも容易に生産できるようになります。ついでに、コピーしたりすることも可能で、たちまちに価値を失わせることも可能です。なぜって??? 情報は『全員が知ってしまうと(全員に配布されてしまうと)、金銭的価値がなくなるから』です。 あとは個人的な価値で、楽しむだけしかできませんね(苦笑)

自動車などもモノは、一台持っていても、同じものを2台持つことはありえる。情報はありえません。まったく同じ情報であれば、2つとか3つという概念がない。「同じ音楽CDを2枚持っている」というように、数えられる媒体で数えることは可能ですが、中に入っている情報は同じ。そして、その情報は知の結集です。今後、ますますこういった知財をどのように生産し、その価値が失われないように管理するか?が、ますます重要になってきます。いま、多くの人々が使っているマイクロソフトのWindowsも、ネット検索のGoogleやYahooも、、、高度な知の結集ですね。


[2005.12.3] BRICsという語を知っていますか???(勿論、学生に質問してるのですけれど…) グローバル化が進む製造業のキーワードとして、良く話題や記事に出てくる言葉なので覚えておきましょう。ブラジル、ロシア、インド、中国の頭文字を取って、BRICsです。これらは、新興大国として注目されている4国です。それらの姿は、日本が戦後の焼け野原から、凄まじい勢いで高度成長を遂げた時代に似ているようです。

中国に関してはもはや説明をするまでもありませんね。いまや世界の工場を担う国と言っても過言ではありません。インドはその高い英語能力とIT能力を駆使し、多くの優秀なシステムエンジニアを輩出するようになりました。欧米のIT企業が、インドにソフトウェア開発の拠点を築いています。ブラジルとロシアは、中国やインドと比べるとやや印象薄の感があるかも知れませんが、例えば、人口比の自動車保有台数では中国やインドを大きく凌ぐ国です。

日本から見た場合に大きな関心となるのは、この中でも特に中国とインドとなるわけですが… 今後数年から10年くらいのうちに、これらの新興国のさらなる発展は要注目と言えます。


[2005.12.2] マンションなど建築物の耐震強度偽装問題が、テレビや新聞を賑わしていますね!しかし、聞いていると、どうも耐震強度を偽装した物件を購入してしまった“多くの被害者の方々”の思いを無視した発言が飛び交っているようにも見てとれます。責任を擦り付け合っている感じですよね… よくよく聞いてみると、正直、専門家が見過ごせる範囲を逸脱しているように思えます。 どんなことが起こるか、結果を予想できていながら、、、あのような偽装を軽くみてしまったのかも知れません。こうした耐震強度が規定値を守られているかどうか、は正直なところ、素人目には分りません。専門家が言ったことを信じるしかない世界。医療などもそうなのでしょうが、こういった世界に身をおくエキスパートは、卓越した知識や能力だけでなく、倫理観や人間性を求められるということです。

ともあれ、これら一連のドタバタを受けて、政府が解体費用や建て替え費用などを業界全体で賄う保険制度の検討を発表しました。今晩にでも大きな地震があったら…っと毎晩心配しながら床に入る方々の不安が早く解消されることが最優先ですよね。。。


[2005.12.1] いよいよ2005年も残すところあと1ヶ月となりました!時間の経つのは早いです。今年は、3月のネパール情勢で研修旅行がキャンセルになりましたが、夏にイタリアのサレルノで開催されたICPRに行って、ローマやナポリを散策。その後、ネパールのカトマンズで環境教育のプログラム。帰ってきてすぐ夏合宿に行って、JIMAで名古屋。10月にはNAAEEで、アメリカのアルバカーキへ! 終わってすぐ、JASMINで博多。本当にあちこちに行ったり来たりしていた一年でした☆

あと1ヶ月ですが、「終わり良ければ全てよし!」 こんな激動の一年だったから、思い入れ深く思い返せるように、あと1ヶ月のこの一年を締めくくれるように頑張りたいと思っています。


[2005.11.30] オープンソースソフトウェアを教育場面で如何に活用できるか?という課題が興味深くなっています。オープンソースとは、文字通り、ソフトウェアのプログラム(コード)自体が公開されていおり、誰でも利用できることが特徴です。最近では、購入することなく、一定の規約さえ守れば無償で使えるネットサービスやフリーウェアがたくさんあります。こういった無償の公共財は、うまく使えば、コストパフォーマンスの高い、優れた教育を提供できますね。でも、「どんな使い方をすれば、効果的なんだろう???」ってことが、あちこちで議論されているところです。

興味のある方は、コンピュータ&エデュケーション誌 Vol.19の特集「オープンソースソフトウェアによる教育の展開」を読んでみては如何でしょう? (^-^)


[2005.11.29] 今年大車輪の阪神・中継ぎエースの藤川球児の契約更改に臨み、7000万円という提示を保留したそうです。藤川と言えば、今年は中継ぎでありながら大車輪の活躍で、シーズン80試合登板のプロ野球新記録を樹立。ファンからも優勝の立役者として人気も高い選手。

年俸7000万という数字は、一般庶民からすれば、超高給ですが… 今年の球児の印象度の高さと他のポジションの査定の度合い、優勝チームであることを勘案すると、かなり低いかな,,,と思いますね。確かに、中継ぎで史上最高の成績を残してのこの提示額は、、、「中継ぎを放棄して先発投手をやるしかない」っと言われても仕方がないかも。。。

ただ、「子供たちには夢を与えないといけない」という発言はあまり好きにはなれないですけれど… 子供達に夢を与えるのは、年俸などのお金じゃなくて、プレーで!感動で夢を与えてほしい。 勿論、プロなんだから、成績に相応しい年俸を要求するのは当然の権利ですけどね (^_^; それは子供たちとは、また別のところで…(苦笑)


[2005.11.28] 日本のNPO法人(Non Profit Organization)は、これまでに23,000余りに増えました。平成10年12月の特定非営利活動促進法(NPO法)施行から、まだ7年になろうとしている訳ですが、この間に急激に増加してきたことになります。私も、まだ東大で助手をしていた2000年に、散々大変な思いをして、NPOの申請書類や登記書類を準備し、設立準備からの事務手続きをやった経験がありますが…(二度目であれば、少しは手際よく事務処理できそうです 苦笑) 当時は、まだ都庁の窓口の人も、NPOにあまり慣れていなくて、聞く度に違う回答が帰ってきたりで大変な思いをしました(苦笑)

NPOは、利益追求ではなく、社会的なミッションを果たすことを主目的とした組織です。もともとは、ボラティア団体や市民活動団体が、財団法人や社会福祉法人などの法人格を取得するためには、巨額の資本や手続き上の手間が必要でした。NPO法には、これを簡素化して迅速に取得できるNPO法人を制定し、小規模でも積極的な活動を行う任意団体の法人化取得を促進するという目的がありました。要するに、それまでは任意団体として、様々な制約を受けながら活動せざるを得なかった大多数のボランティア団体や地域活動団体を保護する目的で制定されたものなのです。

ところがここに来て、NPOという法人格は、事業主が選択することのできる「一つの組織形態」とみなされている傾向も出てきているようです。すなわち、「事業や活動をうまく成功させるために、色々な形態の組織(法人格)を巧みに使いこなす。NPOという形態もその一つとして戦略的に用いられている」、というものです。本来は、社会のためにあるミッションを果たそうとする組織を保護しようとするものが、別の意味合いで利用されるようになると、色々な弊害も出てきますね。

ちなみに、非営利の意味は、無償でサービスや活動を行うという意味ではありません。事業活動を行っても構いません。最も簡単に言ってしまえば、株式会社などのように利益を配分しないところに特徴があります。


[2005.11.27] マーケティングの枠組みの話なのですが… ま、企業のマーケティング部にいる人に取っては当たり前のことなのですが、ついつい忘れがちになってしまうこと。

この前、うちの学生に、「もし鉄道会社が、全ての顧客の乗車・降車情報をDBに取得できるようになったら、どんな活用方法が考えられるか???」っという質問をしてみました。勿論、後藤の中で確かな正解を持っている訳ではありません。でも、こういう将来実現しそうなテクノロジーが生み出す便益を先取りして考えてみるのは、良いトレーニングの題材です。

で、普通は「個人の乗車・降車履歴から、興味を持ちそうなイベント情報などのPRを効率的に行う」とか、いわゆる行動パターンに合わせた広告を打つために使う、というような方法がありますね。例えば、某流通業者は、顧客の購買履歴と家族構成の情報を元に、顧客ごとに複数のチラシ広告を使い分けています。では、他には???

こういう問題を考える時、一つは、顧客にとって何が価値なのか??? を、顧客の欲求まで遡って良く考えてみることです。価値の消費場面について。乗車客にとっては、電車に乗ること自体が価値なのでしょうか? ほとんどの場合は違いますね。「行きたい場所に移動すること」です。じゃ、他の目的で電車に乗る人っているの??? 勿論、痴漢!とかっていうのは論外ですよっ!! (苦笑)

これは考えてみても、あまりないんじゃないでしょうか。特定の鉄道ファンに受けるような路線は別として、現状では ”移動” が主目的として大多数となるでしょう。

そうしたら、次に考えていくべき方向は2つです! 一つは、いまのほとんどの乗客の主目的である ”移動” 以外の利用目的を新たに創出できるか? そしてもう一つは、顧客は ”何のために” 移動するのかをグレークダウンすること。

やばい、やばい… ネタを全て書き綴ってしまいそうだ(苦笑) あとは考えて下さい。ちなみに、TOCじゃないですけど、ラッシュ時の電車って最も混んでいるのは実は特定の区間だけのことが多い。始発駅から超満員なんてことはあまりなく… 田園都市線で言えば、三軒茶屋から渋谷の区間が超混み混み状態。でも、中央林間では座れますね。でも、その混む区間での搬送量を確保するために、遥か中央林間からどんどんと電車を出発させなければならない。要するに、ボトルネックで決まっちゃうんですよ!(笑)


[2005.11.26]ある分野の常識は、ある別の分野の非常識!」 この言葉、時々本当に痛感させられることがあります。私がこれまで出会ってきた優れた研究者に共通すること、それは物事を他人よりも高い視点から見ることができるということ。「この常識は、あっちの分野では、全く新しい発見だ!」っと、瞬時に気づく視野の広さとネットワーキング力。(この場合、全く異なると思われる別々の知識を結びつける能力を指す)

もっと分り易い言い方をしますね。ある物事を説明するときに、聞き手が 「なるほど、もっとその通りだ。」と納得するような具体例次々に繰り出せること。他人の話を聞いたときに、「それは、例えば、○○の分野で言えば、△△ということですね!」、「そうそう!」というような、例えの会話に持っていける人。

普通の人は見逃してしまう点かも知れないけれど、”この人はすごいな”と分る一瞬です。

言っていること分りますか??? 今日は、すごく短いですが、結構うちの学生に伝えたいことが集約されているかも(笑)


[2005.11.25] うちの研究室は、何故か分らないけれど、多様性で溢れかえっている。研究テーマもしかり。個性もしかり。企業もそうなのですが、あまりに同じタイプの社員ばかりになってしまうと、組織が硬直して、新たな活きる力が生まれてこない。

竹の話は知っていると思いマスが… たくさん生えている竹は、根っこで繋がっているんですよね。だから、何十年かに一度、いっぺんに竹山は一斉に枯れてしまいます。毎年、新しい竹の子が生え、新しい命が次々と連鎖しているように見えても、DNAは一緒。だから、生えて1年の竹も、ずっと昔から生えている竹も、みんないっぺんに死に絶えます。

人間組織も不思議なもので…長年、同じメンバーで、同じように活動をこなしていると、だんたんと組織としての活力が落ちてくる。その中で、新しい活力を吹き込んでくれる多様性。他の人と違う能力。違う個性が組み合わさって、協調の中で生み出される力。これは、とても大事だと思います。


[2005.11.24] ロボットセラピーってご存知ですか??? 私の友人といいますか、後輩といいますか… 彼が、そういうのをちょっと研究しているんですけれど。その前に、動物セラピーっていうのもあるんです。要するに、高齢者や脳疾患で身体が不自由な人のリハビリの際に、犬などの動物とのふれあいの中で、人間らしい尊厳を取り戻し、楽しい気持ちでリハビリを行うというわけです。一般に、リハビリって聞くと、訓練のようなイメージがあるじゃないですか。そういうのではなくて、楽しい気持ちで、自立した人間らしい生活に戻るためのリハビリを行うための色々な方法が研究されているんです。

で、ロボットセラピー。ま、要するに、本物のワンちゃんの代わりにAIBOなどのロボット犬を使ったりするのです。本物の犬は、そういうセラピスト犬(?)を育てるのもたいへんだし、コストもかかる。ロボット犬である程度、代用できれば、将来的にロボット犬自体の価値も上がるというもの。

ロボット犬の動作と高齢者の感情変化の因果関係を分析したり… 効果はあると思いますか?研究をしている本人も、「そりゃ、本物の生きてる犬の方が良いには決まっているんですよ!でも、全てのご老人にセラピー犬を与えるなんて無理でしょ(笑)」っていう感じでしたね(^_^;

こういう分野の研究の話も、聞いてみると面白いですよ。ともかく今後圧倒的に、介護する側が減り、介護される側が増える高齢化社会を見据えると… こういうリハビリ法の研究って大事になってくるのです。誰か、卒論でやっていたいっていう人いるかな。。。


[2005.11.23] 時々聞く言葉なのですが… 「アンケート解析は役に立たない」、「定型のデータを分析しても役に立たない」ということを言う人がいます。言い過ぎですね(苦笑) 逆に、少数の被験者にずっとついて行動や考え方を調べ上げたり、観察者が対象になりきって活動や共同生活を行うことで複雑な対象を細かく分析する方法、例えば参与観察と呼ばれる方法。これに対する、データ数が少ないから、数値的裏づけがないからという理由で ”役に立たない”という意見。これも、言い過ぎですね(苦笑)

うちの研究室では、何人かの学生がマーケティング関係で論文を検討中ですが… けっして、データ解析やアンケート調査に偏ったり、逆に少数の特異事象の調査に偏ったりしないで下さいね。バランスが大事です。統計学の教科書などを見ると、よく社会科学者がわかり易い統計の本を書いていてくれたりします。これは、彼らが数式にも精通している証拠です。数理統計学者の書く統計教科書よりも、一般人には分り易かったり、実用的であったりします。彼らは、データやモデルを駆使する術に精通した上で、一つ一つの事象や行動を細かく分析している。逆に、品質管理やロジスティックスなどの研究者は、モデルや数式で表せない工場や流通の現場作業に精通した上で、データを揃えて仮説を立証しています。人間の諸活動には、数値や理論では語れないことがまだまだたくさんあることを認識しているし、本当に溢れるくらいの現場ノウハウに精通しています。

泥臭くて、データやモデルで説明できないことにも精通していなければ、アンケートやデータで客観的に納得できる研究成果を示すことなんて出来ませんよ。確かに研究論文では、どちらかに特化して記述しているものが多いです。それは、論文の目的がそこにフォーカスされているからであって、本当に素晴らしい研究者は、やれば他のアプローチもとても器用にこなすものなのです。そういう様々なバックグラウンドと試行錯誤のもとに、新規性のある部分についてのみ論文にまとめているから、読み手はそれが著者の力量の全てであるなどと誤解してはいけません。

よくマーケティングの世界では、マーケティングリサーチと称して、多くのデータを使って物事を立証することがあります。反面、特異点と呼ばれる珍しい観察対象を深く研究したり、実際にお店に出かけて一日、お客の行動をウォッチングしたりしているんです。これらは分析の両輪であって、実社会では、どちらか一方で済むものじゃないのです。


[2005.11.22] 昨日の夜遅く(遅くというより、夜中ですが)家に帰り着いてTVをつけたら、テレビ朝日でテレメンタリーという番組をやっていました。この日の特集は、山古志村で米作りに励むご夫婦の話。山古志村と言えば、新潟中越地震で大きな被害を受けた地域です。農村地区といっても、山の斜面に作られた田園で懸命にお米を作る人々の姿には、とても心を打たれました。

この地区は震災後に立ち入りが制限されていた地区で、田畑の作業も昼間車で2時間もかけて行き、夕方に仮設住宅に帰るという長距離通勤の農作業をしなければならなかったそうです。地震でひび割れた田んぼを修復し、田植え後の台風の被害にあい、、、そんな大変な逆境の中での農作業です。

それでも、山の斜面で懸命に米を作る人々。山古志村の米収穫量は、地震の影響もあって例年の1割弱程度だそうです。とても車の入れない斜面の田んぼで、手にカマを持ち、全て手作業で1週間もかけて稲を刈り取っていく姿に、しばらく何をするでもなく、ただじっとその映像に見入ってしまいました。

「美味しい米を作りたい!」。。。暮らしの原点の再発見でした。


[2005.11.21] ”またここから時間が進みそうです”、は昨日、東京国際女子マラソンで優勝した高橋尚子選手の言葉。いや〜,,, すごいですね!33歳にしてさらに自らを鍛え上げるその精神力! 2時間24分39秒というタイムも立派。 世界の頂点に立ちながら、先のオリンピックメンバーからも外れ、限界か???っと言われたことも。その過程での苦労や辛さ、数々の故障を乗り越えてきた物語の本当の部分は本人しか分らないのかも知れませんが、この優勝は多くの人々に感動を与えたことでしょう。止まっていた時間がまた進みだす… そんな超一流のアスリートの世界、考え深いですね。

一方で、フィギアスケートGPシリーズ第4戦では、なんと弱冠15歳の浅田真央さんが日本人女子4人目のGP優勝!びっくりです。2位のコーエン選手(米)、3位の元世界女王・荒川静香選手を退けての優勝だけに、これは価値ありますよ!!しかし、まだ15歳・・・

なんでも、国際スケート連盟(ISU)の規定では、若すぎてオリンピックに出場できないのだとか。こんな事例、聞いたことあります???

いや,,,すごいですね…


[2005.11.20] そろそろ卒論の追い込み時期になってきて、あちこちで実験や結果分析に関する議論が行われるようになってきました。 で、よく聞く質問なのですが、「評価を行う際のサンプル数はどのくらいとったら良いんですか?」、「アンケートを取るとき、何人くらいにアンケートを取ったら十分なんですか?」という質問を受けることが多いです。データはたくさん取れば取るほど良いことは感覚的に分かりますが、逆に数を取れば取るほど大変さが増大します。

さて、必要なデータ数実験数は、いったいどうやって決めたらよいのでしょう???

通常、データ数が多ければ多いほど、全体の平均値は正確に把握することが可能ですね。統計分析では、全体を調べずに一部を使って全体を推測するわけですから。その推定の確かさ(精度)は、データの数と共に向上していくわけです。だからデータは多い方が良い。では、精度はデータ数を共にどんな速さで上がっていくのでしょうか???

一般に、データを取り扱う手間は、データ数が2倍になれば、ほぼ2倍です。 精度は? というと実は、√2倍程度。つまり、データを100倍多く集めて、手間を100倍かけても、肝心の推定の精度は10倍にしかならないってことですね(笑) 現実的には分析にかけられる人手や時間には限りがありますから、必要な精度を求められる(知りたいことが分かる)程度のデータ量を決めることになります。統計的検定の世界では、検出力という概念がありますが、その話はまた今度。


[2005.11.18] 11月18日号の日経新聞の経済教室(29面)は、故ドラッカー氏と経営学、と称して、一橋大学の野中郁次郎教授が執筆されています。ピーター・ドラッガーといえば、正にマネジメントの父。高齢になってからも一線で活躍し、新聞や雑誌など様々な紙面によって記事や論文を発表していました。その功績は色褪せないばかりか、時を越えて、今後も経営学の中核として伝え続けられるのではないでしょうか。ドラッカー博士の著作には、多くの読むべき良書があります。日本企業に対しても大きな影響がありました。それらの詳細については、是非、野中先生の記事を読んでみると良いでしょう。


[2005.11.17] 10月26日号のニューズウィークは、”世界が尊敬する日本人”。パイプオルガン建造家の横田宗隆氏、ポーランドで民主化運動に深く関わった伝説的活動家の梅田芳穂氏など、様々な世界で活躍する日本人の姿が描かれています。アメリカのアニメテレビで大ヒットしたパフィーや、一人芝居の分野を開拓したイッセー尾形、宅急便を生んだクロネコヤマトの元社長 小倉昌男、最初に英語を話した日本人である幕末の通訳・教師 ジョン万次郎、など、色々なジャンルの人々の名が挙げられていますね。

その中で、ちょっと目に止まったのが、Kobori と どらえもん。Kobori はタイの人気作家の小説主人公で、タイでは最も有名な日本人だとか(笑) そして、どらえもん。世界中で愛されるアニメとのことで、有名度はピカイチなのですが、彼は日本人なの???(笑)


[2005.11.16] うちの研究室で、というか・・・ うちの院生の間で(?) MIXIが流行っている。その普及の上昇度合いたるや、凄まじいものがあります・・・ これ、SNS(Social Networking Site)の代表的なサイトなのですが、メンバーの承認を得られた新規加入者のみが参加できるという設定や第三者が閲覧できない状況下でやり取りするといったことも出来るので、かなりバーチャルな世界でのコミュニティが進行しているというわけで・・・

このような新しいWeb技術によるネット上のコミュニティは、様々な情報が流れ、コミュニケーションが行われるので、企業も無視できなくなってきました。それこそ、悪評は一日で全国に広がるし、どこでどんな発言が生まれるかも予測できないから大変です。

しかし、うちの学生がどんな情報のやり取りをしているのかと思って覗いてみたら・・・ うかつにも笑ってしまった、失敗・・・


[2005.11.15] インターネット関連企業による多角化戦略が加速していますね。ライブドアとニッポン放送の一件から、ソフトバンクや楽天の一件と、プロ野球協定にまで話が及んで世間を賑わせています。ところで、このような企業買収についてなのですが、基本的には 株主価値を創造してくれると思われる企業の株を買うことは、”株式上場” している限り、正当なことです。

ま、その点はおいておいて。インターネット関連企業が、メディア企業に興味を示すのには理由があります。今後、インターネットとテレビなどのメディアは統合されてくるとネット企業側は読みます。今の時点から、ネット企業とメディア企業のインフラやノウハウを融合し、シナジー効果が期待できるというわけです。

でも、経済学の世界では、「一般的に異業種間の統合はうまくいかない」とされています。シナジー効果が生まれないだけでなく、異なるビジネスを展開する2社を統合すると、お互いに足を引っ張り合うこともあります。良い例が、AOLとタイムワーナーでしょうね。しかし、統合を考えている二社間で、このことをしっかりと評価することは実は簡単ではありません。ネット企業は 「メディア企業とビジネスは似ている」と言い、メディア企業は「ビジネスの中身は全く異なる」と言うわけです。異なる企業の統合によって、新たな価値が創造されるか否か、これは究極のところ、やってみないと分かりませんね(苦笑) 過去の事例にはないことが、時として初めて起こることもありますから。ただ、これまでに蓄積されてきた経験論に基づく論述は、たいていの場合には大きな間違いを生まないようですけれど (^_^;


[2005.11.14] 商品を購入する時、どんな点を評価して購買行動に至るでしょうか??? 色々な評価規準はあると思いますが、基本的には、(顧客価値)=(便益)−(コスト) ですよね。その商品を買うことによって得られる便益が大きければ大きいほど、顧客は高い金額を支払っても、その商品を買ってくれる。何故なら便益が高いので、コストが高くても顧客価値が生まれるから。

ところで、「売値が高くないと、消費者の便益がなくなってしまうもの」、「値段が高くないと、お客が買ってくれないもの」 があること、知っています??? マーケティングの基本的な問題ですよ(笑)

どんなものがあるか、考えてみて下さい。例を出しますね。例えば、お中元やお歳暮。送ってもらった相手が、正しくその価値を理解できるとき”お歳暮”の価値がでるのです。「あら、こんなに良いモノを送ってもらってしまったわ・・・」ってね。1箱300円のお菓子詰め合わせは、たとえ実現できたとしても、お歳暮としては売れませんね。

後藤はしばしばワインで苦労するのも、同じ類のことなのですが。。。。時々、外でワインをご馳走になることがあります・・・特に会社に行ったときなどご馳走になってしまうと、自分がいま飲んでいるワインがいくらくらいなのか??? が、分らないと、ちょっと困ったことがおきます(涙)


[2005.11.12] 今日から九州は博多に出張です。経営情報学会という学会の全国大会なのですが・・・ 今年は、増井研の河合君と木下さんが発表ということでついて行くことにしました!「学会発表しなさいね」っと炊き付けてしまったので(笑) 今年の学会では、いくつかセッションを見てきましたが、マーケティング関係のセッションのやり取りは面白いですね。一部、言い争いに近い(?)激論が交わされていました(苦笑) 経営を社会科学的にとらえる研究も多いので、うちの学生に取っては良い勉強の機会になりそうです。来年の春季大会は、院生を誘って学会に行って見よう、っと思ったわけです。


[2005.11.10] 政府が検討している公務員改革の基本指針案が示され、「国家公務員総人件費のGDP比を、今後10年間で半減させる」という目標案が示されました。郵政民営化によって日本郵政公社職員26万人の民間企業への移行しますが、それだけでなく、10年で95万人規模の削減目標とのことですから、かなり大胆な削減目標と言えますね。

ちなみに、国家公務員の人件費内訳は、行政機関が3.3兆円(33.2万人)、自衛官1.8兆円(25.2万人)、日本郵政公社2.4兆円(26.2万人)、特定独立行政法人0.7兆円(7.1万人)、国会議員や裁判所などが0.3兆円(3.1万人)とのこと。郵政民営化で26.2万人の削減効果は大きいですが、それでも削減目標の半分にも足りません。いよいよ小さな政府への舵取りが本格化してきそうですが、その先はかなりの努力が必要そうです。

個人的には、「本当は縮小均衡の方向は一考の余地あり!」と思うのですが、現状の国家予算における歳入と歳出の状況を見ると致し方ないかも知れません。経済がどんどんと発展していた時代には、借金を作ってでも未来に投資することに意味がありました。何しろ、数十円でそばやうどん等が食べられた時代から、物価や収入は堅調に上昇していたわけですから。このような高度成長が止まり、サステイナブルな発展社会を築こうとしている現在、借金が増え続けることを黙認するわけにはいきません。


[2005.11.9] 個人情報保護の問題が取り上げられるようになり、いまだに色々な面で試行錯誤が続いています。例えば、ある学校で父母から要望があるにも関わらず運動会の写真撮影と販売を中止する、という事例があるとのこと。要するに、学校側も生徒の写真を情報として所有することに対して、リスク回避策を講じなければならない状況になっています・・・。うかつに生徒の写真や映像を撮影して、それがどこかに流出したりしたら、それこそ学校の評判を落しかねないというわけです。

確かにどこで仕入れたのか分りませんが、自宅や職場に様々な営業電話やダイレクトメールが訪れるようになりました。その中には、誕生日や職種など、かなりプライベートなことまで把握して、その情報をもとに売り込みをしてきていると思われる相手も多くなっています。この傾向は、情報化が進んだ最近、飛躍的に強まった感があります。企業サイドから見れば、売れそうな相手に効率的にアプローチする手段として当然の行為なのでしょうが、あまりに度を越すと、一般消費者もうんざりしてしまうでしょう。

このような情報化の波を受けて、個人情報、個人情報とうるさく言わなければならない時代が来てしまいました・・・なんでも、毎年発表されていた『長者番付(高額納税者リスト)』の公開も中止になりそうだとか。確かに、個人情報を守ることは大事なのですが、以前はここまでうるさく言わなくても、守るべきプライバシーは守った範囲で、人や社会活動が営まれていたはず。

玄関に鍵をかけずにお隣にお邪魔したり、窓を開けっぱなしで夜風と虫の音に浸りながら眠たり、そんな人間らしい生活ができた時代が懐かしくなりませんか?


[2005.11.8] 今日は、日経ビジネス2005年11月7日号から。特集は「こんな会社で働きたい - 社員のやる気の束ね方」です。いくつかの事例をもとに、社員のモチベーションを高め、社員の能力を最大限に引き出す経営について特集がなされています。この中の一事例として出ているワイキューブという会社。5年後に、社員300人、売上300億、そして社員の平均年収3,000万円という目標を掲げているそうです。すごいですね(苦笑) 凄さが分りますか??? 平均年収がただ3000万っていうことだけじゃないですよ(笑)。1人当たり売上が1億で人件費が3000万、という高い人件費率(売上の30%)が凄いのです。利益は、ほぼ人件費で消えてしまいそうです。

この会社の社長は、「うちが他社と違うのは、利益の使い道。・・・社員の生活を豊かにするために使う」と。リクルートの就職人気ランキングでは、大企業群に割ってはいる形で33位。「社員が生み出した利益は、社員の幸せのために使う」、という単純明快さは、それだけ人気を呼ぶのでしょうが、実はその背後には緻密な計算によって、人材活用の戦略が組まれているように感じます。

昨今、企業経営において、社員が持つナレッジの重要性が認識され、人材に興味が注がれています。どんなに機械化、情報化が進んでも、結局それらをどんなものに活かすか?どんなものを創造するか?という一番の核心部分は人間の力に委ねられているわけですから。結局、社員の能力を最大限に引き出すための投資と考えれば、それがめぐりめぐって将来の利益につながるというわけです。

他にも色々と記事が出ていますが・・・個人的には、島津製作所の田中耕一さんの記事は興味深かったですね。ノーベル賞を受賞しても、「今も会社にいる理由」というタイトルですが。興味のある方は読んでみて下さい。


[2005.11.7] 驚きの訃報でした。歌手で女優の本田美奈子さんが亡くなったとのこと・・・ 病名は急性骨髄性白血病。彼女がテレビで大活躍していた頃、今の大学生がちょうど生まれてきた時代です。今の学生にとっては、舞台女優・本田美奈子なのかも知れませんね。デビュー20周年の記念すべき年に、「本田美奈子.「白血病」で号泣 」というニュースが取り上げられ、闘病生活が続いていたとのことですが、、、まだ38歳は本当に若過ぎますね・・・。

ファンサイトでは、

「みなさんも、元気な美奈子さんの姿を近い将来見られると信じていたことと思いますが、美奈子さんの歌を聴くことができなくなってしまいました。まだ、信じられないのですが・・・。
これまでBBSの書き込みは、事務所の方から美奈子さんに届けられていましたが、もう、美奈子さんに、直接私たちの言葉を伝えることはできなくなりました。」

と。BBSでは、いまもファンの書き込みが殺到している模様・・・

生前のBBSでは、

「なんと、これまでに7回も、美奈子さん本人が書き込みしてくれています。(本人であることは確認済み) 本当に、美奈子さんありがとうございます。これからも、みんなで末永く応援していきますので、頑張って下さい!! ヘ(^o^)/」

とのコメントが、とても悲しい赴きでいまも残っています。ご冥福をお祈り致します・・・


[2005.11.6] 「NHKの記者が放火」とのニュースが駆け巡りました。なんでも、JR大津駅東の住宅街で、今年4月から5月頃にも連続11件の放火事件があり、これらにも関連を供述しているとのこと。4月23日の火事では第1発見者として119番し、近くにいた主婦と一緒に消火活動までしていたらしいです。事実を伝えるはずの記者が、”自ら事件を起こしてそれを取材する” などとということは、本来あってはならないこと。このようなニュースは、確実にまたNHKのブランドを傷つけました。

ところで、この事件は「組織的な体質の問題なのか?」、あるいは「記者個人の問題なのか?」という点で議論が必要です。組織のブランドを著しく傷つけるこのようなトラブルは、本来、組織として未然に防ぐべきリスク要因なわけで・・・ただ、放火という犯罪は、普通の分別のつく常識人であれば考えられない行動でもあり、大組織の末端に至るまで、このような非常識的な行動を管理できるのか???という点については難しい面があるのも事実です。

例えば、日本国だって一つの巨大組織です。警察や法整備などの様々な仕組みがありますが、一部の人間による犯罪は一向になくなる気配はありません。犯罪が起こってから、「なんて馬鹿なことをする人がいるんだ!?」っと。でも、それらの犯罪を100%未然に防ぐのは不可能に近いです。

こう考えると、リスク管理は、その組織の大小によって飛躍的に管理の難しさが変わることが容易に理解できますね。


[2005.11.5] 虎のアニキ・金本選手がセ・リーグのMVPに選ばれました。37歳という年齢で、打率327、40本塁打、125打点といずれも自己最高の成績を残しての堂々の受賞です!もう引退を考えてもおかしくはない年齢で、今までで一番の成績を残してしまうのだから、その進化し続ける姿は本当に凄いです。

でも、個人的には藤川球児にMVPを取らせてあげたかった・・・ (^_^;


[2005.11.4] 楽天とTBSの問題が何やらモメていますね。楽天は、将来的にはテレビのメディアとネット事業が統合されてくることを主張し、TBSへの経営統合提案をしているとのこと。楽天は、電子商取引の大手。説明するまでもないかも知れませんが、インターネット上の楽天サイトに”仮想商店街”を構築し、数多くの小売店をこの商店街で開店させ、ネットを通じて販売、その賃貸料で売上を上げている企業です。

電子商取引とは、パソコンや携帯端末などからネットを経由して電子的に行われる商取引の総称で、Eコマースともいいます。従来は、企業同士の商取引が主だったのですが、2000年頃から「消費者向け電子商取引」が急拡大し、2000年に1兆円を切っていたものが、2003年に4兆円を超える規模まで急成長しています。しかし、ネット企業の経営は、舵取りが素早いですね。良いか悪いかはともかく。

問題なのは、楽天がプロ野球球団を所有していること。プロ野球では、複数のチームの経営を握ると、真剣勝負が阻害されたりする危険が生じるため、同一オーナーによる複数球団の二重支配は禁止されています。楽天によるTBS株取得は協約違反であるとの声がオーナー会議からあがっているそうで、まだ結論が出ていないようですが、今後に注目です。


[2005.11.3] 首都高速の料金体系の見直され、2008年頃に導入されそうです。その原案が発表され、今後も導入に向けて検討が継続されるとのことです。これまで、首都高速は入り口で乗る時に、一律700円を支払い、その後は圏内であればどこで降りても自由でした。そうすると、例えば、たった1区間5分くらい乗っても700円、東名高速接続地点の用賀から高島平まで行っても700円。

そう言えば、前にどこぞやのTV番組で、さんまサンが「今までいっちばん贅沢やなァ・・・って思ったんはなぁ、、、家に帰るときに、池尻大橋で首都高乗って三軒茶屋で降りた時や(笑)」と言って笑いを取っていましたが (^_^;

これが、普通の高速道路と同じような走行区間(走行距離)に応じて、料金を課金する仕組みに切り替えることが検討されています。確かに、これだと下の道が混んでいる時は1区間でも首都高に乗ろうと考える人は増えそう・・・ 逆に、しばしば自宅から板橋まで行くことの多い後藤としては、ちょっと、う〜ん・・・っという感じです (-_-;


[2005.11.2] しばらく "つぶやき"していなかった政治ネタに振っておきましょう〜 小泉内閣の支持率が56%に上昇したらしいですね!(日経新聞) 一次は40%前後まで落ちていた支持率が今年の秋口から急上昇した形です。

いや・・・しかし、総選挙圧勝の結果を受けた後に支持が上昇??? っと国民心理というのも分らないものだな,,,っと少々驚きでもありますが。。。本来逆ですよね。支持率が上がって、結果選挙に勝つ、というように。周りが応援しているから、わたしも!という感情がこのような逆転現象を起こすのかも知れません。

確かにこれまでの常識的なことを打ち破り、小さな政府を掲げた改革を推し進めようとしています。いちど参議院で否決された郵政民営化法案を、衆院解散総選挙+圧勝の形で現実のものとして引き寄せ、小泉政権の硬い地盤を築いたような形ですね。しかし、圧倒的な支持率で誕生した2003年小泉第1次内閣。その後、12月に40%台に急降下↓ その後、2003年5月に、小泉首相が訪朝した際に上昇↑。その後、6月から7月にかけて急降下↓ しばらく40%台で推移し、今夏の解散総選挙を支持率40%台でも圧倒的勝利を終え、第3次内閣発足と共に急上昇、ってわけです。

これだけ、その時、その時のイベントに左右される内閣支持率ってなんぞや??? っと、疑問を感じてしまいますね。本来の "支持" とは、そういう短期的に大きく変わったりするものではないはずなのです。逆に言えば、内閣支持率は、その時その時に取り上げられている政策や首相の行動・言動の支持率っと言ってもいいのかも知れません。


[2005.11.1] 後藤研の入り口にアルバカーキで買ってきたバルーンが登場しました〜 アルバカーキの名物は、気球ってことで、店にいっぱい並んでいたので思わず衝動買いってやつです。。。うちのM2の由美ちゃんが、あまりに子供になりきって買い物に夢中になってブレンダにバカにされていました(笑) みかけんと後藤は大人らしく、落ち着いた買い物をしてきたわけです (^-^)

 みんな超お気に入りのようです☆


[2005.10.31] 後藤がアルバカーキに行っている間に・・・

トラが負けました・・・

いま、一度・・・

トラが負けました・・・

しかも、完敗。叩きのめされました・・・

仮に阪神の勝つ確率を「たったの2割!」と考えたとしても、ロッテがその弱い阪神に4連勝する確率は、0.8×0.8×0.8×0.8で、、、41%くらいの可能性しかないんですよ!!阪神の勝利確率が5割りと考えれば、たったの6.3%ですよッ!! そんなことが目の前で起こっちゃうと、やるせないですね・・・ アルバカーキに行っててラッキーでした☆


[2005.10.30] アルバカーキは、個人的には考えていたよりも、ずっと魅力的な街でかなり好きになりました。ちょっと足を伸ばしたサンタフェも小さいお店が立ち並んで、中心にある公園では人々がノンビリ。昼間はポカポカでも暑すぎず、日本で言えば清里みたいな感じでした(自分にとっては)。今回はNAAEEという環境教育の国際会議で行ってきたのですが、この会議への参加者も、温和でとてもよい人ばかり、、、といった印象でしたね。

相変わらず、アメリカっということで、ビールを注文するときにIDを求められてばかりでしたけど。それでも、毎回のことなのに忘れてしまうんですね(笑) なぜだろう・・・今回も、自分の名刺を渡した相手に 「あなたは一体何歳なのッ???」 っと聞かれた。要するに、相手は学生だと思うらしい。海外に行くと、まぁ、いつものことなのだが・・・ (-_-; これ聞いて、ブレンダが横で大笑いしてたな・・・(汗)

 

向こうに行くまで知らなかったのですが- アルバカーキって、気球で有名な街なんですね。気球、買って来ました!(^-^) さっそく、後藤研の入り口に吊るしてあります!


[2005.10.21] 明日から、アメリカはアルバカーキというところに行ってきます。遊び・・・だと良いのですが、環境教育の学会です。 ここのところ、あまり寝ていないので飛行機の中では爆酔、、、じゃなかった、爆睡しそうです (^_^;

今日はこれから、横浜にある環境情報学部のキャンパスから、会津大学短期大学部へ遠隔授業です。ついに授業も、インターネットを介した遠隔授業をする時代になりました。うちの大学では、すでに中国との遠隔授業の取り組みをやっていたりして、それなりに技術面では心配ないのですが。メディアセンターの優秀なスタッフが、親身にフォローしてくれますし。でも、遠隔地の大学の教室に向かって講義を話すと言うのは難しいのです。独りスタジオでしゃべってみると分ると思うのですが、テレビのアナウンサーはやっぱりプロだなぁ・・・っと痛感する瞬間ですね。


[2005.10.18] いよいよ宇宙旅行が現実的になり、話題となる時代になってきましたね。ライブドアの堀江社長が、宇宙旅行ビジネスへの参入を表明し、2008年の第1号打ち上げを目指すとコメントしました。地球周回軌道への宇宙旅行は、現在価格で20億円以上とのことですが、これを将来的に 1/10の2億円程度まで下げたいと言って話題になりました。宇宙旅行については、すでにJTBが宇宙旅行の販売を始めていて、弾道飛行(高度100キロへの旅)1,100万円、国際宇宙ステーション滞在22億円、月旅行110億円らしいです。

将来的に、参入企業が増えれば、高度100キロ超えの弾道飛行は50万円くらいまで下がるのでは、という試算もあります。そうなったら、ちょっと奮発すれば民間の人でも何とか参加できる額になりますね。あなたはこのツアーに参加してみますか???

ビッグバンで宇宙が誕生したのが150億年前、銀河系が100億年前、地球は46億年前、、、気が遠くなるような時間と空間を持つ宇宙にいよいよ民間人が飛び立つ時代がやってきたということですね。NASAがアポロ計画を発表したのが1960年、60年代のうちに月面有人探索を成功させるという壮大な目標が立てられました。1967年にアポロ1号が訓練中にコックピット火災、3人の飛行士焼死という悲惨な事故など、数々の失敗も繰り返しながら、1969年アポロ11号が人類初の月面着陸を果たします(奇しくも、実はこれ、私の生まれた年でした)。その後、1972年のアポロ17号まで月面探査を繰り返してアポロ計画は終了。1981年に初のスペースシャトル「コロンビア」、83年2号機「チャレンジャー」、84年3号機「ディスカバリー」、85年4号機「アトランティス」が打ち上げられますが、86年にチャレンジャー空中大爆発飛行士7名死亡。その後、様々な対策がなされ、2年8ヶ月の時を経て再度ディスカバリーが飛行を成功させますが、2003年2月にコロンビア号が帰還途中に通信が途絶え、空中爆発分解の事故で飛行士7名全員死亡。

数々の先駆者たちの命がけの努力によって、宇宙空間への旅はそのドアが開かれたと言ってよいでしょう。。


[2005.10.17] 日本経団連の会長に、キャノンの御手洗冨士夫社長が内定しました。前会長であったトヨタ自動車の奥田会長からバトンを引き継いでの就任になります。キャノン御手洗社長は、言わずと知れた日本でも最も評価の高い経営者の一人。財務体質が弱かったキャノンの不採算事業を徹底的に整理し、逆に力を注入すべき事業を徹底的に伸ばす、事業の選択と集中を的確に指揮しました。アメリカに20年以上駐在した経験から米国を熟知し、米国型の経営スタイルをいち早く導入しつつ、日本的経営を大事にする(守るべきものは守る)という経営哲学が高く評価されています。製造業全体で中国へ工場が次々と移っていく中、国内生産で成功を収めた戦略も有名ですね。キャノンは連結売上高3兆4千億円、連結純利益3400億円と高収益体質を作り上げ、世界的な優良企業となっています。

キャノンは従業員数や関連企業などの面で、規模的には大きくないものの、最後は人物本位で選定されたとのことです。順当なら、2006年5月からの4年間、経団連を引っ張ると共に、経済界の代表として政策にも目を光らせることになります。これまでのキャノン社長として舵取りをしてきたわけですが、今後は経済界の代表ですから、その業務に多くの時間を割かれるはずで、キャノン社内では今後を見据えた組織・体制作りが議論となってくるでしょう。


[2005.10.16] パ・リーグのプレーオフが盛り上がっています!ロッテが西武戦から続けて4連勝、一気に優勝に王手をかけました。ソフトバンクは3連勝以外にない状況で、しかも3戦目9回まで0−4の劣勢。相手のマウンドには、ロッテの絶対的守護神の小林!これこそ絶体絶命・・・

しかし,,, 野球とは分らないものです。ここから、なんと4点差をひっくり返しての逆転勝利。今日の試合も勝って、ついに逆王手をかけてしまいました。3戦目の9回、ロッテナインは優勝の胴上げに加わろうと、選手が皆、ベンチの前に陣取って勝利の瞬間を待っていました。さすがの王監督も負けを覚悟したらしいですね。そんな絶体絶命の状況からの復活です。

気が緩んだのではないのでしょうが・・・好調に事が運んでいる時ほど、気を引き締めていかないと、本当に何が起こるか分からないものですね,,, でも、まだプレーオフは終わっていません。最終戦までもつれたのは、ファンに取ってはたまらないことかも (^_^;


[2005.10.13] 昨日ちょっと書きましたが、高齢者向けパソコン教室というのは、ほぼ1年くらい準備期間をかけて、東山田地域ケアプラザと地域ボランティアの方々と共に作り上げてきたパソコン教室です。今回は、大学の演習室を使って、地域の高齢者を対象としたパソコン教室を開催することで、地域交流の一環として開かれた大学のあり方を再考すると共に、高齢者向けパソコン教室の設計と運営マネジメント、その評価を研究してみようというものです。うちの研究室から、卒業研究として、田中さんと大場君の2名、中村研から吉村君の計3名が中心となって、この教室を設計し、長い期間、地域ボランティアの方々のご意見を頂戴しながら作り上げてきました。本人達に取っては、まさに初めての体験であるが上に、色々とご指導を頂くのは、すでに色々な場で高齢者にパソコンを教えてきた経験豊富な目上の方々・・・ 最初は、目上の人々に囲まれた中での議論に、半分ビビりながらも、懸命に作り上げてきた教室がいま正に稼動中です。

こういうプロジェクトの運営は本当に大変ですね。。。私は大変ではないのですが、関わっている学生達は本当によく頑張っていると思います。3人の他にも、学内からたくさんの学生ボランティアが快く手伝い、前向きな意見をどんどんと出して、より良いプログラムに向けて頑張っています。でも、それでも初の経験ですから、うまくいかないことばかり。1回目の教室後の打ち合わせでは、色々と問題点、修正すべき事項がたくさん挙がってきました。そんな失敗は、私もたくさん経験しました。

そうやって、失敗を重ねて、それを真摯に受け止めて次につなげていければ、自然と結果はついてきます。地域ボランティアの方々が帰った後、長時間に渡って繰り返された学生チーム内での熱い議論・・・とても、心強く思いました。


[2005.10.12] 今日は、ずいぶん長い時間をかけて学生達が準備してきた「高齢者向けパソコン教室」の第1回目が開催されました。中身と感想は後ほど☆


[2005.10.11] 世の中には信じられない事件や悲痛な事故が時々起こるもので・・・ 昨日、東京湾で釣り船に乗っていた釣り客がいつの間にか行方不明になったそうです。この釣り船には同僚や家族の方々も同乗していたとのこと。にも関わらず、河口に戻るまで、船長以下、この釣り客がいないことに気づかなかったとか・・・ 海に落ちたのではないかと懸命の捜索活動がなされている模様です。釣り船にも色々と死角があったりするので、人が見ていないところで海に落ちたりすると気づかれないままになってしまう・・・,,, せっかくの楽しい釣りも、釣り人自身がきちんと安全第一で身を守らないと台無しになってしまい兼ねないということです。この方の無事の生還を祈ると共に、このようなことが起きない策を考えていく必要があるかと思いました。

雨模様の東名高速では、二人乗りのバイクが転倒し、二人乗りのうちの一人が亡くなった他、後続車が巻き込まれて負傷を追う事故がありました。高速道路でのバイク二人乗りが解禁されてから、事故が増えるのではないかと危惧していましたが・・・雨模様の中、高速道路をバイクで二人乗り・・・注意してもし過ぎる事はないように感じてしまうのは言い過ぎなのでしょうか。死にゆく人も不幸ですが、残された家族や仲間は一生心の傷を負って生きていかなければなりません。

横浜市の中区新山下では、交差点に立てられた高さ7m、直径20センチの信号機が倒れたそうです。腐食が原因と見られているようですが、この事故では幸い、通行人などに怪我はなかったとか。色々な事故が報じられていますが、防げる事故もあるかも知れません。悲しい悲痛な事故のニュースが減ることを祈っています。


[2005.10.10] 今日の日経新聞(10月10日号)5面に、「米国経済=ヤンキース説」という記事が掲載されています。その対比が面白いので是非読んでみてはいかが? 「弱い米経済・弱いヤンキースの組み合わせは誰もみたくない」と書かれていますが、確かにそうかも知れません。グリーンスパン議長とトーリ監督を対比させて、名監督の手腕にいつまでも頼っていることへの懸案が語られていますが、果たして・・・ そう言えば、日本の野球。「弱い巨人は誰もみたくない」は、正しいのかも。


[2005.10.9] ビジネスモデル学会の中小企業研究会でお世話になっている大森さんのプロジェクト・マネジメントのページを作りました!プロジェクトマネジメントは、我々の活動全てに関係する取り組みで、うまく組織を運営し、目標を確実に達成するためには、ぜひ一般の人も勉強してみる価値があると思います。


[2005.10.7] 現在、うちの研究室では『高齢者向けパソコン教室』の設計と実施というプロジェクトが進行していて、12日の第1回目に向けて、中心となっている学生達もピリピリとしてきました。一口に、パソコン教室といっても、どんな目的を掲げるかによってその内容が変わってきますし、適切な運営方法を考えておかないといけない。このテーマは、卒論生の卒業研究の一環としても取り組んでいますが、予想以上に大変なことが多いみたいです・・・

まずは地域ボランティアの方々から、高齢者向けPC教室の教え方ノウハウを聞き出さないといけない。そのようなノウハウは、語れば途切れることなく次々に出てくるのだけれど、当初は完全なる暗黙知の世界。形式知に落とし込んでいく作業が必要です。そして、教え方の問題。ま、これは先生役の学生に依存するので、ひたすらリハーサルで分かり易く、語尾を明瞭に大きな声で話す方法を練習することでしょう。

研究で重要なのは、管理サイクルを作り出す仕組みですね。PC教室は全部で7回にわたって開催されるわけですが、その都度、結果をフィードバックして次回微修正をしていくことが必要です。勿論、それは毎回のアシスタント同士の話し合いや申し送りといった普通の方法でも可能なのですが、それだと、個人個人の能力やフィーリングに依存してしまう場合がある。もっと科学的な管理術を用いて、結果のフィードバックと修正点立案につなげる方法はあるのか??? その辺が、研究のポイントになるわけですね。


[2005.10.5] 村上ファンドが阪神電鉄株38%取得を受け、 その子会社である阪神タイガースの株式上場を提案したそうですね。やはり狙いはそこか!?っという感じでした。

そもそもプロ野球の協約では球団が株式上場することを想定しておらず、もしそのような提案が出されればオーナー会議で議論されることになります。その前に、まだ村上ファンドの株式保有率は過半数を満たしていたいため、阪神電鉄側はこの提案を拒否することができます。阪神電鉄側は、「提案はあったが、基本的にタイガースを上場することは考えていない」とのコメントを発表しています。

さて、阪神電鉄が100%出資する阪神タイガースの資本金は4,800万円。もし阪神球団が上場すれば、ファン層と阪神タイガースのブランド価値を重視する個人投資家を中心に買いが殺到するのは確実で、100%出資株主である阪神電鉄は莫大な上場益を得られることになります。大阪証券取引所の筆頭株主でもある村上ファンドにしてみれば、阪神タイガースの上場は、大阪証券取引所の企業価値も高める可能性も高いというメリットもあります。

投資家側の視点にしてみれば、阪神タイガース上場はある意味で当然と言える提案。しかし、全国の阪神ファンにしてみたらどうでしょう??? 村上ファンドは全国1000万と言われる阪神ファンを敵に回すかも知れませんね。 阪神球団の株式上場が実現すれば、阪神電鉄以外が筆頭株主になる可能性もあるわけです。そしたら球団名は???

どちらにしても、ライブドア・ニッポン放送騒動であれほど騒がれたのに、阪神電鉄が村上ファンドに27%まで買い占められて初めて気づく、というお話もちょっとどうかと思うのですが・・・ともかくファン優先でこのドタバタが落ち着くことを願っています。


[2005.10.4] 免疫学の第一人者である慶応大医学部の教授が、科学研究費補助金を少なくとも計約4500万円不正受給していたことが明らかになりました。一教授による科研費の不正受給額としては過去最大規模らしいです。科学研究費補助金は、通称『科研費』と呼ばれ、文部科学省と厚生省が優れた研究課題に対して、審査の上、研究のための助成金を割り当てるものです。

今回の不正受給では、実際には買っていない動物実験用のマウスやその飼育設備を購入したとして架空伝票を切り、医療用品販売業者の口座に代金の一部を不正にプールし、別の研究用に流用していたとのこと。この事件、色々な見方があるとは思うのですが・・・

もし不正受給した費用を私的に利用したのであれば、それは明らかに犯罪です。しかし、「不正受給した研究費は、別の研究の費用に充てられ私的流用はなかった」と報じられています。仮にそれが真実であれば、“なぜそんなことをしたのか???”っと疑問が残ると思います。弁護するわけではないのですが、大学研究機関における研究費の利用には色々と制約が多く、本来研究のためには必要な出費なのにも関わらず、利用が制限されています。例えば、共同研究者として研究に協力してくれている研究室の大学院生が学科発表する場合でも、その旅費は支出できません。そのような研究支出を負担するためには、他の費目で経費を落として、旅費に回すなどの必要があったのかも知れません。

この事例では、年約7,600万円×5年の科研費だったそうですが、だいたい研究にはどうしてこれ程のお金がかかるのか??? 研究機材の調達も大きな内訳ですが、もう一つは人件費と旅費です。研究を分担してくれる人への給与支出である謝金と成果発表や調査のための旅費がかなりの割合を占めているわけです。このうち謝金は大学院生にも支払うことは出来るのですが、努力して大学院生が実験してくれたデータを、謝金を払っているからと言って、あたかも自分がやったような顔で国際会議で発表するのも気がひけるのも事実です・・・ 実際、研究費を使って研究室の院生がポジティブに研究をし、自身でたくさんの論文発表をしてくれた方が、研究室全体として研究は進むはずです。(十分な研究費がなければ、院生は学会発表のためにアルバイトの時間を作らないといけませんから)

それから、研究は進捗によって必要支出がすごく変わります。毎年決められた額を計画通りに使うのは至難の業です。研究が進んで、パッと目の前が開ければ、その時に多額の研究費が必要になります。逆に普段、思考を巡らせ頭を使って試行錯誤しているフェーズでは、それほど費用はかかりません。研究費の支出については、波が激しいのです。そのためにプールという方法を思いついたのかも知れませんね・・・

真実は分りませんが、国から支出される研究費はもともとは税金。透明な会計のもとに、正しい利用をすべきです。その意味では“不正伝票”は許されないことです。でも一方の現場サイドからの見方をした場合、透明性を保つためのルールによって 『本当に利用価値があるところ、あるいは最も必要な時期に、研究費を投入できない』 という根本原因もあるのかも知れません。でも、ルールはルール。不正利用は×ですけどね。


[2005.10.3] 今日はともかく身体中が痛いです・・・ あまりの痛さとガチガチに固まった全身で、今朝は全く起き上がれませんでした(汗) なぜかと言うと・・・ 昨日、超久しぶりに野球の試合に出かけ、2試合をやってきたからですが。結果も散々の試合でした。相手よか先に自分に負けそうな一日でした。

チームの皆さんには申し訳ない、、、です。

やっぱり日頃きちんとトレーニングしないと、体力低下は確実に襲ってきますね,,,(-_-; 忙しくって・・・(汗) プロ野球の世界では、金本や下柳が年を取ってからさらに成績を上げていますが、「信じられん・・・」 というのが率直な感想。


[2005.10.1] 本来日本には生息しないはずの大型のニシキヘビが首都圏で見つかり、捕獲劇となるニュースが多くなっているそうですね。Yahooの10月1日社会ニュース(読売新聞)に出ていました。捕獲されたヘビは、どう考えてみても、人間がペットとして飼っていたものが逃げ出したか、あるいは持て余して捨てられたもの。上野動物園などでも已む無く引き取っていたそうですが、それもすでに数が多過ぎて能力限界らしいです。「保護された爬虫類たち」と題した展示がなされるくらいですから、相当数のヘビや爬虫類が都内に潜伏しているのでしょう。

最初は興味本位で飼ってみた爬虫類を持て余して捨ててしまうのは人間の身勝手です。相手は生き物ですから最後まで責任を持てる人だけが飼うべきでしょう。それこそ、小さい子供が見つけて怪我でもしたら大変ですし、ヘビ自身も寒い冬に凍え死んでしまいます。

ところで、9月に埼玉県で見つかったヘビは体長4メートル、太さが人間の太もも程度、だったそうですが・・・それを取り押さえた警察署のコメント

「あいつも必死だったろうけれど、おれも必死だった」

思わず微笑んでしまいましたが(^_^; 本当は笑い事ではありませんね・・・ (-_-;


[2005.9.30] 阪神タイガースが2年ぶり5度目のセ・リーグ制覇を達成しました。JFKという絶対的な逃げ切り方程式を確立しての優勝で、この試合もこの勝利の方程式で危なげなく逃げ切った完勝でした!! よくチームスポーツのマネジメントが、ビジネス誌などでも取り上げられることがありますが、選手の適材適所を把握し、チーム全体として強い体質を作ることは他のあらゆる組織管理に通じるところがあると思います。そして、普段あまり陽の目を見ないセットアッパー(試合途中でつなぎの役目を果たす投手)に大きな勲章を与える辺り、、、業績評価という面でも、すべてがうまくいった一年でした。

ちなみに、優勝を決めた1戦は、藤川球児が神様の記録を塗り替えた歴史的試合でもありました。阪神ファンは、彼が優勝の立役者!っと言っています。本当にそのくらい凄かった。

岡田監督の「みんなの優勝!みんなで優勝!」が、強いチームの本質を物語っていますね。おめでとうございます!! (ちなみに、後藤研は昨日は独自に阪神祝勝会。みんなで焼肉パーティーとなりました!)


[2005.9.27] 27日夕刊によれば、村上ファンドが阪神電鉄株27%と阪神百貨店の株18%を取得したことが明らかになりました。投資総額は約1000億円という巨額の投資です。これによって、村上ファンドは株式交換後の筆頭株主になる見込みらしく、経営に対する影響力が大きくなりました。どうも阪神電鉄の含み益を考慮した「投資目的」という見解らしいですが、これは阪神球団にも影響が及ぶかも知れませんね。

その村上氏はもともと阪神ファンらしいです。球団とファンを愛する者が経営に関わるのは、喜ばしいことなのですが- ともかく驚いたニュースでした。しばらく様子見ですね。阪神電鉄株はこのニュースを受けて少しの間、株価上昇傾向になりますね。


[2005.9.26] アスベスト(石綿)の問題がここのところずっと取り上げられていますね。 経済産業省では、アスベストを含むブレーキ部品を使った中国製の幼児用自転車について、自転車の輸入を規制する方針を固めたとのことです。アスベスト含有部品の輸入販売は昨年10月に禁止されていましたが、完成車については対象外だったそうです。含有部品を使用していないという証明書類を提出しない業者は輸入を認めないとのことですが、どこまでチェックが機能するのか不安要素があります。

このアスベストの問題ですが・・・昭和46年に「製造現場における対策の義務付け」、昭和50年に「吹付作業の原則禁止、建設・解体現場の対策の義務付け」、平成7年に「有害性の高い青石綿、茶石綿の製造等の禁止」、平成16年に「白石綿の製造等の原則禁止」とかなり以前から対策は講じられていましたが、35年近い歳月を経て、いま大きな社会問題となっている背景には何があるのでしょうか。

一つに、このような問題はしばしば利害関係者に大きく影響を与えるため、科学的に因果関係が立証されて初めてクローズアップされるという点があります。しかし、現在でも、アスベストと中皮腫や肺がんなどの発病との間に相関関係が認められていますが、どの程度アスベストを吸い込むと発病の危険にさらされるのかという疑問については明らかになっていません。アスベストは昭和30年代から多くの製品に使用されており、職場などで知らず知らずのうちに吸っていた可能性もあるそうです。心配のある方には、都道府県労働局又は労働基準監督署で労災の相談を受け付けているそうです。


[2005.9.22] 日本人口は2005年の1億2770万人から、2015年には1億2626万人へ減るそうです。これは国立社会保障人口問題研究所の試算。しかしながら、非婚・晩婚化の影響もあり、世帯数は4904万世帯から、5047万世帯に増えるそうです。これが何を意味するか???

いま、この世帯増加をにらんで、高級マンションの供給が首都圏で年間8万戸という高水準で推移するとのこと。この傾向は5年くらいは続くと予想されています。マンションバブルなのでしょうか???


[2005.9.21] 余談なのですが・・・今日、とある失敗をしました。。。うちの研究室のツヨシが名古屋で携帯を海に落としたのですが〜 『パソコンにデータは保存しておいたのでちょっとホッしてますよ、、、』と言っていたので、さっそく自分も携帯メモリを抜いて- パソコンにさしてみようとしました。明らかにメディアが小さいのだけど中に入るので〜 『入るのカナ・・・』っと押し込んでみたら 『で、出てこない・・・取れなくなってしまった・・・』 結局、ピンセットでつまみ出そうとしたり、中に押し込んで反動で出てこないかとかれこれ30分・・・結局取り出せず、明日もう一度考えてみることに・・・トホホ・・・ (ToT)

くれぐれも規格に外れたメモリなどをPCに指さないように気をつけましょうね・・・(涙) ちなみに、押し込めば反動で出てくるかと、さらに奥に押し込むと大変なことになります、取り返しがつきません。

ついでに、しっかり携帯の住所録をこのメモリに移動して、携帯をFOMAに換えようと意気込んでドコモショップに行ったら定休日ッ!! な、なんてツイていないのだ・・・(汗) こんな日もあるものですな。。。トホホ・・・(再度)


[2005.9.20] 今日から大学の後期が始まりました。夏休みが終わるのは早いですね・・・

そんな夏休みも終盤には、大学院生と共に名古屋へ学会に行ってきました。研究室からは5件の発表をしましたが、これまで苦労して組み立ててきた研究のお披露目の場は、それぞれとても素晴らしいものでした。せっかくの名古屋だったので、愛知万博に寄って来ようかと考えていましたが− 当初の予想を上回る入場者で溢れかえっていて、ちょうど学会の日に来場者2,000万人を突破しました。何でも会場の収容能力限界値は17万人なのだそうですが、先週は1日20万人という話でした。ということで、行くのを止め、代わりに今年2月に開港した『中部国際空港セントレア』と『常滑の焼き物散歩道』に行ってきました。セントレアはユニバーサルデザインが施された環境配慮型の最先端空港とのことで、思ったよりも人が多く、混雑していました。セントレアは騒音配慮のために海上に空港島として建設されていますが、この島の形状は海流にも配慮したものになっているそうですね。

常滑の焼き物散歩道は院生のお勧めで降り立ちましたが、結構楽しめました。散歩道は歩くとだいたい所要時間50分ほど。ゆっくり日本の伝統的な焼き物を味わいながら、買い物をしつつ、お散歩するのもなかなか良かったです。


[2005.9.13] 今日は、日本の 『財政危機』の話をちょっとしてみたいと思います。学生の中には、日本という国は豊かで恵まれており、そんな財政危機とは無縁である、というような錯覚に陥っている人もいるでしょうね。そういう私自身もそうでした。

例えば、日本の税収は現在45兆円くらいしかありません。その他の収入も4兆円に満たない額ですから、国家予算の82兆円に遠く及びません。歳入は50兆円に満たないのに、歳出は82兆円。結局どうなるかと言えば、借金が増えるわけですが・・・この借金に当たる公債残高は530兆円を超えています。この額がどれくらいかと言えば・・・日本の人口で割ってみて下さい。話をカンタンにするために、借金500兆円、人口1億人としたらどうでしょうか???

そう。日本人は、生まれながらにして1人500万円もの借金を背負っているようなものです。

ところで、消費税が10%に上がったら、どのくらい歳入が増えるでしょうか??? この歳入と歳出の不均衡は解消されるか? 答えはNoです。12、3兆円くらいしか、歳入は増えません。。。歳入をピーク時(1990年頃)の60兆円まで回復し、増税しても、まだ赤字なんですよ・・・ 現状ではそのようなことは考えられないですから、借金を借金で埋めることになるわけで、とにかくどんどんと増えていくことになります。

自分がおじいちゃん・おばあちゃんになった時に年金がもらえないかも知れない!などと言っている前に、このままのペースだと、高齢者になる前に、日本は公債残高数千兆円なんてことになってしまうのです。景気が回復して、企業が利益をあげ、たくさんの法人税を払ってくれるような状況にならないと現状打破は難しい。簡単に歳入を増やすには、税率UPということですが、、、これは逆に景気を冷ましてしまい、トータルとして見ると多大なマイナス効果・・・なんてことに成りかねない。でも、日本の所得税や消費税は主要先進国の中では低い方なのですよね。他国並みに増税してもいいはずだ!っと言われそうですね。とても難しい話です、、、


[2005.9.12] 小泉自民党の圧勝に終わりました。自民党だけで、212→296議席に大幅議席数UP!! 郵政民営化という分かり易いキーワードを武器に、刺客戦略もばっちりハマっての大勝利でした!国民が与えた自民・公明への3分の2の議席数は政治的には大きな意味を持ちます。参議院で否決された法案でも、衆議院の2/3の支持が得られれば法案を成立させることができるため。小泉首相は「できれば単独過半数と考えていたが、それ以上の結果」と予想以上の大勝利コメントで、「これだけ大勝したのだから、国民の期待に応える義務がある」との声も。

個人的には、大畠さん(茨城5区 民主党)が当選して内心ホッとした・・・あまりにも出だしから自民圧勝ムードだったので。数少ない武蔵工業大学卒の議員でもあるし、以前にOB会の懇談会で国会見学を企画したときにとても丁寧に、案内し、説明してくれたから。政策についても、少し話をされていたけれど、やはりオーラが違うと言うかすごいパワーと温かみを感じる人だった。

話を元にもとして- これで郵政民営化は現実になってきたわけですが、景気問題や社会保障問題への関心がより高いことも事実で、これからの政治が国民の期待通りに進められるかどうか- 今後が重要との声もあがっています。支持してくれた多くの国民のために、頑張って下さい。


[2005.9.11] ネパールに行っていた時に、毎日ネパール料理を食べているわけですが・・・私はとても辛い香辛料の味のダルバーツが好きではあるのですが、それでも帰国する頃には、日本食のさっぱりした味付けが恋しくなったりします。暖かいご飯に味噌汁、といった日本の味ですね。変える頃になると、みんな『日本に帰ったら、まず○○を食べたい!』などという話で盛り上がったりするのですが、私はというと・・・

『絶対に しらすおろし!! しらすおろしで、炊き立てのご飯を食べたい!』

っと言ったら、『し、、しぶいですね・・・(-_-; 』 っと言われました(汗) 今日はお腹いっぱいに "しらす" を食べる日!です。


[2005.9.9] 今年のプロ野球セリーグでは、未だ阪神と中日が壮絶なバトルを繰りひろげています。今晩、阪神が勝って、中日が負けたので、ゲーム差は4ゲームとなりました。3ゲーム差と4ゲーム差ではずいぶんと違いますね!3ゲーム差だと、両チームの直接対決で阪神が3連敗すれば追い付かれてしまう数字、4ゲームなら3連敗してもまだ上にいるので、その分のびのびと戦えます。

プロ野球のペナントレースにおいて、このゲーム差はすごく大きなものに見えますね。でも、ちょっと見方を変えてみると、実は本当に僅差での戦いをしていることが分かると思います。9月9日時点で、首位阪神は73勝49敗、2位中日は69勝53敗。中日は今まで負けた53敗のうち、惜しかった試合のどれか4つを勝利に変えられていれば、首位に立っているわけです。勝率に換算してみれば、阪神が0.598、中日が0.566で、その差はたった0.032しかありません。

よくよく思えば、人間って本当に最後の僅かな違いで競争を繰り広げているんですよね。160キロを投げる剛速球投手と140キロの投手。そのスピード差は何倍? たった1.14倍。 後藤の投げるタマはだいたい110キロくらいだから、それでも1.45倍。でも、人の目には、高々10キロの違いがとてつもないスピード差に感じる。。。

そう言えば、前にも書いたことがあったかな。200センチメートルの超巨人は、まるで倍以上の大きさに感じるけれど、普通の男性の170センチの何倍? → 1.18倍。この小数点以下の 0.18 の部分がすごく大きな差に感じられるのが人間の感性なのです。

みんな思い知れ! 人間の能力には、体感するほどの能力差はないのだ。天才達がその微少な差で競っているオリンピックや一部のトップレベルの競争でない限り、普通の社会での営みは 努力で埋められる。確かに天才はいる。でも、落胆する必要はないのです。天才は天才が戦うフィールドで戦ってね!


[2005.9.7] 今日はちょっと難しい確率のお話。うちの研究室では、統計学を基礎的素養としてゼミしているんですが-... まず、これは何故かというと、社会に出て ”データを扱う術” はどの業界に行っても絶対役立つっと自信をもって言えるからなんですが。

それはともかく、統計学を勉強していて、まず最初につまづくのは何かと言うと・・・一つは ”確率”と ”確率密度” の違い。もう一つは ”自由度” みたいですね。

例えば平均値が0の正規分布を考えて、「平均値が0の正規分布から、0という値が出現する確率はどのくらいですか???」 って聞くと、初心者の学生は結構考え込んでしまいます。

本で数値を調べれば分かるって???  では〜  「正確な値でなくって良いから、直感でこのくらい、っていう値を答えてみて!」 っていうと、どんな風に答えますか?

答えは、平均値0の正規分布から、0という値が出現する確率はゼロ!ですよ。

実数軸上の連続分布から、ある1点が出現する確率は0です。だって、連続だから無限個の点があるでしょう。それら1つ1つが確率を持ってたら、足すと1を超えちゃいます。

でも、平均値である0近辺の値が出る可能性が一番高いはず。これを表したのが確率密度というわけですね。


[2005.9.5] ”やまめ” って知っていますか? 地域によっては ”あまご” とか、”あめのうお”とも言うんですが。私の密かな趣味は実は渓流釣りだったりするのですが-... ここんところ、山奥まで出かけて竿を出す時間がない(涙) 前は、田舎のある長野県飯田の近くの山奥の渓流などに入って、山女釣りに興じたこともあったんですけど。あ、、、山女は ”やまめ” と読みます。渓流は良いですよ。何が良いかというと、まず川の流れの音。ザーッという音がとても心地いいのです。見渡すと緑に囲まれた狭い川で竿を出すのは、なんかオジさんっぽい趣味だとよく言われるのですが・・・

別にもうオジさんの年齢ですから、、、別にどうでも良いッス!

で、今年の夏は、常設管理釣り場で我慢、、、っということで、二度行ってきました。常設釣り場というのは、主にマスやヤマメ、岩魚を放流して、有料で釣らせる場所のことで、初心者でもニジマスならほぼ確実に釣れます。バーベキューも出来たりするので、グループや家族でも楽しめる。で、あるときふと思い立って、うちの研究室のツヨシを拉致し、友人のせっきーと3人で夜中から現地へ〜(8月のお盆の頃のことですが) 3人での釣果は97匹でした。今年の夏は、イタリアとネパールの間に、この釣りに2回行って終わってしまいました(汗)


[2005.9.4] 日経ビジネスの巻頭で、毎回、様々な著名人・経営者の1ページ談話が掲載されていて、私も毎回楽しみに読んでいるのですが、8月29日号の森永乳業・大野会長の談話は面白かったです。成功した商品の裏側にたくさんの失敗商品があって、カレー味のヨーグルトは予想通り売れなかった、、、っとか(笑) 大野会長曰く、新しい試みへの投資リスクよりも、社員が新しいアイデアを提案しなくなってしまうことの方が怖い、、っと。

教育でもそうですね。。。先日行ったネパールの学校では、未だに詰め込み型の教育が一般で、生徒が自ら考えて、何かを創造するような教育はあまり行われていないとか。私自身も教育職に身をおくと、学生がやっていることがしばしば ”不効率” に見えたりして、余計なアドバイスを送ってしまうことあります。勿論、良い研究成果を出したり、効率よく結果に結びつく道案内をすることはよいのでしょうが、逆にやり過ぎると、学生の想像力や潜在能力を殺しかねない。この辺のバランスがとても難しいです。

学生には最初は好きなようにやらせ、路頭に迷っていたら、違う視点からの意見や他の見方、アプローチの仕方をちょっとアドバイスする、、、それで、学生自身が自らの研究を組み立てられるようになるのが理想ですが。なかなかそうもいかない場合も多く・・・ 日々勉強の毎日です。


[2005.9.3] 郵政民営化法案が参議院で否決され、衆議院解散、9月11日総選挙となり、各党必死の選挙戦を繰り広げていますね。現状の情勢では、小泉自民党の優勢のようです。旧国鉄や道路公団などと違って、郵政民営化はそれだけステークホルダーも裾野が広く、様々な人々に影響を与えるので、その是非をめぐってこれだけ混乱しているわけですね。

衆議院解散直後、郵政民営化に反対した議員の一部は、小泉首相の衆議院解散という戦略に対して 「民主主義に基づく政治に反する行為」 とコメントしていました。ただ、これだけ各党の政策の違いが明確で、結果が政策に直結する選挙も珍しく、国民の政治への関心も高まっているでしょう。各党・候補者が自らの政策をマニュフェストとして明確に訴え、関心を持った多くの国民がこれを熱心に聞き、自らの価値判断に基づいて投票を行う。それはとても意味深いものではないかと思います。ちなみに、Yahooの各政党のマニュフェスト比較のページは http://election2005.yahoo.co.jp/


[2005.9.2] ネパール研修旅行から帰国しました。今回はこれで3回目のネパール渡航になるのですが、とても中身の濃いプログラムでした。うちの研究室からも、三川君と栗島さんがリーダー役で参加して、見事学生チームをまとめあげて大成功のプログラムでした。皆さん、本当にお疲れさま!

今回は、ネパールの環境NGOのコミュニティマネジメントの調査とセカンダリスクールでの環境教育プログラムの実施という盛りだくさんなプログラムで、関わった学生チームの労力もとても大きいものでした。こちらの日本人学生とネパールのナショナル・カレッジの学生がペアになり、各チームで協力して議論しながらプログラムを進めました。あまり英語が得意でない学生も、最初はたどたどしい会話ながら徐々に打ち解け、最後にはとても絆の深い友達を得て帰国することになりました。環境教育のプログラムで訪れた小学校では盛大な歓迎を受け、みんな目を丸くしてびっくりでした。

参加学生に取っては本当にとても大変なプログラムでしたが、単なる旅行ではない海外のプログラムで本当に貴重な経験を得て帰国したと思います。この財産を胸に、未来に羽ばたいてほしいですね!

 


[2005.8.22] 明日、正確には今日の朝、ネパールに出発します。イタリアから帰国し、直後の学会締め切りを乗り越えて、ちょっとひと段落着いたらもうネパールの日になってしまいました・・・今回のネパールでは、環境NGOのコミュニティマネジメントのプログラムと、小学校での環境教育プログラム実施の2つの活動がメインです。このネパール研修も、はや3回目となり、最初から参加している三川君と栗島さんも大学院生、、、学生チームをまとめるリーダー役になりました。時が経つのは早いですね!

なんて書いているうちに、明日の準備をしないと・・・最近あまりにあちこち飛び回るようになった後藤は、海外旅行でも準備はその日か前の日の夜中・・・で、忘れ物をする(汗) 良くない習慣です (^_^;

では、しばらく研究室を空けますので、お留守番のみんな、宜しくお願いします-


[2005.8.19] 今年も研究室恒例、タイガース応援ツアーが行われました。日頃忙しくあれこれ取り組んでいるだけに、遊ぶときは遊ばないと!結果は・・・

好調下柳がまさかの2回7失点・・・あっというまに試合は壊れ〜 (ToT) あとはレフトスタンドで飲み会に変わったわけです、はい。

 

先生を囲んでパチリ!?


[2005.8.16] ここのところ、”我がつぶやき”も怠け気味になっていました・・・理由があります。夏休みにも関わらず、めっちゃくちゃに忙しいからです。なぜか??? 何故だか自分でも不思議なのですが- 秋には学会シーズンが待っていて、いまその準備をしなければいけないことが一つ。もう一つ、夏休みになると、授業や定常の会議がなくなって後藤の身体が空くからですね。 普通は通常の仕事が減ると楽になるのかと思うのだけれど・・・

なぜだか手帳が埋まっていない時期は、周りも「空いているハズ!」と思うのか、、必ず予定が入るような仕組みになっているのですね、、、(汗) 世の中が上手く出来ているということなのか・・・ それでも今年の夏休みは、渓流釣りに2度行ったりして適度に発散はしました!2度目は岩魚が6本にヤマメが1本出てなかなかの釣果! ちなみに、わたしは山の中、とくに渓谷が大好き人間です。。。


[2005.8.8] 今日から一路、九十九里まで研究室のゼミ合宿に行ってきます。イタリア出張で不在の中、3年生の事例研に携る学生たちがこの合宿のために時間をかけて準備してきた成果、しっかりと見せて頂きます。今年は、学生達の「海がいい!」の意見が通り、千葉の海へ〜 昨日は日曜日にも関わらず、準備で研究室は多くの学生でにぎわっておりました。

でも、「大きいレジャーシート持っていきますか??? みんな水着はどうするの?」といった会話が・・・気分はすっかり 海!ですね(汗) 一応、事例研の中間発表会を目的に行くのですけれど・・・みんな分ってるのかな。


[2005.8.7] イタリアの国際会議から帰国しました。行く時に、なんとしまっておいた航空機チケットが見つからず・・・(汗) 研究室→自宅→研究室と探し回って、明け方になってようやく発見するというドタバタ・・・その足で研究室から急いで帰り成田に向かったのが27日。ローマ→ナポリ→サレルノと移動して、学会で無事発表を終え、再びローマ経由で帰国しました。ローマは奥床しい街並みですね。長い歴史を肌で感じ取れる街並みに感激してきました。

 

ナポリのピザは美味しかったです。。。


[2005.7.26] 風邪がなかなか治らない中、明日からしばらくイタリアに行って参ります(^_^;

今回はICPR(International Conference of Production Research)という国際会議で、イタリアはソレルノという所に行ってくるんですが- その前にローマに入って、ナポリに移動して〜 そこからソレルノに入ります。

実はイタリアは初めてなんですよね。前にやっぱりドイツの学会にアクセプトされた時に、中欧は色々と廻ってこようと思っていたのですが- その直前に結核で入院してしまって、結局行けなくって。今回は師匠の俵先生と2人旅です。久しぶりなので、なかなか楽しみです (^_^; 台風が無事、行ってしまってくれて良かった良かった!!


[2005.7.25] うちの研究室では、一見すると、何をやっているのか分らないほど、広いテーマを扱っているようです。リハビリや介護があり、企業戦略にeラーニング、そして環境教育やコミュニティ・マネジメント、あと物流モデルとか。

今年は大学院生が3人増えて、院ゼミも活発になり、いつも色々と議論していますが〜 考え方の本質的なところっていうのか、あるいはアプローチ方法というべきなのかも知れませんが、そういうものって、基本は同じなんですよね。皆テーマは全く違えど、アプローチの仕方の勉強としては、なるべく広く、全く関係無さそうな研究テーマにも興味を持って、”自分ならこう考える”っという自分の意見を見い出せるように考えていった方が良いです。

うちの研究室では、例えば”問題の構造”を絵に描け!っということを良くやります。一見すると、箇条書きのように、ただ並べ立てられて挙げられるたくさんの問題も、実は相互に関係し合っていて、構造的に描けるのです。で、そういう描き方をすると、実はいままで見えなかった凄いアイデアが浮かぶヒントになる。さらには、数字を扱ったグラフ発想!出来るだけ斬新な切り口でグラフを描けるか??? この辺が一つのスキルになるわけで、”あっ!この人、頭が良いなぁ!”っと思わせる部分であったりするのです。


[2005.7.24] ユニクロを展開するファーストリテーリングの玉塚社長が8月で退きますね。どうもオーナーの柳井会長の描いた急成長路線が達成できなかったことの責任をとる形のようです。玉塚氏が社長に着任した時、話題になりました。凄い体型の良い根っからのスポーツマンで美形!若くて体力と実行力のある新社長の手腕が問われました。

結論から言うと、玉塚社長はとても良くやったのではないでしょうか。というより、ユニクロがこれ以上の成長路線を果たして描くことが可能なのか??? 柳井会長が社長に復帰するそうなので、その結果は後で分るでしょう。 柳井氏には、飛ぶ鳥をも落とす勢いで急成長させた成功体験があるから・・・ でも、さて、どうでしょうね。


[2005.7.23] M2の松元さんからまた本を借りて読みました。池谷・糸井著:「海馬−脳は疲れない」という本なのですが〜 いくつかメモっておきたい言葉に出会いました。著者の池谷裕二さんは、東京大学薬学部のバリバリの研究者、糸井さんはあの糸井重里さんです。この2人の対談はけっこう面白い。

「実は子どももたくさんド忘れをするんです。・・・ただ、重要なことは、子どもはそのド忘れをきにしていない。それが健全な姿だと思います。」

「・・・。この結果は、大人になっても記憶力が低下しないということばかりでなく、大人になってから手を動かすことが、いまに重要かも示しています。絵に描くということはつまり”一度得た情報をそのまま丸暗記せず、自分の手で描く”という自発的な経験になる。そうすると、受け手ではなく送り手の立場に立つことになり、ただ単に見た図も、自分の経験した記憶になります」

脳はいつでも元気いっぱいなんです。ぜんぜん疲れないんです。・・・一生使い続けても、疲れないですね。・・・考えごとをして疲れを感じた時は、あれは脳が疲れているわけではない。」

なんてキリがないのですが- 研究室で日頃研究に行き詰っている学生さん達には是非、夏休みの一冊として読んでみましょう!! とくに宮崎駿氏の話題が出てくるのですが、とっても興味深いです。対談形式ですし、読み易いですよ☆


[2005.7.22] 2005年版「労働経済の分析(労働経済白書)」が発表されました。その中で、ニートと呼ばれる状態に近い「若年無業者」数が64万人、2004年のフリーター人口は前年比4万人減(213万人)となったが、依然として高い水準にあり、若者の雇用情勢は改善されていないと指摘されています。白書では、「企業は、長期的な視点に立った若年層の採用、育成を図るべき」と強調されているわけですが、今年の新卒採用の状況を見るとかなりの売り手市場の様相です。しかし、企業の側から見て、採りたい人材とそうでない人に明確な区分ができているのではないでしょうか。

若者の雇用情勢が悪いから、フリーターやニートが増えるのか???

ただ、最近の就業条件は如何なものなんでしょうか。とくに情報化が進んで、広く情報技術に関わる職種が増えてきていますが、もの凄く過酷な労働条件で働いている技術者の話も時々耳にします。リストラで社員数は減るのに、全体の仕事量は減らない。個々がネットワークでつながり、いつでもどこでも仕事が畳み掛けるように入ってくる現状。生産性は向上しているのでしょうが、、、、


[2005.7.21] 先週から重度の風邪を引きました・・・今年の夏風邪はヤバイです。深い咳は出るし、熱も下がる気配なく1週間・・・この間、だらだらと仕事をしてしまっているのもいけないのですが- こんな時に思い切って休めないですね。今日は試験監督だったのですが、この「し〜ん」っとした空間に、一人 ”ぜ〜っ,ぜ〜っ”としているのは辛いです。咳すると教室に響くし・・・

夏風邪に良く効く薬知っていたら、教えて下さい。


[2005.7.10] 花王が、イギリスの高級化粧品会社「モルトン・ブラウン」を買収すると発表しましたね。 買収額は340億円程度と報道されています。モルトン・ブラウンは年間売上高100億円前後の化粧品会社です。さて、花王の思惑は??? うちの研究室の学生には、こういうニュースは色々と企業戦略を考えてみる良い機会なので、「どうして?なぜ?」っとあれこれ考えてみましょう。

花王といえば、健全性の高い優良企業です。先進的な経営手法を導入している企業として、ビジネス書などに事例が紹介されているくらい先端的な企業の一つと言えるでしょう。その花王、経営再建中のカネボウの買収も検討中。とはいっても、産業再生機構側から打診されている話のようですが。


[2005.7.9] 今年は阪神が暑い・・・じゃなかった、熱い!!です。オールスターのファン投票では6人が選出されました。観客動員数も巨人戦を悠々と上回り、視聴率も関西圏での数字は、関東圏の巨人を上回るとか。今年はあまりに忙しくて、まだ一度も球場に足を運んでいないのですが- これは早めに行かないと、フィーバーでなかなかチケットも買えない状況になりそうですネ・・・夏の神宮に研究室総出で行きましょうかっ!


[2005.7.8] Windowsのフォルダを管理していると、ハードディスクが一杯になっちゃうことがありますね。そうした時に思いつくのが、ファイルの圧縮!エクスプローラで、C:やD:のプロパティを見てみましょう。”ドライブを圧縮して領域を広げる(C)”っていうのがあるでしょう。最初はそこにチェックが入っていないはずです。これにチェックを入れると、データがかなり圧縮されて、ハードディスクの空き容量がど-んと増えますね!

この前、ちょっと質問を受けたのですが、、、なんでハードディスクにあるデータって圧縮できちゃうんでしょうか?もし圧縮できるなら、圧縮したファイルをさらに圧縮かければ、どこまでもどこまでもファイルサイズは小さく出来ちゃうんですか?っていう質問。。。

さぁて。どうなんでしょうね!? 自称情報系のうちの大学院生たち、この圧縮の原理分かりますか??? (^_^; 答えはまた今度☆


[2005.7.7] 今年も8月にネパール研修に行くことになり、いま学生チームと準備を進めています。このネパールという国。とても面白いです。経済的水準は低いのですが、国内の標高差がなんと8,000メートル!エベレストがあるから当たり前なのですが(笑) 豊かな自然と他民族を有した国で、王様が君臨する王国。山岳地帯では、マオイストが統治していたり。

ところで、世界最高峰のエベレストはネパール政府の公表では8,848mだそうですが、年々高くなっているらしいです!ホントかどうか知りませんが。後藤も知りませんでした。で、エベレストはだんだん高くなっているらしい、という説を検証するために、このたび、中国の調査チームが測定機材を頂上に運んで正確な高さを測定するらしいです!! 二度びっくり!

どのくらい高くなっているんですかねぇ・・・


[2005.7.6]"あくび"って何故出るんでしょうね???」っと聞くと、「眠気が襲ってきた時、体内にたくさんの酸素を取り込んで二酸化炭素を体外に放出し、身体をリフレッシュしようとするから!」と答える人が結構多いんですね!

でも、科学的には”酸素を取り込むため”という説は間違いらしいですよ☆ 何故かというと・・・ そういう実験をした学者がいるからです(笑) 被験者を普通の部屋に入れてあくびの回数を数え、次に酸素濃度の高い部屋に入れてあくびの回数を数え・・・でも、酸素濃度の高い部屋でも人間は平気で”ふぁ〜っ”とあくびをするのだそうです(笑) また眠気に襲われた時だけでなく、極度に緊張したときにもあびくがでるそうです。あびくの科学を研究している研究チームがあって、そのメカニズムを日々研究しているのだとか。そういえば、人間の睡眠についてもなぞが多くて、まだ完全には解明されていない不思議が多いんですよ。

世の中にはいろいろな研究をしている学者がいるものですね・・・(^_^;


[2005.7.5] 昨日- ニッポン放送で、昆布の話を聴いた。「昆布はあれほどダシが出るのに、海に生えているときは、なんでダシが出てしまわないのだろう・・・???」 っていう問いかけ。面白かったので、ふむふむと聴いてしまった。

要するに、海水は塩分やミネラルを豊富に含んでいて、昆布よりも浸透圧が高いので、ダシが溶け出さないんですね〜っ!これを真水に浸けると話は別、ってわけ。ちなみに、昆布の生産量は北海道が一番多いらしいのですが、消費量は沖縄が一番とのこと。日本の最北端と最南端の地方で、昆布は重要な食材としての地位を持っているのですね。豊富な栄養分をたっぷり含んだ豊かな海からは、それは美味しい昆布が取れるのでしょうね!

そう言えば、この前、うちの父親が、海釣りに出かけていって、クーラーボックス一杯のわかめを取って帰ってきたなぁ。あれは釣れなくても言い訳になるね(笑) ともかく美味しかった,,,です!


[2005.7.4] 今日、ふっと思いついて、大学院の授業で ”相対性理論” の話をしてしまいました。どうも話が脱線すると、元に戻すのに苦労します・・・ ずっと話をしてみて 「あれっ?自分その前、何の話から脱線したっけ???」っと、一番前の木下さんに聞いてから 「○○の話ですよ!」っと教えてもらって、授業再開・・・

その”相対性理論”なのですが、如何に人間というものが、”前提”や”公理”、あるいは”暗黙の了解”に基づいて話を進めているか??? に気づかされます。 その”前提”や”公理”が変わってしまうと、結論は全く変わってしまうんですね!そういう物事を広く見る視野を発見するためにも、こういった素晴らしい理論について、日々興味を持って本などを読んでみると良いです。

その相対性理論なのですが- まぁ、簡単に言えば、私たちの世界は 「止まっている」ことを特別な現象として見ている感がありますが、実は全てが動いている中での相対的な運動の話。人も止まっているように見えるりんごもすごいスピードで動いているんですよね、実際には。

ところでこの ”見える”という現象は、光が届いてくるから。では、この光より速く進んだら、先回りして自分の姿を見られるはず!光速で走る人から発射される光は、光速の二倍になる?といったいくつもの空想上の興味深い疑問が浮かんできますね! これを解決してくれるのが相対性理論です。 実は光速は不変というわけ。そうすると、光速は不変だと時間や空間が歪まないとつじつまが合わなくなる → よってタイムマシンの誕生!! 光の速さは超えられるという前提を覆すと、とんでもない理論が誕生してしまったのですね。


[2005.7.2] ずっと前の4月24日に、ヤクルトの古田選手が野村元ヤクルト監督に言われた言葉を紹介しました。

師匠の野村前ヤクルト監督から「お前は天才か?もし天才でないのなら、頭で考えろ」っと指導され、常にあれこれと考える野球を見につけて大成したそうです!

っと。最近、「これ、逆も言えるなぁ・・・」っと思いつきました!

頭で考えても、何をするべきかなかなか結論が出ない学生に対して、「キミは天才か?もし天才でないのなら、まず身体で動いてみなさい」って。自分もそうなのですが、時として頭で考え込んでしまって行動に出ないことが良くあります。そういう時は、まず何でも良いから出来ることからやってみる!それが大事!出来ることをとにかくやってみると、そこから結構糸口が見えてきます。そんな気がします。ちょっと体育会系入っているカナ・・・

世の中のことは、全てがネットワークでつながっているんですね。行動も!すごいアイデアも。何もないところからは何も出てこない。何か行動に起こしてみるから、そこから次の新しいことにつながってくる。そう思うのです。


[2005.6.29] 世界的な環境問題への関心が高まるに従って、環境マーケティングの重要性が増してきました。これまで、マーケティングの分野では顧客のニーズやウォンツを充足し、突出した高品質の製品やサービスの提供に向かって努力が重ねられてきました。その結果、顧客側にとっては、非常に快適な生活が得られるようになりました。その反面、製品やサービスの品質過剰感がみられるようになり、一部の消費者では、環境に優しい製品を購入しようとする人々が出始めています。しかし、大多数は環境配慮よりも、製品から得られる自らのベネフィットに重点をおいて購買行動を起こしています。このような大多数の消費者に対して、経済活動を維持しつつ、環境問題に配慮したマーケティングを展開するためにはどうしたら良いでしょうか。

このような考え方の一方向に、ソーシャルマーケティングがあります。ソーシャルマーケティングは、消費者だけでなく、市民や社会の利益、及び環境との調和を維持しながら、企業として適正な利益を得るために行う活動、と言えます。すなわち、企業と顧客双方の利益を高めるという観点から、社会全体、地球環境全体までその範囲を広めたものです。しかしながら、実際にこのような活動は、企業本来の重要な目的の一つである利益確保に押され、現状では劣勢の感があります。消費者自身が、購買行動において、ほとんど環境配慮型であるか否かを考慮しないのであれば、致し方ない面もあります。どんな形であれ、消費者自身が考え方や価値観を変える必要があり、そのための環境教育も重要になってきます。これは与えられたビジネス環境の中で最善の戦略を考案するという従来型の考え方ではなく、自らビジネス環境(消費者の文化や価値観、社会システム、法規制など)を変えるのだ!っという視点の変換が必要なのです!


[2005.6.28] 茨城県水海道市の養鶏場で、国内初のH5N2型の高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出され、報道が活発になっていますね。この養鶏場のニワトリ2万5000羽が処分されるそうです。この茨城県水海道市は、多くの鶏卵を出荷する地区で、周辺の養鶏場を含めて大きな被害です。この鳥インフルエンザ、卵を食べた人に感染するという可能性は低いようですが、感染した養鶏場の鶏処分によるコスト、風評による被害額も相当にのぼるものと思われます。

鳥インフルエンザについては、その脅威が報道されるようになってから、各地で防疫マニュアルなどに基づいた防疫対策はなされていたはずですが、不運にもこの養鶏場では発生してしましました。。。牛肉や乳製品など、食品の安全性に関する多くの問題が発生し、報道も活発になり、一般消費者の心理的関心も高くなっています。このような食品を扱う業者では、これまで以上に、徹底的な衛生管理など、リスクマネジメントが重要になってきました。日々のオペレーションにおける管理費用よりも、突発的な事故や不祥事による損害が無視できなくなっています。経営者には、そのようなリスクに対する対策が求められています。


[2005.6.27] 26日の日経新聞から。官公庁のホームページに、ユーザがアクセスすると別の偽のホームページに誘導されて個人情報を取得される可能性がある欠陥が見つかり、緊急対策に乗り出したという記事が1面に掲載されています。最近では、信用のある機関の公式ページを模倣した偽ページによるネット犯罪が顕在化していますね。

もし、官公庁という国民が最も信用している機関ページにもその手口が広がり、そのうちの一つでもネット犯罪に悪用されれば、この影響力は非常に大きいものとなります。もともと、目立つサイトへの攻撃は後を絶ちません。かくいう私も、前職の東大助手時代に学会サーバを管理していましたが、一日に最低でも数十件の不正アクセスがありました。こういったログを見れば分かる攻撃は、きちんと遮断できていることを確認できる反面、これだけ多い不正アクセスがある痕跡を見ると正直かなり心配になりました。かなりのスキルがあってもセキュリティーの脆弱性をついた攻撃の心配は常にあり、常に最新動向を見てセキュリティ強度を高めておかないと危険です。

官公庁や金融などの公的機関のホームページにアクセスしていたと思ったら、それは実はとても良く出来た海外に設置された偽サーバに接続していた!なんてことが起こったら、それこそ大混乱を来たすでしょう。ホームページのアドレスが1文字違うだけで他は何も変わらなければ、よほど注意して見ていないと分かりません。ましてや、正しいホームページのアドレスに接続したものが、他の偽サーバに接続されてしまっては、ほとんどのユーザは気づかずに操作を続けるでしょうね。このようなネット犯罪とのイタチごっこはこれからずっと続くのでしょうか???


[2005.6.26] ケニアで密造酒を飲んだと思われる人々40人以上が死亡したというニュースがまた報道されています。

この密造酒は、アルコール度数を高めるためにメチルアルコール(メタノール)を加えたもので、2000年11月にも、少なくとも死者134人、入院者400人以上という惨事を引き起こしましたが、これが再び起こりました。チャンガーと呼ばれる密造酒による被害は以前から慢性的に発生しており、毎年数百人の人が命を落としたり、失明したりしているという情報もあります。要するに、ケニアの首都ナイロビ各地では、この格安の密造酒が普通に売られており、その危険性を深く認識せずに飲んでいる人が多いとのこと。勿論、違法なのですが、その人気の高さもあって密造して販売する組織が後を絶たないというわけです。

警察は製造元に対して、殺人容疑で捜査を開始したようですが・・・数十円の密造酒を飲むために命をかける・・・そんな国があるのも現実ですが、思えばドラッグ(薬物)で遊ぶ未成年の問題も,,, 類似したものなのかも知れません。。。身体を大切にしようよ!っという声もなかなか届きません・・・


[2005.6.25] ライブドアのニッポン放送買収問題を機に、上場企業の中で買収防衛策の強化を進めようとする動きが強まっているようですね。株主総会で色々な防衛策のための定款変更が提案されているようです。そんな中、東京エレクトロンと横河電機では、24日の株主総会で企業側が提案した防衛策が次々と否決されたそうです。両社は、発行可能な株式総数である授権資本枠を拡大することを提案し、これによって買収側の持ち株比率を下げられるようにする意図があったようですが、株主側の利益と一致せずに強い抵抗に合い否決。横河電機では、取締役の定数削減についても否決。株式の価値が希薄化してしまうことを懸念する株主側の抵抗は、企業側が考えていたよりもかなり強いものであったことが推察されます。

これから、早めの買収防衛策を講じたいとする企業が多い反面、株主利益との関係から、今後も各社の株主総会でこのような買収防衛策が可決されるのか、否決されていくのか、、、しばらく注目の動向が続きそうです。


[2005.6.24] 後藤研究室では、秋からの開講を目指して地域の介護施設と連携した ”高齢者向けパソコン教室”を設計しています。これには、4年生の田中さんが中心に活躍してくれているのですが、こういう新しい取り組みはとても多くのことを学ばせてくれます。消費者指向のマーケティング分野では、よく”お客様第一”という言葉を良く聞きますが、これは実はすごく簡単そうですごく難しいことであること。これを再認識します。

作り手であるこちらの感性で考えていると、全くの的外れのことをしてしまい易いんですね。きちんと、サービスを提供される側の要求を理解しないといけない。そのためにはコミュニケーションがとても重要です。例えば、キーボードのアルファベット入力は、日頃PCを使い慣れたユーザにとっては当たり前のことなのかも知れませんが、相手が変われば常識が常識でなくなる。休憩時間の取り方一つにしてもそう。

こういう取り組みは、全く自分とパーソナリティの異なる相手を理解する能力が試されます。これは簡単そうで、本当に難しい。このパソコン教室の設計を研究テーマにしている学生もそれをすごく感じているのではないでしょうか。だから、勉強になる!本当にとてもよい経験です。

情報コミュニケーションとでも言うのでしょうか。うちの学科が目指している一つの方向性ではないかと思います。


[2005.6.23] 今朝のコンフェデレーションズカップ1次リーグB組の日本−ブラジルは本当に面白い試合でした!自分は、サッカー自体は見るだけでちゃんとやったことはないので、実はあまり分からないのだけれど、、、ともかくわくわくするような試合でした。本当は家に帰って寝るつもりだったのだけれど、テレビをつけて少し見たら釘付けになってしまいました(汗)

ロナウジーニョ、アドリアーノ、カカ、ロビーニョと現状でのベストメンバーを揃えてきたブラジル。そのブラジル相手に、個人技では大きな差を見せつけながらも、何度も敵陣ゴール前で決定的なチャンスを作っていました。アジアであれほどじれったい(失礼!)試合を続けていたのと同じチームが、世界王者相手にこれほどの試合をするのはどういうわけか。サッカーとは何と面白いスポーツなのだろう・・・ 1年後のワールドカップが楽しみになる、そんな試合でしたね。


[2005.6.22] 久々に2チャンネルをチェックしてみた。このところ、忙しくてこのようなサイトを見る時間がほとんどなかったのだけれど・・・ こういう情報源は一つ一つのメッセージの信憑性に低いけれど、マーケティングという市場のあらゆる情報に興味を持って常に知識を増やす必要がある人にとっては、見てあれこれ考えてみる糸口には良いかも知れない。読んでも本気に取っちゃダメだけど(笑)

ここで、”大学選び”というキーワードで引いてみた。そうしたら、「大学選び 経営学部・学科どこがいいですか? 」というスレが出てきた。いるんですねぇ・・・こういうスレッドを立てて、しかも色々と書き込みをする人が。おそらく受験生か、大学生に多いのだと思うのだけれど・・・・

ここに、”世の中には、ろくに経営をしたことのない分際で「経営学者」を自称する輩が多い”という書き込みがあった。昔、”経営学者に会社の社長をやらせたら倒産する”という意見を言われたことがあったけれど、これと同じ類のものかも知れない。果たして・・・


[2005.6.20] グラウンデット・セオリーというのをご存知ですか?質的調査研究の一方法論ということで、書籍もいくつか出ています。最近、こういう質的調査の概念にはまっていて・・・(^_^;

質的なものを正しく調査できて、分析できる能力というのは、とても素晴らしい能力なのだと最近気づいたんですね。例えば、普通の人が、いきなり新聞記者のような取材を出来るわけがありませんが・・・多くの人は、”取材”をして”記事”を書くということは、それほど難しいことのように思っていないのではないでしょうか。やれば出来そうだ、っと!

それはとんでもない誤解ですよ!声を大にして言っておきます。それらしきこと、は出来るでしょうけれど・・・

物事の本質を抽出して、真に伝えるべきことをモデリングすること。これは、実は非常に高いスキルなのです。言語も一つのモデルですから。


[2005.6.18] EA(Enterprise Architecture)と言う言葉をご存知ですか。EAとは、企業や政府機関など、組織の業務手順や情報システムの標準化、組織の最適化を進め、効率よい組織の運営を図るためのフレームワークです。要するに、IT投資最適化の方法論を指していて、単にコンピュータシステムの構造を意味するものではありません。政府がこのEAの考え方に基づく「業務・システム最適化計画」を開始し脚光を浴びるようになってから2年が経ちました。実際に成果が挙がっているのかどうか、方法論にどのようなものがあるか、そして今後の方向性はどうか、という点で現状の取り組みを見直す試みもあちこちでみられます。

広くビジネスにおけるIT投資について、EAを実践していくフェーズに入ってきました。情報に関係する学生にとっては、将来的には小さなシステムやプログラム一つ一つを追うスキルだけでなく、もっと大きな視点から、業務全体の中で情報システムがどのように活用されるべきか、そして投資対効果を最大化する最適なIT投資戦略とはどんなものか、、、そのようななるべく俯瞰的な視点を持ってほしいと思います。


[2005.6.17] 総務省が「私行政法(仮称)」という新しい法案整備を検討しているようですね。NPOや町内会などの住民による組織が、自分達でサービスを提供する側に参入できるようにするものです。これによって、行政サービスの一部が住民団体に委託されるケースが増えてくることになり、住民主体の身近な行政サービスが展開されます。こういった法整備は我々一般市民にとっては歓迎されるものでしょう。本当のニーズに即したサービスの質向上やコスト削減効果によるムダ排除が期待されます。今後の動向を注目してみたいと思います。


[2005.6.16] 昨日の話題につづいて。。。

先日の経営情報学会は大会委員で、オーガナイズド・セッションを1件まとめた以外は、もっぱら受付周りの仕事に追われていました。そんな雑務の傍ら、実行委員長の早稲田大・高橋先生と仕事を共にしていたので、2日間の間に色々と雑談交じりにお話する時間が結構ありました。自分よりもかなり前を走っている一線の学者とのこういう雑談は本当にためになります。

その中で、高橋先生が「世の中の本当に優れた業績を持つ一線の研究者は、みな恐ろしい程に他分野のことを良く知っている。優れた研究の多くはアナロジーなんだ。他の全く似ても似つかないと思われる分野の素晴らしい部分を如何に取り込んで、自身の分野でその理論を構築するか??? が重要なのであって、そのためにの源泉力は、どんなことでも知りたがり、やってみたくなる ”知的好奇心” なんだ」っと。

一流の経営者も、歴史も、文化も、環境も、人間心理も、そして勿論、ビジネスのことも、本当に多くのことを良く知っています。確かに、勉強も取捨選択して専門性を高める必要がありますが、一方で広く、かつ深く知識を得ることは、その後の学習速度(知識の吸収力)を飛躍的に高め、アナロジーを形成するための様々な事例を有機的に頭に蓄積していってくれるのです。”それは興味はないから・・・”、”それは苦手だから・・・”っと、分野によって勉強する意思を放棄してしまうことは、ゼネラリストにとってはチャンスの放棄に他なりません。ただ全ての分野でスペシャリストにはなれませんから、要は程度なんですけれど。


[2005.6.15] 今日は、ハーバード・ビジネスレビューの7月号から。「戦略思考のプロフェッショナル」という特集の中で、「アナロジカル・シンキング」という論文が掲載されています。この中で、”戦略的意思決定において、アナロジーによる推論が大きな役割を果たしているにも関わらず、そのことが往々にして見過ごされがちである。」と述べられています。一般的には、戦略上の意思決定のために使われる手法は、”演繹””試行錯誤”のいずれかであると思われがちであるが、その中間的状況で威力を発揮する手法が”アナロジー”だというのです。

市場やビジネス環境が安定しており、過去に多くの経験が蓄積されている場合には、それを一般化したルールから演繹的に戦略を推論することができます。一方、全く過去の経験が役に立たない本当に新しい状況では、試行錯誤によって良い方法を探索する必要があります。その中間、すなわち演繹できるほど十分過ぎる情報がある訳ではなく、かといって全く新しく、複雑な状況でもないといった場合には、過去の事例との状況類似性を検討して、最も近い状況でうまくいった戦略をベースに戦略を練るというものです。これは、個人的に正に同感の論述ですね。論文の内容自体に、すごく新奇な部分はありませんが、本質的なことが示されていると思います。

同じようなことが言える分野に、人工知能の分野における推論の問題があります。人工知能においても、”記憶に基づく推論”という、過去の事例を全て取っておいて、新たな事例が出てきたら、過去の全ての事例と照らし合わせて一番近い事例を探し出し、その最も近い事例の結果を予測値として提示する方法です。このような方法は、事例が増えると膨大なデータ量となり、計算量が爆発してしまいますが、事例がそれ程多くない状況では威力を発揮することでしょう。


[2005.6.14] 6月11日号の週間ダイヤモンドの特集は「説得力」。上司や部下、お客をうなずかせるための話し方です。ここに坂本龍馬の言葉が引用されているのですが、それは「相手を説得する場合、激しい言葉を使ってはならない。恨まれるだけで、物事は成就できない」というものです。説得力は論理力と等価ではないということ。説得のために重要なのは、”意味”や”感情”をやり取りするコミュニケーション力なのだと。相手を言い負かすかのような、ディベート力は交渉社会のアメリカでは役立つかも知れませんが、日本では感情的にこちらを向かせるだけのコミュニケーション力が問われるのです。

そう言えば、先日、後輩の結婚式の時にながれたスピーチで心に残っている言葉があります。

「相手に”真に正しいこと”を言うことは、相手をとても傷つけることだ」と。


[2005.6.13] 政府税制調査会が、個人住民税の課税方法を所得が生じた年に課税する方式に変更する案を提言するとのこと。個人的にもこれはとても嬉しい課税改革です。これまで、地方税である住民税は、3月に確定申告によって確定した前年所得に対して、納税額が決まり、実質的に前年度の所得に対して決まる額を納めることになっていました。これだと、前年の所得が低い場合には税負担は軽くなり、逆に前年所得が大きい場合には税負担が大きくなります。転職などによって所得が大きく下がった場合、1年間は前年の所得に対する高額の納税しなくてはならず、天職前後の年によって負担感が大きく変動していました。とくに、給与収入がなくなった場合にも前年度の収入に対して徴税されるという歪みがなくなります。転職や定年前の退職が一般的になってきた現在では、このような徴収時期の同期化は意味が大きいと思います。

しかし、このようにこれまで機能してきた徴税方法を見直すには、新たにその仕組みを作りかえる必要があります。例えば、会社員の場合には所得税は毎月の給与から源泉徴収されていますが、住民税はどうするのか? 確定申告の時期に納税する方法になるのか、その場合の事務処理の仕組みをどう整えるかなど、色々と準備期間が必要です。これまでのやり方を変える、というのは大変な労力を必要とすることなのですね。


[2005.6.12] 学会が終わって,,, 正直、死んでいます。準備に当日業務、その間に発表資料の作成、、、っと、本当に目まぐるしい週末が終わりました。この日のために、1年もかけて準備してきた訳ですが、、、成功に終わって良かったです。事務を一手に引き受けていた八木さん、石田さん、細谷さん、本当にお疲れさまでした!!


[2005.6.11] 経営情報学会の大会委員で、早稲田理工に缶詰めです・・・学会の全国大会という大きなイベントを成功させるには、なかなか大変なものがあります。それこそ、プロジェクトマネジメントをしっかりしないと- 今回の反省点と言えば、学生アルバイトの配置の数を見誤ったことでしょうか。。そして受付のノウハウ!受付を進めると共に、だんだんと処理ノウハウが蓄積されていくことが分かりました。

早稲田の高橋先生と話していたのですが、「学会の受付」というのは一見、定型業務のように見えて、実は不定型の業務が多いんですね。だから、場合わけなどが必要になったりして、とても複雑な上に、突発的なことに臨機応変に対応しなければならない。それこそ、経営工学が得意とする "業務改善" の力を受けて、効率的な受付業務の仕組みを考えれば、まだまだ改善の余地はある??? こういったイベント企画の専門企業の理解できました。こういうことをやるには、経験の蓄積も必要です。


[2005.6.4] ただいま、午前3:20。。。研究室の向こうでは、W杯の予選TV中継バーレーン戦をやっている・・・しかし、サッカーとは本当に応援する気持ちがこもると、本当に面白いものですね! がんばれ日本!

あ、、、勝った!(^_^;


[2005.6.3] 今日は、宿谷先生にお借りした”グリーンカーテンプロジェクト”のビデオを教材開発室でひとり。。じっくりと見ていました。色々な取り組みがあるんですね。

このプロジェクトは、小学校の校舎にロープを網掛けして、ここにツル植物を植えることで緑のカーテンで覆い、環境教育や理科の教育に応用するというものです。子供たちにとっては、まさに生きた教材! 失敗を重ねながら、学んでいく子供たちに将来の可能性を感じました! しかし、植物の力はすごいです。まだ地球に余力があるうちに、自然と共生していく術をとことん身につけたいものです。


[2005.6.2] 数年前、デジタルカメラがずっと伸びを示していた頃、三洋電機のOEM戦略が脚光を浴びました。OEMとは、相手先ブランドによる生産のことです。つまり、他のブランド力のあるメーカーのデジカメを請け負い生産することです。技術力は非常に高いけれども、自社にブランド力がないという企業が取れる一つの戦略をまざまざと見せ付けました。自社のブランドで製品が売れなくても、高い製造技術があるなら、自社ブランドを諦めて技術を徹底活用する!そういう戦略がうまくいったかに見えたのです。

ところが、この三洋電機も2005年3月期の最終損益では、1300億の最終赤字。OEMで一時成功を収めたかに見えたデジカメ事業も、非常に苦しい状況です。デジタルバブルが弾け、本当に強いトップシェア企業のみが収益をあげるような構造に変化してきました。これを受けて、三洋電機のOEM先の企業にもデジカメ事業の赤字が出てきます。OEM先が赤字なのに、三洋電機が黒字などということ自体、あったら不思議ですから・・・

まさに、戦略の優位性とは、ビジネス環境によって変化するもの。どんな戦略も永続的に有利ではありません。時代と共に、環境の変化と共に、どれだけうまく適応していけるか??? これにかかっているわけですね!


[2005.5.31] 今日はクオリティマネジメント誌の4月号から。この号の特集号は、「中小企業の強さを引き出す地域ブランド」です。この特集号に加藤先生の書かれた論文があるので、マーケティングに興味のある人は是非。ブランドプロポジションの雛形やツリー構造を使った不具合やバリューのモデル化について分かり易い解説がされています。

筆者が示すブランド・プロポジション設計では、顧客の”現状態→理想状態” という変化を基本に考えます。例えば、大学教育であれば、

”PC操作は得意で、将来情報技術者になりたいが、ネットワークの基本原理に関してはあまり知識がない”→
   ”幅広いネットワーク技術を習得すると共に、ネットワーク管理の実務経験に基づく基礎体系を習得”

といった感じです。そして、その変化の ”実現根拠” を明確にする。例えば、”キャンパス内の豊富なネットワーク環境と教育カリキュラムの充実と共に、企業インターンシップ学習によって、実企業の実際のネットワーク管理に携る機会を得る。これによって、実務的な管理業務に携ることで、画一的な教授法以上の経験を積み、ノウハウの蓄積が可能である”といったような感じです。

例えば、大学紹介のパンフレットで、これらのうち、どれかが欠けていることはないでしょうか。@ どんな受験生に対して、A どんなベネフィットを与えうるのか、そして Bそれはどうして可能なのか、これら3つが組み合わされて初めて、受験生にも理解し易いリレーションシップが可能というわけです。顧客の”現状態” は、ターゲットとする顧客セグメントの特徴を暗に説明していますね。受験生が読んで、「あっ,,,これは正に今の自分にぴったりだ!」っと思わせるような ”現状態” の記述は極めて効果的です。大概にして、理想状態、すなわち ”こんな風になれます。こんな就職先があります。”ということは良く書いてありますが・・・ これは、他のマーケティングを考える際にもとても役立ちます。あなたが売りたい製品は、どんな状態の人に売りたいの? それを買った人はどんな理想状態に達することができるの? そして、その根拠はなに?っというわけです。


[2005.5.30] 欧州連合(EU)憲法の是非をめぐってフランスで国民投票が行われ、即日開票で結果が出ましたね。結果は、反対55%の反対多数で憲法批准が否決されました。EU憲法は、加盟国の全てで批准されないと発行しないため、主要国フランスでの否決は、EU憲法発足に大きな障害となります。そもそも何故フランスの国民感情が反対に動いたかと言うと、10%を超える失業率が示すように、フランス国内の経済的状況は悪く、政治への不満が溜まっていたためです。

EU拡大によってさらに競争激化にさらされ、国民の生活水準がさらに落ち込むのではないかという懸念ですね。EU統合によって得られるものよりも、失うものの方が大きいと国民が危機感を抱いていることになります。

このことは政治的には大きな問題です。欧州統合をリードしてきた主要国の一つであるフランスにとって、EU政治化というこれまでの統合路線を自ら否定したことになるわけですから… 枠組みの変化の際、全てのプレーヤーにとってプラスになれば良いですが、しばしば苦汁を飲む人達が出てくることもあります。それらをどのようにうまく問題解決し、全体最適に持っていくか? 異なる企業文化を持つ企業同士での調整が難しいのも、同じような理由があるわけです。


[2005.5.29] IQはご存知ですか?良く知られているので、恐らく多くの人は知っているでしょう。IQは ”知能指数” と呼ばれるものの一種で、主に頭の回転の速さや知力の程度を測る一つのものさしです。このIQが高い人は社会的に成功するでしょうか? 有利な面はあるかも知れませんが、必ずしも Yes とは言い切れません。社会を生きていく中では、実は EQ と呼ばれる能力が重要です。しかも、全体的な能力は、IQ×EQ と両方の能力の掛け算で効いてくるという経験則があります。EQとは、Emotional Quality、すなわち ”情動指数” と呼ばれるものです。自己認知力・自己統制力・共感性・コミュニケーション力・柔軟性・楽観性の6つの観点から測られるもので、自己コントロールや協調性など、いわゆる ”心の能力” といったところでしょうか。

実は、この EQは社会で活躍していくためには、極めて重要な能力です。ただ、IQとは掛け算で聞いてきますから、もし”知的能力が高いけれど協調性や自己コントロールに自信がない”、逆に ”協調性や柔軟性、楽観性はあるけれど、知的能力に自信がない”という人は、苦手な方をちょっとでも向上するば、全体的能力は何倍にも飛躍的に上昇するのです!

少し、頑張ってみる気になりました??? (^_^;


[2005.5.28] 日経BP社のアフターサービス満足度調査によると、パソコン部門で1位に君臨してきた DELL のランキングが2005年度ランク7位に落ちたようです。日経BP社の分析では、一般消費者用のパソコン販売量急増と中国コールセンターでのサービス品質の問題が影響したとのこと。デルが一般消費者向けのパソコンで伸びを示すと、同時にコールセンターにかかって来る電話本数も急増するわけです。その増加に対して、対応できるだけの人材確保が出来なかった。安定した成長は、色々な対応を可能とするものですが、急激な成長も問題ですね。良く成長期の男の子が、急に背が伸びたお陰で、間接の節々に痛みが生じたりすることがありますが、あれも背の成長に筋骨の成長が追い付いていかないため。

急激な成長は要注意です。どこにどんな落とし穴が待っているかは分かりません。状況が良いときこそ、慎重に。

また、アフターサービスでの差別化が段々と難しいフェーズに入ってきました。製造メーカーは、技術や性能だけで差別化できる時代が終わったため、徹底的なサービス向上によって差別化を図る方向へ舵取りしてきました。今は、そのアフターサービスにおいても、各社のサービスレベルは高水準に高まっていて、他社との違いが狭まっている傾向にあります。さて、次のフェーズは?


[2005.5.27] 予備校河合塾による、塾生への「志望大学を決めるとき最も重視したこと」のアンケート結果を調べてみました。

 https://kjp.oo.kawai-juku.ac.jp/www/keinet/doc/keinet/2004nyushi/04check/part01.html

にデータがあります。他にも、東進のデータでは

 http://www.toshin.com/news/kogi_live/topics.html

があります。色々と大学選びの基準が出ています。例えば、「学べる内容」は重要そうです! では、この内容にあたる大学カリキュラムをうまく作り込めば、学生が集まるでしょうか? それだけでは無理です。いい例題なので、学生の皆さん、マーケティングプロセスに従って色々と戦略を考えて見ましょう!


[2005.5.26] 石油があとどのくらい持つかご存知ですか? 現在の予想ではあと40年ほどです。これは、確認されている可採掘埋蔵量を、現在の年間生産量で割って算出される時間ですが、今の大学生が生きているうちに石油が枯渇してしまうという計算になります。さらに、今は中国を中心とするアジア経済の活性化によって、石油消費が増えている現状。石油がなくなったら、現在のようにガソリン自動車にも乗れませんし、明るい夜の街で遊ぶ贅沢なライフスタイルも消滅してしまうでしょう。

地球は大丈夫でしょうか?石油がなくなってしまう心配より先に。

そんな量の石油を燃やし尽くす前に、知恵を絞って、我が地球を守り、現在の発展が持続可能である仕組みを整えないと・・・ ある "しきい値" まで行くと、パッと人類は終わりを迎えてしまうかも。どうにも取り返しがつかないことになりかねません。それも、十数年というすぐ先の未来において。


[2005.5.24] ようやく科研費の報告書が完成しました!! 研究成果はその都度、発表はしていたものの、最後にまとめるとなるとやはり・・・・結構大変ですね。でも、研究助成を受けているのだから、当然か・・・今日は体力が残っていません(汗) 夕方の4年ゼミまで持つかどうか心配です。。。


[2005.5.23] 中国の副首相が、日本の小泉首相との会談をドタキャンして帰ってしまいました。日本国内からは、非難の声があがっています。一方、中国の見方はと言うと・・・いま、小泉首相と会談すれば、靖国問題について触れる可能性が高い。そこで小泉首相から、また平行線をたどるような発言が出てきた場合、せっかく沈静化してきた中国国民の感情に再度火がついてしまう可能性がある、、、といったところでしょうか。

国のトップレベルで予定されていた会談が、特に大きな事故などもなく、間際になってキャンセルされた例はあまりないようで、中国の対応も疑問視されているところですが・・・ 逆に、そこまで中国国民の感情を逆なでする靖国参拝を、どのような理由から頑として継続するのか・・・ 小泉首相から納得する説明が得られていないような気がします。


[2005.5.22] 2005年6月号の”Harvard Business Review”の特集は「在庫最適化のサプライチェーン」でした。いくら情報化が進み、バーチャルの世界が脚光を浴びても、人類がモノの消費活動を止めない限り、モノの流れはなくなりません。こうしている間にも、膨大な台数のトラックがせっせとモノを運び、我々がお店に行きさえすればほとんどのモノを手に入れることができる仕組みを支えてくれています。物流って、実は経済的な側面からも大変重要なのです。一方で、モノを運ぶには車両が必要ですから、当然エネルギーを消費します。そのため、環境問題とも絡み合って、今後のさらなる効率的で持続可能な物流の方式が検討されているのです。

ところで、この”Harvard Business Review”の中で、スタンフォード大学のハウ・リー教授が執筆した 「トリプルAのサプライチェーン」は、本質的な部分が見事に描写されているので、学生さんは一読の価値有り。誰かとディスカッションするための題材としても、読んでみると面白いですよ。これによれば、本当に強いサプライチェーンは、 @ 急な需要変化にも対応できる”俊敏性”を持ち、A 市場や戦略の変化に合わせて長期的に変化できる”適応力”も持ち、B サプライチェーンを構成する各プレーヤーの利害を一致させること、の3点が本質的に重要だと述べています。まったく同感!!の心境ですね。


[2005.5.17] 日清食品のカップヌードルは、まれに見るロングセラーの超強力ブランド商品ですね!このカップヌードル、どんな風に生まれたか知っていますか?

前身は、言わずと知れたチキンラーメンです!チキンラーメンは昭和33年に生まれた世界初の即席らーめんです。これは、安藤百福さんが発明した画期的な商品です。麺を乾燥させるために油を使って水分を飛ばしてしまう画期的な製法でした。油製法で作られたチキンラーメンをどんぶりに明け、お湯をかければ、自宅でらーめんが食べられるようになりました。

さらに、安藤さんはさらなるビジネスチャンスを狙って、アメリカに飛びます。そこで目にした光景。チキンラーメンをパキッと追ってカップに入れ、お湯を注ぐ先方。これがヒントになります。かくして、カップに乾燥めんを入れておき、お湯を注いで、フォークで食べる ”カップヌードル”の誕生でした。このような一大発明は、あくなき探究心によって、ようやく生まれた大ヒットだったんですね。


[2005.5.16] しばらく下の答えを言っていませんでしたが、答えを書いておきますね。

全く強さが等しい勝つ確率がお互い2分の1の巨人と阪神。

”阪神の勝ち数−巨人の勝ち数” は試合数を重ねていくと、どんどんと大きくなっていくか、あるいはマイナス方向へどんどん小さくなっていくかのどちらかです。つまり、差はどんどん開いていって、結局無限大かマイナス無限大に発散してしまうのです。

どちらのチームの勝ち数の方が無限に多くなるかは、偶然の産物です。半々の確率で起こりえるというわけ。同じ力をもった両者がいても、両者の差というものは、偶然の積み重ねによってどんどんと広がっていってしまうのです。

偶然って恐ろしいですね・・・・


[2005.5.12] 昨日の晩、膨大な仕事を抱えて研究室に結局泊まることになり、夜食タイムに大学院のミカケンと研究員のツヨシ君と、人生における成功と失敗がいかに偶然に左右されるか??? について、少し議論になりました。

ちょっと問題。巨人と阪神の強さが全くのイーブンであり、それぞれの勝つ確率は0.5と0.5とします。まさに勝つか負けるかは、コインを投げて裏表を見るようなもの。

このとき、両者の勝ち数の差、”阪神の勝ち数−巨人の勝ち数” は試合数を重ねていくと、どうなるでしょうか?

10試合やったら、5勝5敗が一番起こりそうですね!

100試合やったら、50勝50敗が一番起こり易そうでうすね!

それは正しいです。では、ずっと試合数を増やしていった時、阪神の勝ち数と負け数の差はどうなるの???  → やっぱり、0ですかね? (答えは また今度)


[2005.5.11] この前、「進化する口コミ」の話を紹介しましたが、個人の評判についても、口コミはとてつもなく大きな影響を及ぼします!何かをやりたい時、力を貸してくれるのは、あなたを認めてくれている人々です。逆にあなたを認めていない人は、さらに中立な人を、同じ色に染めていくという恐ろしい力を持っています。

人は、他人のことを判断するときも、多分に第三者からさり気なく聞いた噂や批評に、とっても敏感ですよね。

自分の身の周りで考えてみましょう。名前などは知っているが、あまり長時間話したり、深くコミュニケーションを取ったことがないような友人。いますよね!

もし自分の仲の良い親友が、「あいつ、裏では何考えているか分からない奴なんだよ!」なんて言っているのを聞いたら・・・・ あなたは、その人のことを何も知らないのに、それでも ”何考えてるか分からない奴” というイメージが強く刻み込まれることでしょうね。口コミは恐ろしい。。。


[2005.5.10] 忙しい最中、空いている時間を使って、「働くことがイヤな人のための本」(日経新聞者)という本を読んでみました。これは、中島義道先生という哲学をご専門とする大学教授が書いているのだけれど、ふむふむ・・・たまにこういう書物を読むことはタメになりますね!

別に、私自身は働くことがイヤだと思ってはいないのですが・・・

この本は、後半に行くとかなり哲学っぽい話になってきますが、所々で良い事が書いてあります。金になる仕事から金にならない仕事へ− 次はこの本の一文から。

「厳密な哲学的議論を実践すること、つまり何でも真剣に考え始めたら恐ろしく難しいということを実感することは、ずいぶん精神安定剤として効き目がある。安易にコウダと決め付けるものはほとんど何もないと実感することは、ずいぶん精神の健康を取り戻すヨスガとなる。」

私はこの部分が一番印象的でした。


[2005.5.9] プロ野球のセ・パ交流戦がなかなか盛況ですね。今までなかなか見られなかったセ・パチーム同士の真剣勝負を堪能できます。現状では、若干パ・リーグが優勢のようですが、まだまだ分かりません。

この交流戦、セ・リーグ、パ・リーグ双方のペナントレースにも、そのままその勝敗が換算されるわけですが、これがどのような影響を及ぼすのでしょう??? これまでの6チームの中で戦って、その6チームの中で順位付けを行う方式と異なり、様々な影響を及ぼすでしょうね。まずは、各チームの勝敗において、これまで有り得なかった状況が生まれる可能性があります。これまでは、6チーム中、5チームが勝率5割であれば、残りの1チームも必然的に5割でした。ところが、セ・パ交流戦のある設定では、5チームが皆トントンなのに、1チームだけ飛び出していることが可能になります。逆もしかり。1チームだけ多大な借金を抱える可能性もあります。

6チーム内の戦いでは、強いところが叩かれて負ければ、必ず同一リーグに勝つチームがいました。どこかが沈めば、どこかが浮かび上がる構造だったのです。これが変わった。こんな視点からペナントレースを眺めてみると面白いですよ。


[2005.5.7] 5月9日号の日経ビジネスの特集は「進化する口コミ」。興味のある人は是非読んでみてください。人のライフスタイルは変化しており、モノが溢れ、所得が増えない経済の中で、消費行動の保守化が進んでいます。そのような中で、消費者が敏感に反応するのは、他の消費者の声。商品を買う前に積極的に情報収集するという人の割合が、3年で5%〜10%も増えています。いまや、インターネットで、同一商品の最低価格は簡単に調べられるようになりましたし、ブログや掲示板で商品の評判を知ることも容易です。メールのやり取りも多くなり、どんどんと転送という形で簡単に情報が広まっていきます。知人とのおしゃべりを通じて情報がゆっくりと拡散していった時代とは全く違う世の中になってしまったということですね。

消費者を落胆させる商品やサービスを提供すると、たちまちその情報がネットを駆け巡るでしょう。これまで以上に、真摯に良いモノやサービスを提供していき、消費者の声にも誠実に対応していかないと、あっという間にブランド力を落としてしまう危険性がある時代になりました・・・


[2005.5.6] 昨日の続きですが・・・プログラムが長くなる要因の一つに、エラーチェックがあります。ソフトを使っているユーザが想定外の使い方をした時、暴走してしまったり、挙動がおかしくなってしまわないように、あらゆる使い方を想定してソフトを開発しなければなりません。

以前、私も使っていた携帯電話が急に動かなくなり、販売店に駆け込んだところ、メーカー側のバグだったので新しい携帯に無償で交換してくれたという経験があります。きっと、ある特定の操作をするとプログラムが正しく処理できなくなり、フリーズしてしまったのでしょう。このようなバグがあると、メーカーには思わぬ大損害が生じかねません。500万行という長さのプログラムでは、バグがあって当然です。むしろ、バグはあるものとして考え、発見されても大きな問題にならない仕組み、発見後に速やかに修正できる仕組みを構築しておく必要があります。


[2005.5.5] バンダイとナムコの統合が発表されましたね!これによって、コナミを抜いて、ゲーム・玩具を柱とするエンターティメントの業界2位に躍り出ることになります。業界1位はセガ。ゲームソフトはIT化と共に大きな成長を遂げ、その技術はますます高度になっています。そのような中、国内需要は飽和化し、それだけ競争も激しくなっていることを受けて、業界売上高3位と4位の統合という形で再編がスタートしました。

一般に、プログラム桁数の増加に対して、人間が行うソフトの開発労力は3乗で増加する、と言われています(プットナムモデル)。すなわち、プログラムの長さが2倍になれば、開発労力は8倍になるということです。ますます複雑化・高度化するゲームソフト業界においても、その影響は深刻になってきているわけですね。

バンダイは機動戦士ガンダムなどの人気キャラクタを数多く保有し、ナムコは人気ゲームソフトを開発してきた技術力とナムコワンダーエッグなどのアミューズメント施設運営ノウハウを保有しており、両社の強みを併せて相乗効果を狙う戦略です。今後は携帯電話コンテンツ事業などにも積極的に投資し、強化するようです。いまや、iモード携帯電話には500万行ものプログラムが搭載される時代。技術進歩も早く、どんどんと改良が進んでいきます。そのような時代背景を感じされるニュースでした。


[2005.5.4] 昨日の続き。真似できない状況を作るにはどうしたら良いのでしょう? パソコン業界では引き続きDELLが強いですね。この会社は、早くからネット販売を立ち上げ、注文を受けてからユーザ仕様に組み立てて納品するという方法を採用しています。製品を届ける前に購入者が確定していますから、行き先不明の在庫が少なくなり、代金回収も早い。トヨタ自動車は、かんばん方式やTPS(トヨタ生産システム)を提唱し、革新的な生産管理・在庫管理の方式を作り上げました。でも、他社は真似して大きくなっていますか?

後発組はなかなか真似できないのです。これが本質。一番手で、シェアを獲得し、顧客との強いコミュニケーションによって参入障壁が出来ることもあるでしょう。地理的条件や従業員の質の高さというのも真似し難いものです。

大学でこれが可能か?まず、定員数が決まっている大学教育において、圧倒的シェアを用いて参入障壁を構築することは大変難しいと言えます。独創的な学部や教育システムも、簡単に真似できるようなものであっては意味がありません。突き詰めると、「○○については○○大学でないとダメ!」といった強いブランドを築き上げるとか、その戦略を実行するためには著しく高い教員の質を要するといったことを実行するといった参入障壁構築が長期的には絶対必要不可欠でしょう。ひたすら進化し続けることで、真似され、追従される前に先手先手を取っていく方法もあります。でも、いつも変化ばかりで走り続けていて、落ち着いた質の高い教育が可能なのでしょうか?

どうしたら真似されないか??? これが差別化には重要であり、教育といった公共性の高いサービス分野では一筋縄ではいかないのが実情です。実はアイデアはありますが、それは内緒にしておきましょう (^_^;


[2005.5.3] 大学全入時代を目前に控え、色々な大学が様々な戦略を実行に移しています。生き残りをかけた競争はますます激しくなるでしょう。

神奈川大学では人間科学部を設立するとのことですが、より興味深いのは理学部で新設される ”入学時に所属学科を特定しない総合理学プログラム”ですね。入学後、2,3年をかけて自然科学の基礎を学んだ後に、興味のある専門分野に進むというわけです。これは、低学年で授業を受け、高学年では研究室に配属になって専門研究を行う仕組みをより広げ、学部単位で実行することを意味します。こういう取り組みは、大学改革として進んでいくでしょう。

ただ、マーケティング的な視点から言えば、この処方箋は一時的なものとして効果があるものの、長期的には継続的に新たな改善や強い体質作りを行わなければ意味がありません。その理由は何度も述べてきている参入障壁の問題にあります。大学戦略において、如何にして参入障壁を作り上げるか?強い教育・研究体制構築の次にくるのは、きっとこの参入障壁ですね。

なぜならば、もし低学年で基礎教養を学び、高学年で所属学科を決められる総合学習プログラムが有効だと分かれば、他の大学もどんどん取り入れていくことでしょう。要するに、有効な方法は真似されるということです。真似できないことをするにはどうしたら良いか??? どのように簡単には真似できないようにするか??? これがポイントです!!


[2005.5.2] NewsWeekの世界経済ハンドブックに、「あの企業の気になるシェアは?」というデータが出ています。例えば自動車。2003年の生産台数は6,066万台。シェア1位はGMで13.6%、2位はトヨタの11.3%、3位がフォードの11.1%。以下、4位フォルクスワーゲン8.3%、5位ダイムラークライスラー7.0%、6位プジョー・シトロエン5.5%、7位日産4.9%、その他33.5%。

パソコンは1位DELL14.7%、2位HP14.1%、3位IBM5.0%、富士通3.7%、エイサー3.0%、NEC2.8%、アップルは1.9%、ソニー1.9%、レノボ1.7%。こういうデータを見て色々と考えることはありませんか???

客観的なデータを見て考察する。これ基本です。自動車は上位5社で半分以上のシェアを確保しています。パソコンは上位10社でようやく半分です。ちなみに、検索サイトでは利用回数シェアで、Googleが56.1%の圧倒的首位、2位がYahooで21.5%。この2強だけで80%近いシェアです!分野・業種によってかなり状況も違うものです。


[2005.5.1] 今日の日経新聞1面。よく取り上げられることですが、「仕事の中での自分発見」の記事がありますね。大学にいると、毎年、就職活動で格闘する学生を目の当たりにします。最近の傾向と決め付けられないのですが、客観的に見ていると、「やりたいことが見つからない」、「自分のやりたいことができない」、「やりたいことが分からない」といった声をとても多く聞くような気がします。これって、前にも一度書いたかも知れません・・・ どうも、やりたい事が見つからない自分、やりたい事を出来ていない自分がまるで悪いことであるかのように考えられている風潮はありませんか。

通常、就職活動で「やりたいこと探し」「就職先探し」がぴったり一致することはほとんどありません。ほとんどの人は、実際に取り組んでいく中で、本当にやりたい事を見つけていくのが現実です。そして、どんな環境や状況におかれても、その環境の中で適応し、自分を見つけていくことが出来る人が成功していることも多いのです。

考えれば、考えるほど、悩む− それも人の一側面ですから、そういう時期があった方がいい。悩んでそのまましぼんで終わってしまうより、行動して、失敗して、ダメならさっと流して、次の自分探しをまた再開しましょう。


[2005.4.30] 例の兵庫県尼崎市のJR脱線事故で、かなり非難の声があがってきています。人命を運んでいる鉄道が、何故に安全管理を徹底できなかったのか!?っと。。。それよりも、痛ましいのは無くなった方々の遺族です。感情をぶつける先もありません・・・・ 二度と起こってほしくない、とても痛ましい事故です。。。


[2005.4.29] 大型のゴールデンウィークが始まりました!皆さんはどうお過ごしですか? 日頃の忙しさから、ちょっとの間開放されて− また夏まで頑張るだめの鋭気を養いたいですね。こんな続いた休みがある時は、緑の多いところで森林浴。マイナスイオンを浴びるのもいいですね。

前にどこかで聞いた話なのですが− 自然には、人間をリフレッシュさせ、癒してくれる効果があります。その癒し効果をたくさん吸収できるのは、女性の方が得意なのだそうです。男性は女性に比べてそれが不得意。ただ、女性と一緒にいると- 癒し効果を吸収した女性から、その効果をおすそ分けしてもらえるのだとか。だから、「男性は自然に触れに出る時は、是非女性と一緒に行きなさい!」って言われたことがあるのですが(笑) これって、本当でしょうか??? (^_^;


[2005.4.28] 今日は地域のケア施設に行って、ボランティア活動をしている方の話を聞いてきました。このような高齢者向けの施設でボランティアされている人もまた、定年退職された60歳過ぎの方々が多いです。とは言っても、まだ現役バリバリに見えるほど、皆さん若い! 60定年はあまりに早いのでは???っと思ってしまいます。

そして、やはり自分よりも年齢を重ねた方の話はとても面白い!! よく若者には体力があるが、老人には知恵があるといいますが、これは本当です。生きた年数の分だけ、視野や知識はどんどんと広がっていく。

自分よりも年配の方々の話に耳を傾け、自分を再認識したり、新しいことを発見できたり。人の作るコミュニティとは、こうやって長い間、歴史を刻んできたのでしょうね。大学生という人生の旬を迎えつつある若い人が、年配の方々と話をすることは、お互いにとって本当に素晴らしいことです。今日は本当にそう感じました!


[2005.4.27] 中国の人民元改革を要望する声が先進国で強くなりつつあります。16日に閉幕したG7財務相・中央銀行総裁会議では、中国の人民元の変動幅を拡大すべきとの声がアメリカからもあがっています。要するにどういうことかと言うと、本来、為替とは通貨の相対的価値が等しくなるように変動させる機能を持っています。これを人為的に固定するとどうなるか???

簡単な話ですが、国として産業力が強化され、競争力がついてきたにも関わらず、その国の通貨価値が据え置かれると、さらに競争力が強化されます。一般に、自国の通貨価値が低い場合には輸入には不利に働き、逆に輸出には有利に働きます。製品を海外に輸出して外貨を獲得すれば、それは相対的に価値の高い外貨を獲得していることになるからです。自国の通貨に換金することを考えれば、容易に理解できるでしょう。

すなわち、アメリカなどの国は、対中貿易でさらに赤字を増やすことにつながるわけです。これに対する日本。かなり中国と微妙ですね!対日デモが連日取り上げられている最中です。当然ながら、中国を刺激したくないので、慎重な対応になります。アメリカの主張を「そうだ!そうだ!」と大手を振って応援できません。これもまた複雑な状況です・・・

ところで、人民元のレートが上がったらどうなるか? 製造コストパフォーマンスを主な目的に、中国進出し、中国工場で生産、安く高品質な製品を日本へ逆輸入している日本企業は痛手です。中国での生産コストが人民元に連動して跳ね上がるからです。要するに、中国生産の製品は中国マーケットで裁いて人民元で利益を得るというビジネスが成り立っていないと、そのリスクは大変大きなものになるわけですね。為替レートは時として追い風になり、時として大変なリスクになります。そのリスクヘッジの方法については、改めて今度。。。


[2005.4.26] 高知県の四万十市、四万十川学遊館で第1回全日本メダカ釣大会が開催されたそうですね!予選を通過した10人で争われた決勝では、20分間で36匹も釣り上げた方が優勝し、純金メダカをもらったとか!(笑) めだか釣りは想像しただけで、結構難しそう・・・

しかし・・・こんなほのぼのとしたニュースがたくさん聞かれる世の中であったほしいものです。


[2005.4.25] 今日、JR福知山線で脱線事故の大惨事がありました・・・この電車は、線路脇で乗用車と衝突した上、線路脇のマンションに突っ込んだらしいです。少なくとも54人が亡くなり、400人以上が負傷という大惨事です。日本の電車は世界でもまれに見るほど時刻に正確で、運転ダイヤという点ではとにかくサービス品質が高いです。乗客に取っては、数分違わぬ運転状況はたいへんありがたい反面、電車に遅れが出た際にはその遅れを取り戻すことも必要で、普段よりも走行速度を上げて運転をすることもあるそうです。勿論、それでも制限速度はある訳で、今回の事故がその速度の上げすぎによる脱線ではないか、というのも現状ではまだ推測の域です。

日本のように、列車ダイヤのサービス品質が高い国では、安全性のトレードオフがとても難しい課題となっています。運転士も今回、実名で取り上げられていますが、運転暦1年に満たない若者。運転士のミスだと言って責められない面があると思います。

つい先日、22日にお台場の東京ジョイポリスでも転落死亡事故が起きました。ここでも安全管理に問題があったと指摘されています。こういう悲劇は起こってしまってから、「なんで???」っと考えさせられることが多いけれど・・・ちょっとした気の緩みは、時として大惨事を招きます。。。危機管理は本当に大事です。現場の人間は、その仕事に追われ、本当に冷静に判断できないこともあります。人間、誰でも判断ミスはあります。そのような起こりうるヒューマンエラーを防止する手立ての重要性を再度、考えさせられました。。。


[2005.4.24] ヤクルトの古田がプロ野球史上、32人目の2,000本安打を達成しましたね!! これはともかく凄いことです。捕手という激務、しかも古田は大学を卒業した後、社会人を経験しているという、いわゆるプロ入団はかなり遅かった選手。1,884試合目での達成は、1試合1本以上のヒットをずっと打ち続けてきた賜物です。いや〜凄い。

この古田さん。師匠の野村前ヤクルト監督から「お前は天才か?もし天才でないのなら、頭で考えろ」っと指導され、常にあれこれと考える野球を見につけて大成したそうです!古田選手に才能があったことは言うまでもありません。でも、考えて考えて考え抜いた・・・その事実もまた本当でしょうね。おめでとうございます!!


[2005.4.21] 今日、うちの4年生からのメールに返信していて考えたこと。後藤がいつも心に置いている言葉なのですが、

人生において、どちらかを選ばなければならない分岐路にぶつかったら、迷わず、大変そうで、苦しそうで、困難が待ち受けていそうな道を選べ!

ってやつです。楽な道を選ぶ方法もありますね。その価値観も正解!苦しい道を選んで、それを乗り越える方法もありますね。それも正解!なんだけれど、やっぱり、「出来るかな・・・やっていけるかな・・・」っと当初不安でたまらなかったことを乗り越えた時の感激は実感した人でないと分からないかも。ただ程度による。あまりに無謀な選択はやめましょう〜 例え失敗したとしても、挑戦して大きくなれた、頑張ってよかった、今度はこっちでがんばってみよう!! と思えるくらいに。


[2005.4.20] うちの院生の姉御から、パオロ・マッツァリーノの「反社会学」(イースト・プレス社)という本を勧めてもらい、読んでみました。面白い!面白いので一気に読んでしまいました(笑) 実は以前に、「未成年の犯罪が凶悪化しているのではないか???」という疑問について、彼女と色々議論したことがあるのだけれど、この本はこれに触れており、「凶悪犯罪は低年齢化していない!」という結論を最初の方で述べています。この著者は非常に頭が良い!かなり論理的な内容であるにも関わらず、一般読者にも分かり易く、ジョーク交じりで書いてあるので面白く読めます。興味のある方は是非!普段読書をあまりしない人や論理展開が苦手な人でもあまり苦もなく読めるはず。

詳細は是非読んでほしいところですが、、、例えば、☆世論調査はデタラメである、☆社会学は社会学者の個人的な偏見をヘリクツで理論化したものである、☆パラサイトシングルは奨励すべきである、☆ふれあいは危険である、☆バカ息子が増えれば社会は公平になる、☆今の子供はキレ易いはウソ、戦後最もキレ易いのは現在の50代・60代である、☆1960年代すでに大学生の学力は低下していた、とか色々と読者の笑いを誘う文章が連なっています。

この論述、かなりウケますが、社会学を否定するかのような記述があれど、内容は社会学的を地で行っている感じしますね(笑)。議論の題材にするには、とても良いかも知れません。話してみたいなぁ、このマッツァリーノさんと。


[2005.4.19] 昨日、環境マーケティングの授業で院生受講生に、”ビジネス環境の分析” について話をしました。環境の分析には、適切なマーケティングリサーチの方法論が必要です。このリサーチには、アンケートや数量データの統計的分析が良く使われますが・・・その前にちょっと待ってください!!

統計的な分析は、ちゃんと検証したいこと、分析の目的があって、それに基づいてデータ採取の計画を立てるべきです。では、その”検証したいこと”や”分析の目的”ってどこから出てくるの???

これは、観察です。どんな統計的なアプローチも、実世界を洞察力豊かに観察し、仮説を見い出すフェーズなくして成功はありません。まずは消費者になり切ってみること!消費者を丁寧に観察すること!意外にこういうことが重要なのです。


[2005.4.18] 日中の関係が緊迫していますね・・・新聞やテレビでも連日取り上げられています。中国の各都市で出始めた反日デモは拡大の一途。日系企業ではストがおき、工場がストップ。反日デモは香港まで広がり、歴史教科諸問題などに抗議する1万人以上の大規模な反日デモがあった模様です。

現状で、中国への謝罪と賠償を求める日本に対し、日本側の問題点を指摘する中国。そのやり取りは、今のところ平行線です。このような状況が長引くと、中国投資への影響は出てきそうです。すでに、中国への修学旅行を予定していた高校などが旅行を取り止めたという情報も。この騒動で、日本の地位が下がれば、そこに入ってくるのは中国でしょう。日本の多くの企業が何らかの形で中国と関わりのある現在、このような両国の衝突はお互いにとって大きな損失を出すことになるでしょう。

それでもどうにも収まらない国民感情・・・なんとも難しい局面です


[2005.4.17] 今日の日経新聞から。3面に、介護費用に関する日経新聞社の調査結果が掲載されています。これによれば、介護の総費用は在宅で月42,000円、施設入所で月102,500円とのこと。要介護5の人では在宅で75,000円、要支援では22,000円と、要介護度によってかなりの開きがあるそうです。このことからも、要介護度が悪化しないよう、介護予防の施策の重要性が認識できます。また、要介護度5の場合、全体の48%しか保険を使っていない実態も明らかに。一方で、要介護度は軽いのに必要以上に訪問介護やデイサービスを利用してしまうケースもあり、ちくはぐな面もあると指摘されています。

これから高齢化が進む社会では、準備も重要です。将来介護が必要となった時、収入が足りないのではないかと不安を感じている人の割合が8割弱と非常に多いとのこと。現在、実際の在宅介護の負担額平均は42,000円に対し、「将来、介護が必要となった時、いくらかかると思うか?」の問いに対するアンケート調査結果では、平均で80,000円強と、実際の負担額の倍近い数字となっています。多くの人が、現在の負担額の実測値よりも多くの費用がかかると思っているわけで、これはかなり悲観的と言えます。

では、実際には、思っているほど負担額はかからないので問題なしか?

っと言われると、そうとは言い切れません。龍谷大の池田教授によれば「高齢者の生活を介護保険だけで支えようとすれば、団塊世代が利用者になる十年後には制度が破綻する」と述べています。人々は、年金や介護保険を含む社会保障制度の費用が今後増大していくことを暗に懸念しており、将来的な不安を心に抱いていると言える結果という見方は正しいように思います。


[2005.4.16] 今日は何だか眠い日です。


[2005.4.15] SWOT分析って知っていますか??? これは、自身の強みと弱み、そして機会と脅威を書き出して、自分がとるべき戦略立案のための重要な情報を整理する手法です。経営戦略の世界では割と知られた方法で、これは個人の意思決定にも役立ちます!

まず、自分が他の人より秀でた"強み"がどこにあるのかを明確にしましょう。同時に、克服すべき"弱み"も。強みを生かすことは、とても重要です。それが誰にも真似のできないパーソナリティを作り上げるからです。でも、弱みの克服も同じくらい重要。まずは、自分を知ること!意外にこれが出来ていない人が多いようですよ。

ただ、自分を知っただけでは不十分です。自分には操作できない社会とか、環境の中に我々は生きていますから。私たちを取り巻く環境は日々変化していますね。その変化が時としてチャンスを与えてくれることがあります!逆に、まっさかさまに凋落する可能性を秘めた脅威となることもあります!例えば、2000年に介護保険制度導入という環境変化がありました。これをチャンスとして成功に結びつける例もあれば、今まで保守的だった業界に一気に競争者が流入してきて脅威ばかりが増大している例もあります。

個人の人生を考える時も、戦略的に考えてみると、とても良いトレーニングになります。


[2005.4.14] 日経コンピュータの4月18日号。是非読んでみてください。

インターネットを悪用した様々な犯罪の手口が紹介されています。最近は、「フィッシング」と呼ばれる手口が非常に流行しています。フィッシングとは文字通り、釣りを意味する訳で、ネットから他人の銀行口座番号や暗証番号、クレジット番号などを盗み取ることです。例えば、銀行などから「セキュリティ強化のために本人確認をする必要があります。下記の銀行のサイトに接続して、本人照会を完了してください。」などといったメールが来たら要注意。指定されたアドレスに接続すると、まるで銀行のサイトそのものという良く出来たWebページが現れ、個人情報の入力を求められる。ここに、情報を入力したが、実はこれが偽サイト!っていうケースが実際に起こっています。

他人やネットカフェのパソコンから、クレジットカード情報を使って買物をしたりすることも要注意です!ユーザの操作履歴を保存しておくソフトを悪用して、後からどのような入力をしたかが、バレバレになります。

顔の見えないインターネットという世界が広がった現代。犯罪と防御はいたちごっこです。このままスパムメールやフィッシング、クラッキング、ハッキングといったネット犯罪が増え、そしてどうにも手に負えなくなった時、、、ネット社会は終焉を迎えるのかも知れませんね。


[2005.4.13] 高齢者向けのマンションが増えています。共用設備として、プールや映画室、工芸、アトリエ、カラオケ、ダンスホール、ビリヤード場までを備えた高齢者マンション。建物内には診療所があったり、介護施設が隣接していて安心と、正に高齢者にターゲットを絞った物件です。高齢者向けマンションは、入居一時金を払えば、終身利用権を得られるものが一般的とのこと。いわゆる所有権を得る通常のマンションとは異なる点です。介護体制が整備されていれば、定年退職後の生活も安心というわけ。入居一時金は2,000万円程度から、月額管理火は10万円くらいらしいです。

この先数年も経てば、団塊世代が定年退職を向かえ、高齢者向けビジネスは新たな展開を迎えます。60歳というのはまだまだ活発で仕事もできるし、反面時間的な余裕も生まれて、生活を楽しむことができる年代。大勢の60代が一気に増える時に向かって、少しずつ社会全体も動いてゆきます。


[2005.4.12] 今日はちょっと牛肉の輸入問題の話。

吉野家の牛丼が1日だけ復活し、長打の列が出来たというのは記憶に新しいですね。早く米国産牛肉が輸入再開されれば、またあの美味しい牛丼が食べられるということですが・・・アメリカに対する日本の姿勢は、かなり慎重なものです。安全指向が高まっている現在、完全に大丈夫だと言い切れない米国産牛肉を輸入再開することへの反発は大きいでしょう。

一方で、どうしてこの問題をアメリカはこうも大きく取り上げているのでしょうか。何らかの経済措置に踏み切る可能性もある、という強い非難が日本に向けられています。理由は簡単。アメリカは、牧場関係者がとても強い力を持つカウボーイ国家だからですね。政府関係者も、牧場出身という人はかなり多く、上院議員の30%が牧場で牛を飼っているとも言われているそうです。畜産業団体からの政治献金も相当な額に上るようで、非常に強い力を持っているわけです。牧場は、アメリカ人にとってとても親密な生活に一部。かたや、日本では食の安全性について、これまでにないくらい意識が高まっている。この牛肉問題、日本とアメリカの双方の立場があってかなり難しい局面と言えるでしょう。


[2005.4.11] 9日の書き込みの続きです。

例えば、「自社の売上を伸ばすにはどうしたら良いか?」っという議論を始めたとしましょう。どのように考え始めますか?あるいは、もっと身近な例で、「我が家の家計収支で、赤字を減らすにはどうしたら良いか?」とか。

まずは、数式で書きます。(全体の売上)=(製品Aの販売売上)+(製品Aの保守サービス売上)+・・・ っていう感じです。表で書いても良いです。とにかく、売上が何から構成されているのか?をきちんと認識することが重要です。そして、その数式の形は不変か?を考えます。もし、何らかの項目を追加できるのであればその部分で売り上げ増を見込めるし、それがダメなら、現状の各項目の数値を増加させるしかありません。例えば、上の例なら、製品Aを売るだけでなく、保守サービスの売上を増加させる手の方が有効な場合があります。

家計もそう。(家計の赤字)=(収入)-(支出) ですから、収入を増やすか、支出を減らすしかありません。数式は、数学の苦手な人にはとっつき難いかも知れません。でも、数式は誰でも同じような理解に至ります。言葉のように、受け取り方による曖昧性はありません。

こんな簡単な例だと、「そんなの当たり前じゃないか!」っと思うかも知れません。ですから、実際の場面だと、大体はこのような暗黙の了解事項を飛ばしていきなり議論を始めることになります。問題が簡単であればそれでもうまくいきます。でも、少し複雑になった問題になると、実は多くの場合には、このような議論の欠如によって、深刻な間違いを生むこともしばしば起こります。


[2005.4.10] 今日は実は記念日になりました(^_^; なんのって?それは秘密でございます(笑) 今日は多くを語る話題がないので、これで逃げます(笑)


[2005.4.9] ”大学入試の倍率増加のための施策を検討せよ”っと質問されたら、どのように考えますか? ちなみに、研究室の学生に聞いたら、「受験生を増やせばいいんですよねぇ・・・予備校や高校にPRするとかかなぁ」なんて言っていました。いずれ社会に出たら、テーマは何であれ、色々とチームで色々な問題を議論して結論を出す状況は出てくるでしょう。こんな時、議論をまとめ、最善の施策を提示し、チーム全員が合意するようなうまい議論に持っていける人は、優秀な人です。

議論を明確化し、効率良く良いアイデアを引き出すためには、分析的に考えなければなりません。うちの研究室ではこのような考え方を徹底的に鍛えます。

例えば、”大学入試の倍率増加” であれば、いきなり施策を並べ立ててはいけません。入試倍率は、合格者数/受験者数 という数式で表されますから、まずはこれを書いて皆で合意を得ないと。入試倍率UPのためには、"分子を増加させる"か、"分母を減少させるか"の2通りしかありません。その上で、まずは分子の増加策から・・・っと議論を進めると、とても論理的だし、人と議論の焦点が合います。


[2005.4.7] 日経ビジネス4月4日号は ”社員を満たす会社” 特集でした。色々と面白い事例が紹介されています。しかし、つくづくここにきて、”最後は人!”っということが再認識されてきたのだなぁ、っと思うようになりました。やはり社員が輝いて自分自身を発揮できる会社でなければ、例え成長していたとしても、継続性がないと考えられます。

製造業を営む企業の社長は、しばしば工場に出向いて、生産現場を見学します。自社の製品を製造するのは、現場であり、工場であることを知っているからです。現場を知らないで、上層で戦略ばかり練っていてもダメだということですね。ラインに携わる作業者一人一人が、自社の製品に魂を込めて作った場合と、単なるタスクとして無気力に作業した場合では、最後にラインから出てくる製品には雲泥の差が生じてしまいます。最後はやっぱり人なのです!


[2005.4.6] 今年は、研究室でも少しグループワークを取り入れてみようかと考えています。就職活動や入社後にも、色々と役立つと思いますので・・・結局、普通の企業人として最も必要なことは、コミュニケーション力なのかと思われます。他人の意見をきちんと理解し、全体の意見をまとめ上げて結論づける、他の人の合意を得るための論述、そんなスキルが意外にとても難しく、か非常に重要であると言えます。

今のうちから、色々と議論することを通じて、自分の意見を相手に理解してもらうための論述法、そして議論を通じて相手の意見を踏まえて最適な落とし所を見い出す術などを身につけておくべきでしょう。

後藤が考える議論の際の必要最低限の事項は・・・@ 定義を共有すること、A 議論の範囲を明確にすること、B 評価の方法を明確にすること、の3つです。他にもありますが、この3つは必要最低限です。

同じ言葉を違う意味で使っていると、お互いの会話がかみ合いません。ですから、まず言葉や考える問題の定義をしっかりと全員で再確認してから議論を始めるべきです。また、議論の範囲を定めないと、議論が発散します。企業内の検討Gで、会社全体の戦略を考えている人と、所属部署内での戦略を考えている人が意見を交わしたらどうでしょうか。話は全く噛み合いません。そして、何をもって良しとするのか?を定め、共通認識のもとで議論すべきです。

グループディスカッションは、誰でも議論をするだけなら簡単そうに見えるので、気楽に考えている人が多いですね。でも、上に挙げた3点をおざなりにしたせいで、お互いの意見が噛み合わず、感情的になってまとまらないケースも良く見受けられます。そんなとき、うまく「なぜ噛み合わないのか?」を考えて、上手に対処できるようになりましょう。まず第一歩は、上に挙げた3つのポイントですので、意識してみましょう。


[2005.4.5] 今日は、後藤にしてはなんと珍しい(笑)  ”恋愛感”について語ってみましょう。っと、思ったが、自分のことでは全く語ることがない(汗) ということで、一般論 (^_^;

男性と女性って結構、違いますね。考え方もそうだけど、突発的なことが起こった時の反応の仕方とか(笑) 年齢でも違いがあるのかも知れない。私くらいの年になると- 少々の事では驚かないのだけれど。 学生くらいの年だと、異性の考え方が良く分からない,,,っていう人も多いんじゃないでしょうか。自分もそうでした。。。

でも、それって、人それぞれ?っと思うことも多くなりました。男性・女性で区別するよりも、その個人の性格や感性によるばらつきの方がずっと大きいような気がします。自分自身の個性を最大限生かすことを考える、っていうのが結局のところ、一番なのかも知れません。今日は、なんかまとまりがない(涙)


[2005.4.4] プロ野球のセ・リーグも開幕し、開幕カードが終わりました。後藤が熱狂するトラの今年の出足は、2年前の優勝した時と同じ軌跡を辿っています。まだ3試合ですが(笑)

しかし、どうしてこれほど人々が熱狂するのでしょうね。本来なら、お気に入りのチームが勝っても、負けても、自分自身には何のメリットもないはずなのに。そこに理屈はありません。勝ったら気持ちいい、負ければ悔しい、その世界です。阪神タイガースは、ある意味、非常に特殊なブランドを形成しています。その本質を紐解くのは、マーケティングの視点からもとても面白いテーマですね。


[2005.4.3] 誰でも自分の子供には社会の勝ち組になってほしい、そんな願望はあるのかも知れません。勿論、「平凡でもいい。幸せに育ってくれれば」という価値観もとても強く残っていますが。。。

生まれた時から、子供の教育を考える親が多いようです。それが証拠に、子供の教育本が売れていたり、雑誌の特集で子供の教育に関する内容が多く取り上げられています。実際、親の接し方などの子供が育つ環境で、子供の性格も大きく変わるようです。それでも、子供には一人一人個性があり、その正確を親が無理やり変えるのはすべきではないらしいです。あくまで、子供の性格に合った社会でうまくやっていくための生きる力を与えてあげるべきであり、それを担うのは親ですね。最近、ゆとり教育の弊害もあって、時間的なゆとりを浪費している子供が多いとか。考えること、学ぶことは本来楽しいもの。そして、厳しい鍛錬の元に達成できる成果もこの上ない喜びと快感を与えてくれます。

学校教育では、成績や偏差値による横並びの評価を悪とするような雰囲気がありますが、実際に社会に出てみれば、そこは競争社会。小さいうちからぬくぬくと育ってしまうと、そのギャップに順応できないでしょう。勉強の成績や偏差値も使い方を間違わなければ悪ではないのではないでしょうか。


[2005.4.2] ニコンの工場で働いていた派遣会社社員が自殺したのは、同工場での業務による過労が原因である、という判決が東京地裁で出されました。派遣会社の社員が、派遣先での過労自殺したことに損害賠償を認めた判決は初のケースだそうです。15日間連続勤務、通常業務以外の実習など、通常を超える業務によって「強い心理的負担から、うつ病を発症し、自殺した」として、業務に起因する過労自殺と認められたものです。

これは、労働者の健康配慮を強く企業に求める判決です。私も、大学の後輩などに話を聞くことが多いですが、大手企業などではリストラが進んだ影響で、人は減ったが、仕事量は同じ、という状況が生じているようです。慢性的な人手不足になっているわけですね。某企業では、深夜12時を過ぎる帰宅や週末出勤も当たり前、しかしながら、人件費抑制のために残業は17時間までしか付けてはいけない!! これは本当にキツいです・・・企業も生き残りに必死な世の中ですから、お互い辛い状況でしょう。それにしても、無茶苦茶な就業状況が現実に存在します。

このような状況は、何とかして解消していかないと、大事な資産であるはずの人材をただ磨耗させてしまうことに繋がりかねません。うつ病がもの凄く多いのも社会的構造に問題があるのかも知れない。皆で考えていかなければ・・・教育現場も気をつけなければいけませんね。それこそ、「アカハラで学生をうつ病にさせた」なんてことになると、とんでもない代償を払わなければならなくなるかも知れません。


[2005.4.1] いよいよ2005年度が始まりました!今日は、今朝の日経新聞の就職の話題から。新卒、中卒を問わず、企業の採用意欲が高まっているようです。これは、他にも色々なところで報じられてきていますね。どうやら売り手市場に変わりつつあるようです。 今後、団塊の世代が一気に定年を迎えます。そうすると、ノウハウを持った社員が数年のうちにドッと企業を去っていくわけですね。さらに、今後は少子化によって学生数は確実に減っていく。ゆとり教育を受けた世代が次に迫っています。このような背景を受けて、今のうちに優秀な人材を採用し、育てていかなければならないという企業側の判断なのでしょう。大卒の採用人数は、2005年度の23.6%増だそうです。

このような状況で、確かに私の研究室の学生でも、すでに内定が出ている学生が出始めました。去年の状況に比べると、かなり好転している気配がありありと見えます。ただ、こういう時こそ、学生に取っては企業選びが難しく、企業に取っては優秀な学生の見極めが難しいと思います。

大卒で就職した若手の3割以上が、3年も経たずに企業を辞めていく現状では、「可能性のある学生を採用して、育ていく」という考え方も変えざるを得ないでしょう。なかなか内定を取れない学生がいる反面、一人で多くの内定を取ってくる学生がいるのも事実です。どこもが欲しがる学生は、もの凄い売り手市場ということです。どうも、企業は学生を厳選して採用するスタンスは変えていない模様。どこでも食べていける人材は、本当にどこでも職は見つかりますね。数年間、経験を積んだら「ハイ、さようなら」っと離職されたりしないか、企業も心配でしょう。


[2005.3.31] 明日はもう4月1日ですね!深夜夜遅く2:30頃・・・知人の高橋さんから、「巨人の高橋由伸が婚約したらしい!」っというメールが(笑)

もう騙されませんぞ!(苦笑) 何年か前に、騙されて、テレビのニュース番組に釘付けだったことがある。でも、どこでもそんなニュースはやっていなくって (^_^; 次の朝になって新聞読んでも書いていなくて、ようやく気がついた!! 今日はエープリルフールかっ!? が〜んッ・・・

しかし、この高橋さん、年は私より10くらい(?)上の立派な一級建築士なんですよね(笑) 自身の事務所でとても忙しくしている方。にも関わらず、まだ野球をやったり、深夜にメールしてきたりと・・・かなり若くて、家族も友人も大事にしつつ、時にこんな子供っぽいことをする。人生を本当に満喫している感じがします。こんな素敵な大人、良いですね!騙されるのはもうゴメンですがっ(笑)


[2005.3.30] 600メートルの高さの新東京タワーの建設計画が進んでいるようですね。29日の日経新聞1面によれば、墨田区業平橋・押上地区の東武鉄道所有地での建設が有力だとか。2011年に地上放送はデジタルに完全移行しますが、それに合わせて完成を目指すとのこと。これが完成すれば、隅田川の河原や浅草近辺から高いタワーが眺められ、東京の新たなシンボルとなることは間違いないですね。しかし、600メートルというのは、現在の東京タワーの倍という高さ!観光スポットとして、展望台にも登れるようになるのだと思いますが、大都市東京を真上から見下ろす大パノラマば見える様になるのかも知れません。しばらくは、混雑が続きそうです。気が早いですが(笑)


[2005.3.29] 3月26日号の東洋経済から。0〜7歳児に特化した写真館を展開するスタジオアリスの経営戦略が紹介されています。この2年間で売上高40%増、営業利益64%増という急成長企業です。もともと写真撮影を行う写真館は、職人的なカメラマンが撮影し、出来上がりを受け取って初めてお客がその写真の写り具合を見ることが出来るというものでした。スタジオアリスはお客が複数の撮影写真からその場でセレクトするシステムを採用。ターゲットを子供に特化し、店舗には衣装やヘアメイクも用意されており、ともかく子供を連れてスタジオアリスに行けば、記念の写真を撮影することができる。料金も一律で明快、社員の技術向上策も考え抜かれており、写真館業界では独り勝ちの状態です。

この例には、非常に興味深いビジネスのエッセンスのひとつを見ることができます。子供対象の記念写真としたことで、その需要は10〜11月の七五三の時期に集中することです。その効果は、実はとても大きく、需要が集中するので値崩れしない、また収益が集中する時期のある業界には自然と参入障壁が出来上がるということです。このような1年のある時期にのみ需要が集中するようなサービスに関しては、長年のノウハウ蓄積による経営が必要不可欠であり、新規参入者が簡単に真似できるようなものではないということです。分り易くかつ面白い事例なので、興味のある方は是非読んでみてください。


[2005.3.25] ちょっと古いのですが、3月3日の日経新聞1面。主要企業250社の調査から、IP電話導入済みの企業が39.5%、1年以内に導入が8.9%、将来の導入を検討中が39.5%と、実に9割近い企業がIP電話への移行していくという記事がありました。IP電話導入によって、通信コストは10%以上削減できるようです。これもインターネットの恩恵ではありますが、従来の固定電話網というインフラを使ってビジネスを展開していたNTTの戦略にも大きな影響が出ています。企業環境の変化は、チャンスでもあり、脅威でもある。この辺りをうまくとらえないと、瞬く間に時代に取り残されてしまうこともあるかも知れません。

ただ、IP電話は停電時には使えないので、災害時などでの連絡手段としては、多少の不安があります。この辺りは非常時電源で解消できるかも知れませんが、今後も色々と技術は進歩していくのでしょうね。


[2005.3.24] 我が大学の横浜キャンパスにも、LMS(学習進捗管理システム)が導入されました。今後、学生の学習進捗をWeb上からシステムによる管理することが可能になります。小テストやアンケート、議論や質問などもシステムを通じて行い、これらの採点結果やログを全てシステム上に残すことが出来るので、多くの学生の学習管理を一極集中で行うことができます。こういうシステムは従来から、色々なベンダーと大学との共同開発や、先進的な大学での独自開発などで研究されてきました。

これもネットワーク時代の恩恵ではありますね!でも、この時代、、、パソコン嫌い、eメールすら打つのも嫌という学生さんも少なからず存在します。事実、そういう学生が私が担任のクラスにいて、ずっと相談を受けたりしていました。授業のレポートも「MS-Wordのファイルで作成して提出しなさい」と言われると、気が滅入るそうです。なんで情報メディア学科に入学してきたの???っと逆質問したくなりますが(苦笑)、パソコンが出来る子と嫌いになる子の二極化は、相当なスピードで進んでいます。いわゆる、デジタルデバイドの問題です。今は、授業にもノートパソコンを持ち込んで、せっせとパソコンにキーボード入力することで、教員の話をノートにとる学生も珍しくなくなりました。教壇から見ると、ゲームで遊んでいてもなかなか容易には発見できないのですが、これも時代の流れか「ノートはちゃんと手書きで取りなさい」と言いづらい雰囲気になってきました。先生の授業もパワーポイントとプロジェクタで行うものが多くなってきています。

手書きでノートに書き取ることで、色々と考えたり、頭に入ったりすることもあると思いますが。。。そういう自分自身もいつの間にか、デジタル世界に侵され、あまり頭を使わないで ”作業” のように、仕事メールを返信したり、文書ファイルを作ったり・・・紙に文字を書く機会がかなり減ってきました。。。あぁ、怖い!きちんと頭を使わないと!


[2005.3.23] 今日は、プロ野球経営の話をしてみましょう。

もともと、プロ野球は、”一つのもの凄く強いチーム(巨人)が存在し、多くのファンがそれを応援する。他球団は巨人を倒すことを目標として、アンチ巨人ファンを獲得する”というモデルで人気を誇ってきました。巨人戦がドル箱だったのです。これは、地域密着型のモデルで進めるサッカーなどとは大きく異なる点です。その巨人戦にも陰りが見えてきました・・・選手年俸の高騰も球団経営を圧迫しています。

他方、日本シリーズ以外では巨人戦(公式戦)のないパ・リーグでは、地域密着型の球団もありました(2005年からセ・パ交流戦が導入されます)。しかし、地域密着には成功しても、球団経営では赤字が大きくなり、結局身売りしてしまったダイエーホークス(現、楽天)のような例もあります。ロッテのように、球団維持は社会貢献やイメージ戦略を狙ったものであって、球団自体で儲けるつもりは最初からない、というスタンスを取っている場合もあります。球団経営のビジネスモデルは、色々と難しい面がありますね。

何のためのプロ野球球団なのか。プロ球団を持つと知名度は絶大です。それでよしとするのか。それとも、プロ野球事業自体で採算の取れるものにするのか。または、プロ球団経営と本体の事業との相乗効果を見い出すのか。目的を見失った戦術は、時としてまったく意味をなさなかったり、時間と共にブレを生じさせてしまうものです。


[2005.3.22] 今日は、野球の初代アジアナンバーワンを決める「アジアシリーズ 2005」の発表会見がありました。アジア一を決めるこの大会は、11月10日から13日までの4日間、日本、韓国、台湾、中国の各プロ野球リーグの優勝チームが死闘を繰りひろげるそうです!最初の3日間は、それぞれ総当りのリーグ戦を行い、4日目に成績上位2チームで優勝を決める決戦を行うとのこと。個人的には、正直 「4日間は詰め込み過ぎ???」 という気もします。同じ投手が二度先発するのはキツイ日程になるからです。日程による運・不運が出てきそう・・・ でも、各国からチームの集まる大会では、短期集中にせざるを得ない事情もあるのでしょう。

日本シリーズで日本一に輝いたチームは、その後にアジアシリーズで、アジア一を目指すことに。試合が増えて、選手は大変ご苦労様なのですが、プロ野球人気低下にテコを入れる意味でも、意義深い第一歩でしょう。Jリーグの発足によって人気に傾きが見え始め、一流選手の大リーグへの流出問題も抱え、昨年はチーム数削減騒動とストライキ問題でファンをしらけさせてしまったプロ野球機構も、危機感から様々なサービスや現状打破の方策を打ち出しているということでしょうか。

ともあれ、プロ野球のファンがあってこそのもの!ファンが喜ぶ企画が次々と出てくることは素晴らしいことです。将来的には、日本のプロ野球に属していても、大リーグ優勝チームと戦い、世界一を目指せるような夢のある方向へ向かうのかも知れませんね。


[2005.3.21] いま、大学のビジネスモデル(大学経営のあり方)の改革が求められています。大学を取り巻く社会的環境は大きく変化しました。18歳人口は、92年の205万人から、140万人にまで減っており、 縮小化する市場で各大学が競争し合う状況が訪れています。大学の主なターゲットは、18歳〜20歳くらいの高校卒業生ですから、18歳人口のこのような急激な減少は、確実に各大学の経営を圧迫します。

また、ある調査によると、日本の高校生の約半分は、学校の授業以外で全く勉強をしないとのこと。高校時代に全く勉強しなくてもどこかの大学には入れる、という時代がやってきました。と、同時に、大学に対する要求も多様化しています。ともかくもっと勉強して学歴をつけたい、という人が勉強して大学に入る・・・そんな時代は過去の話になっています。

某学生に聞いてみたところ、「大学選び」では、当初は自分自身が将来やりたい事や学びたいことなど、色々と考えるそうですが、結局間近に迫ってくると、@偏差値、Aキャンパスの場所、B学費の安さ、C受験科目、D他校との入試日の被らなさ、E就職先や就職率、・・・っといった現実的な事由が受験校を決めるようです。ただ、受験生も多様ですから、うまいセグメンテーションを考え、ターゲットとする受験生に対して効果的なアピールをするようなマーケティング手法の考え方を導入した大学のブランド経営が必要ではないでしょうか。

大学のビジネスモデル。いまから考えておかないと、10年後が見えない時代がやってきました。


[2005.3.20] 今日は、今年結婚をした同じ野球チームの新婚家庭にお邪魔してきました。お呼ばれしたので・・・

一軒家のとても素敵な家でした。


[2005.3.19] 今日は、平成16年度の学位授与式(卒業式)でした。朝から、皆さん本当にお疲れさまでした。この晴れの舞台に、女性は綺麗に着飾り、誰だか判らないくらい(?)華やかになってしまっていて・・・(苦笑) うちの研究室の子が分からずに、無視してしまったようで・・・(^_^;

夜の卒業パーティーでも、たくさんの卒業生に声をかけてもらいました。

恒例の先生ランキングでは、”授業” ではお褒めをもらいましたが、その他後藤宛のコメントで、「クリスマスイブに研究室にいそうな先生」、「つぶらな瞳の先生」、「疲れている先生」、「忙しくて顔色が悪い先生(死にそうな先生)」、「ベトナム人っぽい先生」、・・・他の教授陣の前でちゃ〜〜〜〜んと、披露されましたよ!!!!!  スライドの最初には、「怒らないでください」っとありましたが(苦笑)

覚えてらっしゃい!!

ま、ともかく・・・

皆さん、本当に卒業おめでとう! これからも精一杯、社会で輝いてください☆ 4年間、お疲れさまでした。ありがとう☆ そして、これからもどうぞよろしく☆


[2005.3.18] 17日の日経新聞から。「どうなるニッポン放送」で、同社の社員の声が色々と掲載されていました。

ニッポン放送は、人気番組「オールナイトニッポン」を持つラジオ好きの社員が集まった会社です。ラジオは公共の放送でもある。そのラジオが好きで好きで同社に入社した社員の多くには、ライブドアの掲げる構想が心に響いていないようです。社員の一人は、「ライブドアの堀江社長の言動は、フジサンケイグループに対するものばかり。ニッポン放送本体への興味が伝わってこない」とつぶやいたそうで。

最後は企業も人。仕事は自己実現の場です。ニッポン放送が、魅力のある企業であり、社会貢献をするためには、そこで働く社員の意識が必要不可欠ですよね。資本の論理は、それはそれで良いのですが、社員が一丸となれるビジョンとミッションをきちんと分かり易く説明しないと、思いもよらぬ方向へ行ってしまう可能性が大のような気がします。

それはさておき、この争奪戦はこの後、どのような方向に進むのでしょうね。しばらくは、色々と取り上げられそうです。


[2005.3.17] 昨日の続き。

「ポジティブな気持ちって、結果に左右されることが多い」。これは、多くの場合において、恐らく共通していることのように思われます。何かやって成功すると、また頑張る気持ちになれる。努力して何かを達成したり、努力が正当な評価となって実を結ぶと- はやり次にまた頑張れる。

例えば、もし論文を書く時- ひたすら構想を練って、あれこれ調べて、頭で考えて・・・まとまったものを最後に文章にする、という手順でうまく行く人はそれでやればいい。

でも、もしアイデアに行き詰って、どうにもならなくって・・・ どうしても形が見えてこない人は、形の見える部分から取り掛かると良いのです。調べたことを文章にまとめていく。論文の前段は、背景や従来の研究や取り組みなどのまとめですから、ここを先に書いてしまう。そうすると、見かけ上であれ形が出来てくる。その形は目に見える結果。「ここまで進んだ!もうちょっと頑張れそう!!」っと次に続くのです。

いつまでたっても、頭で考えているのは、時には逆効果です。結果がゼロに見える。結果が出ない、全く進んでいないように見える。結果が出ないから、どんどんとネガティブになって、、、なかなか頑張れない。結果の出ない時は、「やればそれだけ結果がでること(作業)」から取り掛かりましょう。

野球でも同じ。「打てるようになりたい!でも、結果は出ない・・・」。そういう選手は、1日のバットスイングの数をクリアすることに目標を切り替える。「1日の素振り本数」であれば、やればやる程、増えていきます!! 1回振れば、必ず回数は1つ増えていく・・・ そうやって、目標を変えて、気持ちを切り替えることで、スランプを脱出する人も多いです。

一般論ではありません。全ての人がそうという訳でもない。でも、結果がなかなか出ないために、さらに結果が出ない悪循環の人って、結構たくさんいるような気がします。


[2005.3.16] 昨日の続き。

あなたは今、なるべく早く片付けなければならないタスクを持っているとします。例えば、研究成果を出して報告書を書かなければならないとか。この仕事には、色々なプロセスがありますね。

「文献調査」、「専門家へのインタビュー」、「問題点抽出」、「アイデアの創出」、「アイデアのスクリーニング」、「新発見」、「実験や評価」、「考察」、「報告書の執筆」、「報告書の赤入れ・訂正」、「印刷・製本」、・・・

これらのプロセスには、ある程度の順序性があります。でも、少しだけならば、組み替えることも可能です。例えば、「文献調査」→「報告書の前半の執筆」といった具合に。「アイデアの創出」→「アイデアのスクリーニング」→「実験や評価」 というように、色々アイデアを出してから、それらをスクリーニングにかけて良いアイデアを絞り込み、その後に実験や評価というのもよいけれど、「アイデアの創出」→「実験や評価」のように、だらだら考えていないで、ともかく実行!思いついたら、良いかどうかやってみる、っというやり方もあるでしょう。

このような個人の仕事について、どのようにすればアウトプットが大きくなるか??? これは唯一の方法が存在する訳ではないけれど、各自である程度、体得しなければなりません。ここで注意しなければならないこと。

それは・・・・ 個人の仕事のアウトプットは、気持ちの問題に大きく左右されます。ポジティブ思考で、マイナス要素をプラス要素に変えることができるか???ってことです。仕事の出来ている自分をイメージできるでしょうか???

仕事や勉強が良くできる自分自身、あるいは仕事を完了したときの自分自身のイメージ出来れば、それは成功への第一歩!! 個人の仕事の制約の一つは、ネガティブな気持ち、にあるとも言えるかも知れません。続きはまた明日。


[2005.3.15] しばらく、といっても数日ですがお休みしていました。ちょっと無理が祟り気味です。

今日は、TOCの話題。「ザ・ゴール」は読んだ人も多いかも知れませんが、イスラエルの物理学者であるゴールドラット氏が書いたベストセラー小説です。TOCはTheory of Constraints の略で、制約条件の理論と訳されます。TOCにはいくつかの特徴がありますが、一言で言えば、「ボトルネックとなっている制約条件を特定し、そこに集中して対処する」ということにあります。

一連の身の周りの仕事を見ても同じです。全体の効率は、一番時間がかかる仕事で決められてしまいます。例えば、ある書類を処理する仕事が、Aさん→Bさん→Cさん→Dさんと流れていく時に、1枚当たりの作業量でCさんの仕事が一番大きいとします。すると、AさんやBさんがいくら頑張って枚数を処理しても、Cさんの前で「書類の待ち行列」が出来るだけですね。Dさんは、Cさんが完了した書類を待ち侘びていることになります。このとき、Cさんが風邪で休んだりしたら大変です。全体の効率がそのままダウンします。また、Cさんの仕事に助っ人を入れて、この部分の効率性を上げることが全体の効率UPにつながります。このような場合、ボトルネックとなっているCさんの仕事が重要なのであり、この点を認識して全体最適を考えろというのがTOCの真髄です。

この考え方って、一人の人間の仕事の処理手順でも言えるのか??? などと、考えてみました。例えば、一人であるプロジェクトを終わらせないといけない場合。そこには、いくつかのプロセスがある。どのように処理していけば、全体効率は最大になるのでしょう??? もしプロセスの順番を入れ替えられる時、一番時間がかかりそうで、難しいそうなプロセスは全体の制約条件になりそうです。それならば、その難題プロセスから先に取り組み始めるのが良いのでしょうか???

さて、どうでしょう。後藤の答えはまた明日。


[2005.3.10] すみません・・・今日も引きずっていてお休みです。明日再開。乞うご期待!! 期待はしていないか(苦笑)


[2005.3.9] すみません・・・今日は激しく落ち込むことがあってお休みです。


[2005.3.8] うちの研究補助員のツヨシ君。時々、とても面白いことを言います。彼の発言にハッとさせられることも。今日はその語録を・・・(^_^;

「ブッシュ大統領って変な人ですよね。”わが国の輸入品は、海外から購入するものの割合が多くなった”とか。”人間と魚が共存できる社会を構築できる”とか」

確かに、なぜ”人間と魚の共存”なのだろう??? ブッシュ大統領の発言を読むと、思わず苦笑いしてしまうことも多い。

そんなツヨシ氏に、日経ビジネス2月28日号の読者投稿に投稿された13歳中学生の記事を見せた。

「(中略)でも、僕はお金の方が大事だと思います。社会のために尽くしても別にいいことなんてないけれど、お金があればいいことがたくさんあります。 (中略) 大変で少ししかお金をもらえない仕事より、楽でたくさんお金が手に入る仕事の方がいいと思います。・・・ [ 東京都 13歳 中学生の意見 ] 」

後藤:「これについてどう思う???」

ツヨシ:「最近は、こういう価値観の人、多いんじゃないですかね・・・でも,,, それよりも僕は、13歳なのに日経ビジネスを何で読んでるんだ???って思いますね (^-^; 」

後藤:「・・・・・(汗)」


[2005.3.7] 今日の話題は、、、なんと言ってもソニーの出井会長兼CEO、安藤社長の退任!! 95年に14人抜きで社長に就任し、ソニーの顔になった出井伸之氏の退任です。95年から97年までは順調に営業利益を伸ばし、5000億円を突破!その後、営業利益は減少安定するものの、2000年前期まで強烈に時価総額は上昇し、株価は98年からの2年間で3倍にまで上昇!強いブランドを気づいた勝ち組企業の代表格として、その戦略が各誌に取り上げられました。しかし、2003年4月25日京株式市場大暴落。ソニー業績の影響は、電機関連の株価下落を引き起こし、いわゆるソニーショックと呼ばれた現象となりました。その後、約1年半で株価はまっさかさまに98年当時の5,000円台に急落します。あのソニーでさえも、こういうことになるのか・・・っと。

ソニーは、日本企業の中でも有数のブランド価値を持つ企業です。ウォークマンやVAIO、AIBO、プレステーション、ベガなど、ソニーらしい製品の数々を世の中に送り出しています。企業経営形態でも、97年に執行役員制度を導入するなど企業統治(コーポレートガバナンス)の確立に力を入れてきました。

今回、社外取締役のチェックを受ける形で、経営陣が刷新されるのは、日本の大企業では初の事例になります。出井会長は、いわゆるソニー絶頂の天国とその後の地獄を味わった人なのかも知れません。95年に14人抜きで社長に就任し、ソニーの顔として華もありました。一時代の終わり、色々と考えてしまいますね。


[2005.3.6] 何故か、無性にケーキが食べたくなる時がある。何故かというと、良く分からない・・・

人間の欲や満足とは、時としてとても不思議なものだ。他人の欲がうまく操作できれば、それが究極のマーケティングである。


[2005.3.5] 2003年7月に成立した”次世代育成支援対策推進法”。これによって、4月から、育児支援策の策定・強化が企業にも義務付けられます。これはすなわり、育児を行い易い社会環境を整備することで、少子化問題を改善させようとする国の政策です。もともと、子供を生みたいけれど養育費がかかる、仕事で育児の時間がない、といった理由が出生率の大きな原因の一つであることは指摘されていました。子供が生まれたら育児休暇を取って、育児に専念し、子供に手がかからなくなったら仕事に復帰する。でも、これまでは復帰してみたら、自分の仕事がなくなっていたり、他部署に回されたりと様々なケースにより、出産-育児休暇が仕事上不利に働くこともあったようです。厚生労働省によれば、それでも女性は70%以上が育児休暇をとるようですが、男性では0.5%にも満たないのが現状です。

今回の政策は、ある意味で少子化政策の目玉でもあります。しかしながら、企業に義務を付加されるため、実質的に企業の人件費増を導く政策。いよいよ2005年度より開始ですが、その行く先はどうなることでしょうか。。。


[2005.3.4] 情報漏洩問題が盛んに取り立たされるようになってきましたね。ネット社会になってからというものの、核兵器や軍隊がなくても、社会を混乱に陥れることが可能な時代になりました。現在では、パスワードを盗み取ったり、不正なアクセスを自動的に実行するプログラムが個人レベルで利用できるようになり、個人情報を含んだデータベースは高額で売買されます。最近、「資産運用は如何ですか?」というセールス電話があちこちから研究室にかかってきます。とにかく多い。きっと名簿などが出回っているのでしょう・・・

先日、研究室にかかってきた電話。時間帯を考えると疑わしかったのと、すぐ外出しなければいけなかったこともあり、電話を取りませんでした。そうすると、切れた直後に今度は携帯電話が鳴ったのです!! オフィスの番号と携帯の番号をセットで手に入れているんですね・・・驚きです。その時は、それから出かける先からかと思って思わず携帯電話に出てしまって気づいたのですが(苦笑)

ところで、何気に使っているパスワード。多いですね。でも、簡単なパスワードは安心していると、あっという間に盗み取られてしまいますよ。そして、大概は盗み取られたことに気づきません。某大学では、「ある女子学生が、第三者に勝手に自分のアカウントでシステムに入られ、相手を中傷するメールを勝手に送られていた」 などという事件も頻繁に起こっています。パスワードは安易なものは避けましょう。キーボードの手の動きからでも、すぐ類推できます。

ちなみに、通常、パスワードは6文字以上、8文字以下というのが多いですね。例えば、アルファベット27文字+数字10文字を使って、何通りのパスワードが作れるでしょうか??? 8文字パスワードなら、37の8乗になって、3兆5千億種類のパスワードが作れます。1日は86,400秒ですから、前通りのパスワードを順番に試していくには、もし1秒間に10,000個のパスワードを試すことができても 4,065日かかります。難しいパスワードなら、例えコンピュータを使って端から全部を試してみても結構な時間がかかることが分りますね。

でも、例えば、ユーザが masa という文字が頭のパスワードを使っていることが分っているとしましょう。このとき、考えられる組み合わせは、37の4乗に減って、高々187万通り程度です。もし1秒間に、500個程度試すことが出来れば、1時間程度で全てを試し終えてしまうことになります。

分り易い文字列を使うだけで、ともかく想像以上に、パスワードは見破られ易くなるという訳です。


[2005.3.3] コクド前会長の堤 義明氏がついに証券取引法違反の疑いで逮捕されましたね・・・要するに、証券取引所に株式公開している会社は、事業年度が終了すると金融庁に報告書を提出することが義務付けられていますが、ここに虚偽の記載があり、これは堤氏の指示で行われていたというものです。ともあれ、西武ライオンズという球界の一時代を築いた球団オーナー、日本オリンピック委員会(JOC)の会長など、多方面で絶大な影響力を持った人物だけに、ある意味、非常に残念なことです。

1960年代初頭という極めて早い時代に、スキー時代の幕開けを予感し、苗場スキー場と苗場プリンスホテルをオープン。64年武鉄道グループオーナーに就任後も、東京、赤坂、六本木、新宿、横浜・・・と各地にプリンスホテルをオープン。大磯ロングビーチのオープン。クラウンライターライオンズを買収し西武ライオンズの設立して、石毛、秋山、清原、デストラーデを擁する超強力打線と豊富な投手陣で西武王国を築く。

私たちがよく耳にしたり、利用したりする色々なことに、西武グループは関わっていました。プリンスホテルのスケート場も、子供の頃良く行きました。堤前会長は、マスコミなどの表舞台にはなかなか出てきませんでしたが、その影響力はともかく大きかったようです。

その輝かしい実績が、全て色褪せてしまいます。

今回、堤王国のイメージが西武球団の売却問題につながる可能性も否定できません。人気投手、松坂大輔を擁する昨年の日本一球団ですが・・・イメージ払拭に失敗した場合の人気低迷、ファン離れが危惧されるところです。


[2005.3.2] 鬼怒川河川敷で、乗用車内から男女3人の自殺遺体が見つかった事件。多くないですか??? というより、多過ぎはしませんか??? 今回は14歳の中学2年生女子生徒が含まれていたそうです。

これから、たくさん楽しいこともあっただろうに・・・これから無限に広がった可能性があったのに。

普通、人間、死ぬ気になれば何でも出来るだろうッ!? っと思ってしまいますが、、、自ら命を絶つということは、それだけの苦しみがあるのも事実なんでしょう。。。

でも、人間は血が出れば痛いし、息が出来なければ苦しい、、、それは、自分は生きている。死にたくない、っていう生物本来の本能の証。お腹が減れば苦しいし、睡眠が満たされなければ苦しい。本来、人間は生きるために様々な痛みや苦しみを持っている。それを、精神力で乗り越えてしまう。そこまでする前に何とかならないものなのでしょうか、、、

相手の苦しみも理解できるのがまた人間… 社会が悪いのかどうか、、、は分りませんが・・・


[2005.3.1] 今日の夕刊の日経新聞によると、機械や電機などの大手メーカーがCO2排出量など、温暖化ガス削減の目標値を設定する方向へ動いているそうです。コニカミノルタグループでは、90年度比10年度に7%削減、リコーも7年度に国内CO2排出量を90年度比12%削減、松下電器も10年度に90年度比国内CO2排出量を7%、三菱電機も10年度に02年度比10%・・・と各社かなり厳しい削減目標を設定する模様です。日本は京都議定書における削減目標の達成が、すでに非常に困難な状況であるという認識が広がりつつあります。そのような中、各企業はさらに厳しい目標を自ら課すことで、環境に配慮した企業としての社会的責任を果たし、環境ブランドの構築に一生懸命です。

環境問題に対して、日本企業は頑張っている。これは間違いないと思います。とくに、大手の企業では様々な取り組みを継続中です。環境への取り組みがなかなか出来ない中小企業も多いのが実態ですが、時代の流れでしょうか。環境経営の取り組みは、徐々に広がっているように見えます。

しかし、、、日本全体での温暖化ガス排出量全体の抑制の鍵となっているのは一般消費者であり、国民。一部の企業が懸命な努力をしても、個人個人の行動はそれをぶち壊しにすることができる。それが真実,,,ではないでしょうか。

ところで、二酸化炭素は植物の光合成によって酸素に変えられるというようにある程度の循環構造があります。では、濃度が現在のまま変わらないようにするにはどうしたらよいのでしょう? 簡単に言えば、現在の CO2排出量半分程度に抑えられれば良い、というのが科学的見地からの試算だそうです。7%とか、10%ってずいぶん少なく見えますね・・・削減がどれだけ難しいことか、良く分かるかと思います。


[2005.2.27] 幸福感とは実体にあらず、自分が置かれている環境を、どのように観るか??? で決まる・・・

人は長く共にいると、相手の悪い面ばかりが見えてくる。

長く共にいた人と、離れてみると、相手の良い面ばかりが見えてくる。

人は失ってみて初めて、その重みが解かる。なんて、天邪鬼なものなのだろう・・・


[2005.2.26] 加熱するフジテレビライブドアニッポン放送株争奪戦

この戦いは、ついにニッポン放送のフジテレビに対する新株予約権発行を差し止めるため、ライブドアが差し止め仮処分申請を東京地裁に提出するという展開に発展しました。この話題は連日大きく取り上げられていますね。

昨日、某学生に「だいたい何でニッポン放送株でそんなにモメているんですか?」っと質問を受けました。そもそも、何故にライブドアはニッポン放送の株をほしがり、フジテレビがそれを阻止しようとしたのでしょうか?

もし、ライブドアがフジテレビと手を組めれば、テレビという巨大メディアと組んで、ネット上で扱うコンテンツを大幅に増やすことができます。一ネット企業が、もしテレビ局の経営に関わることが出来れば、その先には様々な可能性が眠っています。ネット上でテレビ番組を流す、なんてことも可能になってくるでしょう。そうなれば、ライブドアにとっては膨大なビジネスチャンス!しかも、人気テレビ局と組めれば、これは他社にとっては大きな参入障壁にもなります。

そこでライブドアはニッポン放送に目をつけます。ニッポン放送がフジサンケイグループの一企業であるにも関わらず、フジテレビの株を32%も保有する筆頭株主でした。現在は、ニッポン放送がフジテレビ株を売却して、保有率は22.5%まで下がっていますが、それでも筆頭株主です。株の保有率は、その株主がその会社の経営に強く関われるか否かを決めます。例えば、企業の重要事項の決定に際して、30%以上の株式を保有している株主は拒否権を持つわけですね。

ライブドアが、ニッポン放送の経営権を持つ大株主になれば、それは間接的にフジテレビの経営に関わることが可能になります。ニッポン放送は、フジテレビの筆頭株主なのですから。しかも、フジテレビの株価22万円前後(時価総額6000億円弱)に比べて、ニッポン放送は6000円前後(時価総額2200億円強)で推移していますから、買い付けるのもこちらの方が簡単です。ニッポン放送の筆頭株主となって影響力を持てば、時価総額で3倍近く多いフジテレビにまで影響力を持つことができると言うわけです。このフジテレビの持ち株比率のねじれ構造は兼ねてからリスクとして指摘されていたようですが、ライブドアがこれを見逃さなかったということなのでしょう。。。


[2005.2.25] しばらく更新をサボってしまいました・・・(汗)

今日の日経新聞。大学激動の特集がまた始まりました。大学の卒業論文と修士論文の質の低下の問題が指摘されています。大学院の入学者は、ここ10年で40%も増え、10万人を突破しました。大学院重点化は文部科学省が進めてきた政策の一つです。当時、受験戦争に巻き込まれる中高生の個性を尊重したゆとり教育と、画一的ではなく、専門的な研究スキルと知識を習得する大学院重視は、同じ方向性を持っているように見えました。

大学は、専門的な研究を通じて、様々なスキルを習得する場でです。特に理工系では研究室に配属され、卒業研究に着手してからが、本格的に学ぶ場といえるでしょう。4年生も終わりに近づき、卒論の完成が近づいてくると、本当の勉強のスタイルがようやく身についてくるようで、さらに研究を進めてみたいと言う学生も毎年かなりいます。研究室こそが、大学の4年間でもっとも多くのことを身に付け、自己を実現する場なのです。

ある意味で、大学院は本当に学びたい学生が、自らの投資を回収する期間なのかも知れません。早稲田大のある学生は「4年生になって研究室配属されてからが、本当の教育を受けた期間だったような気がする。大学院に進学してこそ、初めて学費に見合った教育を受けられたという実感がある」っと。

いま、その大学院の規模拡大による質の低下が叫ばれています。大学院は、本当に勉強したい、研究したいという学生にとっては、とても貴重な場になるでしょう。反対に、何となく、就職したくもないから進学して学生の期間を延ばすという学生にとっては、デメリットしかないのかも知れません。


[2005.2.15] グループ討論など、議論をして何らかの解答を集団で見い出し、合意に結びつけるような状況はたくさんありますね。きちんと自分の意見を相手に伝えながら、相手の主張を正しく理解し、全体で正しい結論へ向かって道筋を立てていかなければいけません。でも、これって実は実際にやってみると、とても難しいことであることが分かります。就職活動のグループディスカッションで、時々失敗した−っという言葉を学生から聞いたり、逆に「たぶん良かったハズ!」という自信満々の言葉を聞く事もあります。果たして、本当に本人が思っているように良かったのでしょうか???

例えば、ゆとり教育の前面見直しがニュースになっていますが、これをテーマとして、議論してみましょう。「日本はすぐにでもゆとり教育から脱却し、子供の基礎学力向上のための政策を推し進めるべきか否か?」仲間内で、全員が合意する回答が得られますか?

論理の展開、というと難しく聞こえてしまうけれど・・・話をするには何でも「前提」や「仮定」、「定義」があります。しばしば、この定義がぐちゃぐちゃなまま、統一しないで話を進めると、話は一向にまとまりません。例えば、A君が

「絶対、ゆとり教育は止めた方が良いよ!だって、日本の子供の基礎学力は諸外国に比べてかなり低くなっているのだから。早くゆとり教育から脱却して、すぐにでも、基礎学力向上を念頭に置いた教育システムを再構築すべきだ!」

と言ったとします。これに対して、B君は

「ゆとりのある方がいいじゃないか。子供は空いた時間に好きな勉強を出来る。長所を伸ばすことができるんだよ。僕も時間的なゆとりがあったら、良い塾へ行って、もっと専門的な勉強をしてもっと頭は良くなっていたはずさ!」

と言いました。さらに、C君が

「まだ、始めて数年しか経っていないやり方をすぐ変えるというのは如何なものかなぁ。少なくとも、10年や20年経ってみないと、現在のゆとり教育で育った世代が、良かったか悪かったか、結論は分からないと思う。だから僕も変えるべきじゃないと思う。」

と加勢します。さて、あなたはどのように、この間に割って入りますか???


[2005.2.14] 就職活動に勤しんでいる3年生とM1の皆さん。週間ダイヤモンドの2月19日号読みました?

企業人事に対する調査における、就職採用において重視されるポイント。第1位 「積極性」、第2位 「責任感」、第3位 「コミュニケーション能力」、第4位 「協調性」、第5位 「健康状態」、、、ちなみに、「クラブ・サークル等の経験」は14位、「大学名」は19位、「資格の有無」は20位。興味のある人は是非読んでみましょう。

そう言えば、積極性や責任感の乏しい学生さん、多いですね・・・ 特に責任感!! やり始めたことに責任持とうよ!っていうことです。途中で嫌になって投げ出さない。面倒くさがらない! これからの長い人生、「自分がやりたいこと」だけをやっていれば済むということは、ほとんどないんですよね・・・色々な意味で周りや社会に合わせていくことをしなければならないんです。コミュニケーション能力もそう。そもそもコミュニケーションって何ですか? 情報を伝える能力?違います。 相手と情報を正しく共有する能力の他に、感情を共有する能力が含まれます。これはとても重要ですから、覚えておいて損はありません。

人間は感情で動く動物です。感情を全く抜きにして、良い仕事など出来るワケがありません。コミュニケーション能力を必要としない職種もあります。だから、勿論それが全てではありません。が、少なくとも、コミュニケーションが必要な職場では、相手の感情に配慮したり、相手の感情を読み取ったりできることが必要です。

普段から、相手の感情に配慮していますか?


[2005.2.13] 野口悠紀雄 著 「超勉強法」という本があります。もし、勉強嫌いだけれど、勉強が出来たらいいなァ・・・と思う人。あるいは、勉強の面白さをどうやって伝えたらいいんだろう?っと悩んでいる人。一度、読んでみたらどうでしょう?

そもそも、人間は「知りたがり」の動物です。あなたの隣で、何やらコソコソとやられていたらどうでしょう。きっと、何を話しているのか、知りたくてウズウズするはずです。勉強は本来、うまくやれば、知的好奇心を満たしてくれて、自分自身を豊かにしてくれる上に、何とも言えない快感を与えてくれるもの。もし、そうでないとすれば、やり方に問題があるんですね。

実は、これを書いているワタクシ。小学生→中学生→高校生と、ここまで大の勉強嫌いでした!高校までのいわゆる偏差値でいうと30台。立派な落ちこぼれの一員ですね(笑) 中学では、アルファベットが最後のZまで書けずに、成績は1でした。一番得意な数学が平均レベルの3で。

他に何をやっていたかというと−部活です。高校では、明けても暮れても部活ばかりでした。部活を続けたくて、3年の夏から受験勉強を始め、浪人してようやく大学に入りましたから。 でも最初は嫌で嫌で仕方なくて。試験の成績も全く上がらなくて。

勉強が出来ない人の心境は実は良く分かるのです。そして、やり方次第で生まれ変われるということも。。。


[2005.2.12] 大学院の修論発表会が終わって、大学はしばらく春休みの静かな時を迎えました。今日、大学院の発表を見ていて感じたこと。二十歳過ぎの、2年間って如何に人生にとって大事で、替え難い期間であるか、ってことを実感しました。2年間頑張り抜いた子の成長は素晴らしいです。確かに学術的には、教員から見たらまだまだの面もあるでしょう。でも、4年生の卒論発表の後に、修論発表を聴くとやっぱり有意な差を感じてしまいますね。

あっ、、、もとぃ。全てがそうというわけではなく。修論は卒論からの伸びも大きい分、個人による差(ばらつき)もとてつもなく大きくなっているように感じました。2年間を有意義に過ごした学生は、ここで勉強した2年間が替えがたい宝物になるでしょうね。


[2005.2.10] 卒業論文発表会が無事終わりました。一部、無事ではないけれど・・・ともかく終わった・・・

みんなお疲れさま☆

「出来の悪い子ほど可愛い」っていう言葉があるけれど、ある意味これは本当なんだろう。手のかかる子ほど、心配でしょうがなかったりする。これは教育でも同じなのかも知れません。

手がかかって、なかなかうまくいかなくて・・・そんな中でやってきた1年間は本当に思い出深いものがあります。いや、、、違うかな。出来の良い子も同じくカワイイ教え子です (^-^)


[2005.2.9] LAN環境演習の最終試験を採点していて思ったこと。ネットワークに関する言葉には、意外に分かっているようで、分かっていないことが多いな・・・ということ。

例えば、「インターネットエクスプローラとは?」に対して、「パソコンの画面」という答え。これが意外に多いのにびっくりした。。。確かに、インターネットは経験することが多いこのご時世、IE=パソコン画面 という認識になるのか、、、っと新たな発見。他にも、、、

(問い)「LNAケーブルとは?」 → (答え)「授業で使った青いケーブル

(問い)「ルータとは?」 → (答え)「通り道

(問い)「Administratorとは?」 → (答え)「何でも出来る偉い人

そういう答えを期待しているわけがなかろう (-_-; う〜む,,, あれ程、説明はしたつもりなのだが・・・(汗)


[2005.2.8] ちょっと古いのですが。1月22日の日経新聞夕刊の1面から。最近、話題に上ることが多くなった介護保険の問題で、高齢者が要介護状態になるのを防ぐための「介護予防」の記事が掲載されています。2000年に始まった要介護認定制度により、要支援、要介護1、・・・、要介護5の6段階の認定がなされ、その要介護度に応じた介護サービスを受けられるようになりました。これに伴って、高齢者が尊厳を持って暮らせる社会的仕組みが整備されたわけですが、一方で要介護認定者に伴う将来の負担増が危惧されています。そのため、介護予防の専門家を育てようと、東京都は「介護予防運動指導員」や「介護予防主任運動指導員」といった専門資格を新設するそうです。介護予防の対象者となる高齢者は全国やく270万人に上る見通しで、指導員は10万人も必要だとか。

うちの研究室の4年生藤田さんによる卒業論文では、現状のままで推移した場合、横浜市都筑区の要介護認定者が将来どのように増加するかをシミュレーションしています。この結果では、現状では要介護度1,2の人数が多いものの、将来的には要介護5の状態の重い要介護認定者が急激に増加することが明らかになっています。この結果は、要介護認定を受けると、同じ要介護度に留まる割合が30%〜40%程度と低く、年々悪化する傾向が強いことに起因しています。

「適切な介護予防で、寝たきりにならない準備をする」って、社会的にも、そして個人の豊かな一生のためにも、とても大事なことなんですね。


[2005.2.7] 今月末に、野球チームOZのチームメートの渡辺淳君の結婚式があります。「参加するよ」と伝えていたのですが、最近になって同じOZメンバーである鈴木君からメールが・・・

OZで余興をやります。決定した内容は、ズバリ歌です。
曲名はSMAPの「世界で1つだけの・・・」(うる覚えですみません)
先生のパートは中居くんです。
練習してください。
>各位
DVD買いました。連絡くれれば、レンタルします。
あと、そのまま歌うのもなんなんで、、、
全員(先生、島木、糟谷、崇広、鈴木)、ヨンさまに仮装します。
いかがでしょうか。
以上、宜しくお願い致します。

→ げげっ!? なっ,,,中居クンですかっ??? CD聴いても、どれが中居クンだか分からないのですが・・・(汗) だいたい何故、ヨンさまが・・・(一言いってもいい?ワタクシ皆さんのよーに、若くはないのですが・・・苦笑)


[2005.2.6] この前、横河電機の魚住さんと、環境問題の話になりました。これから10年、20年は、環境問題がさらにクローズアップされてくるであろうと。冷静に考えれば、現在の経済社会は利便性追及が先に立ち、ある意味狂ったように石油を燃やして、膨大なCO2を排出しています。一般家庭でも普通にエアコンは稼動しているし、必要なものを必要な時に、必要な場所へ届けるために、毎日縦横無尽にトラックが行き交い、高品質のサービスを提供しています。

企業努力によって、よりエネルギー効率の高い環境配慮型の家電や自動車も開発されても、それを上回るスピードで消費が伸びれば、全体としては効果を打ち消してしまいますね。。。少なくとも、私が子供だった頃には、クーラーのない部屋で窓を開けて寝るのは当たり前でした。宅急便も翌日に必ず届くなんて考えてもみなかったし、24時間営業しているコンビニもなかった。お正月にはお店が閉まるので、年末には一家で食料品の買い溜めをしていました。その分、「あぁ、お正月だなぁ・・・」という実感も深く沸き上がったものでした。

現在は、何もかもが便利になっています。それはそれでとても良い事なのですが、持続可能な発展社会を考えた時には、環境問題を抜きには考えられません。物流一つを取ってみても、モーダルシフトといった取り組みが必要不可欠になってくるのでしょう。

でも、今までのやり方や仕組みをガラリと変えるのは、とてもエネルギーの必要なことです。それによって、利益を被る人もいれば、不利益を被る人もいる訳ですから。でも、我々人類がこの先、未来の子孫に豊かな地球を残そうと思えば、今はそれを可能とする最後のチャンスなのかも知れません。


[2005.2.5] BSEが日本でも確認されました。変異型ヤコブ病です。この患者さんは昨年12月に亡くなっているのですが、89年に1ヶ月間ほどイギリスに渡航した際に感染したのではないかという推測がなされています。脳波などがこれまでの異なっていたことから、診断もかなり揺れたらしいです。渡航の期間が1ヶ月と、非常に短いことから、感染源についても様々な憶測があったようです。ただ現状では、国内の牛を食べて感染する危険性はほとんど考えられないとこから、英国渡航時に感染した疑いが強いとのこと。英国への渡航暦がわずか1ヶ月で感染発症してしまうとは・・・この患者さんも何と運の悪いことで、本当にお気の毒です…

次から次へと出てくる人類の難敵、、、なんと頭の痛い話でしょうか。。。


[2005.2.3] 日経新聞2月2日の3面。デジタル家電を事業とする企業の収益状況が明暗を分けていることについて、本誌の分析が掲載されている。同誌の分析によれば、@経営資源をデジタル家電に集中した企業の業績は悪化し、収益事業の分散を戦略とした企業が安定、A主要部品を外製で外部調達する企業が価格競争により業績は悪化し、主要部品を内製している企業がコスト競争力でも優位に立ち安定、B汎用製品を主事業とする企業は価格競争に巻き込まれ業績は悪化し、専用品に特化してユーザ要求に応える製品は依然として価格交渉力が高く、このような製品を扱う企業が安定、とある。

この記事から思うこと。

戦略の優位性は、ビジネス環境によって常に大きく変化するということ。もしデジタル家電がさらに伸びていれば、ここに経営資源を集中した企業が優位になっていたことだろうし、外製部品の汎用性が高まり価格が十分下がっていれば、これをアウトソーシングした企業の方が優位になっていただろう。汎用製品はマーケットも大きいため、ここで大きなシェアを獲得し、ブランドを確立できれば大きな収益となるが、参入企業も多く競争は激化。それによって市場価格も大きく変化する。これだけビジネス環境の変化が激しい時代に突入し、戦略のロバストネスやリスク管理の思考が重要となってきていることの証拠ではないだろうか。

しかし、こういったことは言うは易しだが、実際にはとても難しい。要するに、ロバストネスは様々な状況に対して優位であることを指すが、特定の状況においては、その状況に特化した戦略に負ける。要はバランスだ。このバランスをどこに据えるか、については残念ながら科学的な絶対的な決定理論は存在しないと思う。戦略を扱う経営陣の先見性、判断力などに依存する面が大きいように思われる。様々な市場分析手法やビジネスモデリング手法、マネジメント手法は、意思決定のためのツールだ。

これらのことは、「一時の業績状況だけで、その優位性を評価できない」ということも同時に示している。


[2005.2.2] 日本経済新聞の文化面にある「私の履歴書」を面白く読んでいますが、2月1日からマネジメントの父と呼ばれるピーター・ドラッカーの連載が始まりました。95歳でも今なお大学での講義と執筆活動を続けているという素晴らしいバイタリティーを今も持っている大教授です。学生の皆さんも読んでみては???


[2005.2.1] ネパールの情勢がまた悪化しました・・・3月にネパールフィールド研修を企画し、準備を進めてきて、明日がその事前ワークショップの日であるにも関わらず、直前にて最悪のニュース。正直、頭が痛いです・・・

ネパールは王国という名の通り、キングが存在する国です。それほど広くはない国土に、非常に多くの動植物種が生存し、民族的にも文化的にも多様性を持つ国です。海抜数十メートルから、世界最高峰のエベレストまで、非常に肯定差のある国土は、豊かな自然環境を持ち、かつツーリズム、及び開発と環境問題という複雑な問題を有する国です。その特異性から、研究するには大変興味深いフィールドを提供してくれるのですが、政治的には混乱が続き、マオイストによるテロ行為もたびたび発生しています。

そのような情勢の中、Gyanendra国王がDeuba首相を解任し、自ら主導権を握って治安維持を図るという声明を出しました。これに伴い、ネパール政府は厳戒態勢をしき、国際線はストップ、ネパールへの電話などは政府によって制限されるという事態に陥っています。市民はこの国王のギャンブル的行為に多大な影響を受けます。各地で様々な暴動やマオイストによるテロ行為が加速する可能性が出てきました。

マオイストとは、ネパール共産党毛沢東主義派のことで、90年代前半の民主化闘争から暗躍する組織です。たびたび、政府機関を襲撃したり、強制的にバンダと呼ばれるストライキを実行したり、様々な行動で反政府活動を展開しています。ネパールの貧困問題や汚職問題を根拠に反政府運動を行っていることになりますが、1,700人以上の命が失われているこの情勢は一刻も早く解決すべき問題です。

マオイストの詳細については、例えばこちら もう一つ、JICAのページから

このような政治的な不安は、ネパール国民のことを思うと、不憫でなりません。一刻も早く、事態が収拾する様、願う他はありません。。。

しかし、自ら2度目に選んだ首相に対して、またも2度目の解任を行い、自ら実権を握って政局を安定させよう、という国王の判断はいかがなものか・・・世界的には共産政権が崩壊しつつある中、武力で勢力拡大するマオイストの行為も肯定できないのですが… 何とも悲痛な話です。人類は戦いを避けることは出来ないのでしょうか。。。


[2005.1.30] もの凄く久しぶりに大学の教職員野球部の試合に行ってきました。晴天であったものの、冷たい北風にやられながらの試合でした。試合の方はきっちり9回やって、4−2で勝利!2005年の初戦は出足好調ですね(^_^; しか-し,,,身体のあちこちが筋肉痛です・・・(苦笑) 日頃から少しは身体を動かさないと、そろそろやばい感じです。


[2005.1.29] 怒涛の如く、卒論提出が終わって〜 少しホッとしました。昨日、西川計測の竹内さんに誘われ、慶応MCCの勉強会に行ってきました。企業の方との集いは楽しいです。色々な話が聞けますし。この日は横河電機の魚住さんより、DVD開発時・製造時に必要となる高性能計測器を開発し、製品化してきたプロセスについて講演があり、その苦難の道のりについて色々と分かり易く知ることができました。竹内さんのお計らいで、うちの3年生3人も一緒に聴講し、「とても分かり易く丁寧に説明してくれたので、本当に面白かった!」との反応でした。企業の開発側では、時としてシーズから育つ素晴らしい製品がありますが、それはもともと本当にたくさんの種を作る必要があり、その中には発芽すらしなかった種も本当に多い訳です。それでも、一つ一つの種を育て上げ、開花までもっていくエンジニアの気力、長年の努力には本当に頭が下がる気がします。

世の中の企業には、素晴らしい技術がたくさん眠っています。これを如何にうまく活用し、市場にあった製品として作りこんでいくか。この日のお話にあった中で印象的だったのは、「この開発プロジェクト成功の要因の一つは、企業内で50%くらいできている技術をベースとしていたこと。全くゼロという、始めから取り組むのはかなり難しい。」ということです。逆に言えば、一見何の役に立つのか分かり難い研究を積み重ねるのも重要ということ。確かに、投資対効果の即効的な効率性の面からは×なのかも知れませんが。


[2005.1.28] 2003年の35歳未満フリーター人口は217万人だそうです。ニート(仕事も教育も受けていない人)も52万人。これはもの凄い数字だと思う。10年前の2倍以上の数字だとか。なんでも、厚生労働省によれば、2000年に就職した大学卒就職者の36.5%が3年以内に会社を辞めているとのこと。3人に1人以上ですよ・・・う〜ん,,, 自らのスキルアップといったポジティブな退社なら良いのだけれど・・・

「やりたかった事と違った。。。」 よく耳にするような気が,,,でも、一応、トライしてみて「違った」っていうんだから、それはそれで評価に値する、っていうところか、、、

これは時代の副産物??? 「やりたいこと」って何だろう??? 自分が大学生の頃、周りに「やりたいこと」が明確に決まっていた仲間がどれだけいたんだろ??? いなかったと思う。


[2005.1.27] 世の中には不思議〜なことがたくさんあります。 NHKの海老沢会長が辞任しましたね。「紅白歌合戦」などで、プロデューサーが制作費4,800万円余りを着服していたことに始まったNHKの不祥事は、45万件以上の視聴者の受信料支払い拒否を引き起こし、NHKの財政基盤を揺るがしました。不祥事影響による減収は、実に72億円に上るとか。NHKは収入のほとんどを受信料で賄っているので、これは痛い・・・

受信料の納入は、1950年施行の放送法によって定められているけれど、実は支払い拒否に対して、罰則規定などはないらしいです。そういえば、私の友人も学生時代、「NHKは見ていない!!」っと言って、集金係の人を追い払っていた。。。(苦笑)

ところで、その海老沢会長。NHKの通常の方法で退職金を計算すると、なんと1億2千万にもなるらしい!! いや、すごい額です。不祥事で辞任しても、もらえるのだろうか(汗)


[2005.1.26] 今日は正直忙しいです。何故忙しいかって??? 卒論本論の提出が迫っているからです。あー大変・・・学生も大変なんでしょうけど。。。


[2005.1.25] 2005年春場所大相撲は、朝青龍(東横綱)が優勝しました。15勝0敗の完全優勝だそうです。しかし、いつも気になるのが、大相撲の横綱の強さ。様々なプロスポーツはあれど、ここまで強弱の差がはっきりでるスポーツも珍しいのではないのかな・・・例えば、野球。優勝するチームでも、勝率6割くらいです。10回試合すれば、4回くらいは負けるという計算ですよ。でも、大相撲では、圧倒的に強い横綱が勝ち続けることはよく見るような気がします。

ちなみに・・・横綱 朝青龍が1回の取り組みで勝つ確率を0.9としてみましょう。勝つ確率9割ということは、圧倒的な強さと言ってよさそうです。このくらい勝率が高ければ、15回くらい連続して勝ち続けることはできるかも知れませんね。

このとき、15回連続して勝つ確率は・・・予想できますか???

なんと〜 20.6%です!1回当り勝つ確率が9割という途方もなく高い数字でさえ、勝ちを15回続けるとなると20%の可能性でしか達成できないわけです。では、0.95では??? それでも、15回連続して勝つ確率は、なんと、46.3%!!

1回の取り組みで、95%は勝てる、という圧倒的な強さであっても、15回連続して勝つのは2回に1回以下。それだけ至難の技なのです。しかも、日頃から切磋琢磨し合っているプロの力士同士の取り組みでですよ。

朝青龍さんがどれだけすごいか分かってもらえましたか???(笑)


[2005.1.24] 最近、偽造紙幣が大量に出回っているようです。日銀は高額紙幣である新一万円札の増刷を決めたらしいですね。ただし、昨年から出回っている新紙幣は、印刷技術を結集したものだけに大量に増刷は難しいとのこと。全体での新規発行枚数は大幅に増加できないので、低額紙幣である千円札の分を一万円札にまわすらしいのですが。。。。

しかし、2000年には5000枚にも満たなかった偽札の発見枚数は、2002年には一気に2万枚まで急増しました。その背景には、家庭レベルの情報機器の能力が飛躍的に向上したことがありそうです。

これまで、日本の紙幣は印刷技術が極めて高く、偽造紙幣は作り難いと言われてきました。ところが、ITの進歩の影響がこんなところまで及んできたということでしょうか。一般のコンビニエンスでされ、偽造紙幣に対して勧告する張り紙が出ています。気がつきましたか? 小売店では「一万円札はまず疑え!」という風潮が・・・このような状況が続くと、日本でも紙幣の改刷間隔が外国並みに短くせざるを得ないかも知れません。

なんとも、まぁ、、、大変な時代になってきました。


[2005.1.22] 今年の冬はスキーに行けるかな?大学の冬はやたらと忙しい。2月中旬までは、卒論・修論があって研究室内が一気に活気付く季節だ。その間、入試で大学に入れない期間があるが、教員はお休みというわけにもいかないので・・・卒論が終わった直後の1,2週間くらいが勝負かな(笑) 3月に入るとすぐ今年もネパール研修があるしね。

ところで、90年台中頃までかなり増えていたスキー人口はこのところ極度に減少気味である。確かにスノーボードの影響はある。しかし、スキーヤーがスノボーに移行したためにスキー人口が減ったとは考えにくい。何故ならば、スキー場に行ってもスノボーと共通利用であるリフトを待つ時間が確実に短くなった。リフトを30分待ってようやく乗って、数分で滑り降りてくる、などということも今では信じられない。

90年前後は 「あたしをスキーに連れてって」("あたし" ではなく、"私"かっ!? )のブームもあって、大学生はともかくスキーに明け暮れた。スキーが旨いヤツはかっこいい、だったのだ。大学生時代に、そんなヒーロー扱いであった上級者がいまさらスノボー??? っていうところには一昨日の話ではないが スイッチングコスト が高い。スノボーはスキーを熱狂した90年前後に学生であった層ではなく、その下の若者を取り込んでブームを起こしたものと考えてよいでしょう。

最近の1シーズンのスキーのプレー人口は3,500万人くらいです。90年前後のブーム時は、7,000万人以上もいたそうで。そりゃ、リフトにも待ち行列ができますね(笑) ちなみに、現在の3,500万人という数字、日本の人口と比較してみたらどうだろう。10人のうち3人が年1回スキーに行く程度の数字という換算になりますが、これは他国と比べても低いわけではない。ブーム時の 7,000万人という数字がバブルだったというわけ。


[2005.1.20] 携帯電話の2006年問題というのをご存知ですか?今日の日経新聞1面にも出ていましたね。2006年にも開始されようとしているナンバーポータビリティのことです。簡単に言えば、今まで、ドコモから au に携帯を替えたりすると、一々友人や相手に「携帯の番号が変わりました!」と連絡していたわけですよ。ところが2006年頃からはこれが同じ番号を継続して使えるようになる、この番号を継続できるというのがナンバーポータビリティというもの。これが実現すると何が起こるか??? 携帯ビジネスにもの凄く大きな影響がでる訳です。今まで ”番号が変わるのは嫌だなぁ”ということから、機種変更に留まっていたリピーターが、他社に流出する可能性が大きい。要するにユーザの ”スイッチングコスト” が一気に下がることになる。

これまでは、「他社の携帯の方がいいなぁ」と感じていても、乗り換えると様々な面倒が出てくる(これをスイッチングコストという)ので、留まっていたユーザが一気に流出する。スイッチングコストによるマーケティング戦略は時として大変有効であるけれども、これが崩れると一気に脅威に変貌してしまうということですね。

携帯の加入総数は90年代後半からもの凄い勢いで上昇し、8500万台を突破した。日本人の総人口は1億3000万人いないわけであるから、この先さらに伸び続けることはない。この先はユーザを取り合う形になる。固定電話も含めて、通信業界には今後また色々なことが起こりそうだ。


[2005.1.19] Harvard Business Review 2005年2月号の特集は、「マーケティングの新しい”P”」であった。何故新しい”P”かと言えば、これまで基本的なマーケティング戦略立案の4つの視点が ”4つのP” で説明されていて、これを ”マーケティングの4P” と呼んでいるからだ。4Pとは、Product(製品戦略)、Price(価格戦略)、Promotion(プロモーション戦略)、Place(チャネル戦略)を指す。詳細は、P.コトラーの数々の名著に解説がなされている。原著は大学院レベルの輪講に丁度良いかも知れない。

4P自体はずっと昔からある概念なのだが、ここ10年は企業の業績に厳しい目が向けられるようになり、マーケティング活動という効果の測りにくいものにもメスを入れようという試みが顕著になってきていた。マーケティングROIといった考え方だ。マーケティングでもきちんと ”費用 対 効果” を考えよう、ということである。その意味で、最近ではテレビ広告から、インターネット広告や街頭イベント、街中を走るバスへの広告などの "効率性" に注目したプロモーションに流れている傾向にある。日本の家庭では、以前のように家族で揃ってテレビを見ることが少なくなったのだ。1台のテレビを家族で見ていれば、一度に多くの人数にCMがさらされる。子供が「パパ、あれほしい!」とねだることも多かっただろう。また1人1台となりつつあるテレビ以外に最近では様々な情報メディアがある。CMになるとインターネットや携帯で遊んでみたりと、番組からCMに移ってもテレビCMを見続ける視聴者の数は確実に減少している。その意味で、クリック数という評価値に対して課金されるネット広告などは、確実に "費用 対 効果"が正しく測れているだろう、ということである。

ここで、Harvard Business Review の話に戻ると・・・5つ目のPは 「パートナリング」とのことだ!これは誠に同感だった。今後の企業は社外リソースを使って、というより、社外の企業や組織と連携し、このコラボレーションの中で1社ではなし得ることができないようなマーケティング戦略を展開すべきなのだろう。発想はSCMにも似ているが、パートナリングでは、時には競合他社とのコラボレーションも戦略的に行われる。競合他社との Win-Winの関係を築くことが可能なのである。これは、ゼロサム・ゲームで相手と戦っていてもしょうがない、ということだ。


[2005.1.18] 平成17年4月1日より、個人情報保護法が施行される。今日の大学の委員会でも話題があったが、個人情報取扱事業者の義務が明確に規定されるわけだ。大学なども学生の個人情報を保有しているため、現在様々な検討がなされている。

ここでまず疑問になるのは「個人情報」とは何か??? ということであろう。第1章 総則の第2項定義によれば、

 「個人情報」…生存する個人に関する情報(識別可能情報)

となっている。要するに、個人が特定されるようなものは全て個人情報というわけだ。ただし、”生存する” とあるので、故人については規定されていない。個人情報取扱事業者は、個人情報を取り扱うに当たり、その利用目的をできる限り特定することや、本人から直接個人情報を取得する場合に利用目的を明示することなどが義務付けられる。 個人情報保護法制の整備に関する情報↓

 http://www.kantei.go.jp/jp/it/privacy/houseika/hourituan/

色々と気をつけなくてはいけないのだが、実は情報流出の原因に関する調査結果では、故意による情報流出よりも、個人情報利用者および関係者、例えば社員などの知識不足による不慮の情報流出が最も多いらしい。今後は正しい知識とミステークをなくす仕掛けが必要になってきそうだ。


[2005.1.17] 卒論概要の提出が無事終わりました!無事・・・ではないけど (-_-;

まぁ、なんとか (^_^; 卒論を出すのは勿論自分ではないのだが、見守る方も大変だ。夕方5時前に1Fの教務に用事があって行ったら、大量の4年生の列がっ!? 切羽詰っていて、さすがに後回しにされました(笑)

今日は午後、情報探索入門の最終発表会(前半)があった。しかし- 今日の4つの班のプレゼンは本当にレベルが高かった。どの班も一生懸命やってきた成果が盛り込まれていて、大変好感の持てる発表だったと思う。

チョコを調べた班は、日本、ベルギー、アメリカのチョコを細かく砕いて形で見分けが付かなくし、被験者に試食してもらってどれが美味しかったかを質問する、という実験をしてきた。実際に食べた結果は、その前のイメージによる嗜好と差異があるようだ、という結論だ。彼女らの調査によれば、男性、女性を問わず、日本人はチョコが好きらしい。

裁判所を調べた班は、実際に横浜地方裁判所に行き、裁判を傍聴席から見てきた。その重たい雰囲気に負けそうだったらしいが(笑) 彼らの話はとてもよく纏まっていて好感が持てる。「裁判官の女の人がめっちゃ怖かった・・・」、「自分なら、情に負けて無実っ!! にしてしまいそうだった」という感想に現実味がある・・・

ポッキーを調査してきた班は、様々な調査を組み合わせて、総合技で勝負。多々の類似品に対して、ポッキー製造元の江崎グリコ社はどのように対応しているか?という本家本元のポッキーのブランド戦略の話から、学生に対して「どれをポッキーと言ってしまいますか?」というクイズの結果。そしてコンビニのフィールド調査。とても良かった!

コーヒーショップを調べた班は、緻密な計画と詳細な調査。とくに考え抜かれた感じのある、思慮深い視点がとても良かった。ドトールとスターバックスの差について取り上げ、実際にコーヒーショップに行って、客の行動や回転の速さなどを比較調査している。コーヒーショップはコーヒーだけを売る店にあらず。完成度はかなり高い発表だった。頑張ったね賞 贈呈です!


[2005.1.16] 明日(1月17日)で、あの6,500人近い犠牲者を出した阪神大震災から10年になる。被害を受けた地域では、今もなお復興途上に苦しむ方々がいるらしい。ひどく心が痛む・・・

あの時、私は早稲田理工の51号館15Fにいた。研究室後輩の卒論・修論指導をしながら。あの建物はやたらと揺れて揺れて。。。何でも霞ヶ関ビルの前はアジア一高かったというビル(?)らしいのだけれど・・・あのとき、研究室には自分も含め、5人くらいの学生はいたと思う。日頃は慕ってくる後輩達は、あまりの揺れにびっくりして後藤には一切お構いなく、一目散に研究室から逃げていった(後から聞くと、11Fまで逃げて降りたらしい)。研究室の本棚はギシギシと揺れて倒れそうになり、自分は一生懸命本棚が倒れ落ちてこないように抑えていた記憶がある。そのあと「ずいぶん揺れたな・・・」っとTVをつけてみると、そこにはまだ暗い未明の中、火災の映像が映し出されていた。

あれから10年か,,, 決して他人事ではない。合掌・・・


[2005.1.15] 今年も大学入試センター試験が始まった。外国語の受験者数は前年比2.9%減の52万人だったらしい。ここにも少子化の影響か。

しかし、センター試験というと、天候が悪いことが多いような気がする。今年は時期外れに良く降る雨に見舞われた。雪で交通網が混乱する、というような事態がなくてよかったけれど。。。そう言えば、確か2001年だったか、雪だった時があった。実はあの時、東大本郷で試験監督だったのを覚えている。実はどういう流れだったか,,,前の日、二子玉川でカラオケオールに行ってたんだよなァ・・・貫徹で試験監督に行ったので強烈に覚えている(笑)、、、と若き日の自分を懐かしむ (^_^;

ところで、うちの学部では来週17日の卒論概要提出を控え、いよいよ研究の最後の詰めの段階に入ってきた。初めて書く卒論概要は、学生にとって 「如何にそれを書くことが難しいか」を学ぶ場になる。知っていることや書きたいことをダラダラ述べることは簡単なのだよ(笑) いかに不要な贅肉をそぎ落とし、本質的な部分を論理的に伝えるか?これはとても難しいことだ。

ちなみに、後藤研究室では、5回程度の赤入れは当たり前!概要に関しては、徹底的に、納得するまで修正を重ねる。最初は真っ赤っ赤になった原稿にビックリする学生が多かったが、さすがに観念したらしい(笑) さて、まだまだ17日まであと二日。最後まで付き合うよ。


[2005.1.14] 昨日に続いて少子化に関連する話題。このところ、日経新聞1面に「少子に挑む」という連載の特集が掲載されている。その連載13回目の今日の記事は、日本で働く外国人労働者に関するものだ。日本で働く外国人は約80万人と1990年の三倍で、なおも増加傾向であるとのこと。特に、日本人が働きたがらない重労働の現場外国人労働者が支えてくれている。

しかしながら、外国人労働者に取って、日本はまだまだ住みにくい国のようだ。大きな日本人の発想転換が必要であろう。日本人の労働者が集まり難い職種では、すでに外国人頼みの職場も出てきている。少子化に伴う労働人口の減少によって、日本が今後外国人労働者と共に経済を支えていくためには、外国人に対する社会保障などの制度や意識の改革が必要という主張は正しいように思う。

そのうち、大量に必要となる看護や介護の分野にも、外国人労働者が必要となるかも知れない。実際、アジア諸国には日本での就業を希望する人は多い。数年前に将来的に不足する看護の労働力として、フィリピンなどの外国人労働者に支えてもらおうとする動きがあったらしいが、関係者間の複雑な思惑の不一致によってその実現の難しさが露呈されている。

直接的に我々の身体に関わるサービスを受ける側として、日本人一般の意識変化も必要であろう。歴史的に長い間、閉じた国であった日本の国民は、保守的な考え方を持ちやすい傾向にあるかも知れない。「病院に入院したら、看護婦さんが外国人の女性であった」というシチュエーションを想像してみて、一般の人々はどう感じるのだろうか・・・ きっとそれはそれで献身的な看護サービスを提供してくれると思うが,,,,,


[2005.1.13] 日本人口の年齢別構成比といったデータを見たことがあるだろうか。現在の日本の年代別人口はおおよそこんな感じである。

0-9才: 1,050万人
10代: 1,280万人 ← 現在、大学生が含まれる世代
20代: 1,650万人 ← 現在、大学生が含まれる世代
30代: 1,850万人
40代: 1,580万人
50代: 1,900万人
60代: 1,610万人
70代: 1,180万人

良く言われているのが、団塊の世代と呼ばれる現在50代人口の多さであり、この層が今後10年くらいのうちに定年を迎え、一線から退き始めることの影響である。この世代はそこそこの財を築いており、今後高齢者層の市場規模は確実に膨らむ。

ここではその次の世代に起こることを考えてみよう。現在の大学生は、厳しい就職戦線にさらされ、何とも大変な時代に生まれたものだと考えたくなるかも知れない。しかし、逆に言えば、現在50代の世代に比べれば、同世代内での競争はかなり軽減されている。人口が急激に落ち込み始める世代だからだ。大学に入ることも、良い教育を受けることも、ほぼ無競争に近い状態で得られるのである。さらに団塊世代が育った時代に比べて、価値観も多様で自分スタイルや個性を尊重する社会に変化している。

そもそも全体の人数がこれだけ少なくなり、かつ価値観の多様化が認められる世の中になっているのだから、今の20代、30代に言える事は何か??? 一言で言えば、「これだけは他人に負けない!」というものを持つこと、そして「○○についてなら、××さんに聞け!」と言われるようになること。それが個人の存在価値を認めさせてくれるはずである。現在1,850万人いる30代は競争が激しい世代かも知れないが、それらが定年となる時期を迎えると、現在の20代層が社会のトップ層を形成する時代になる。その時、人口減少が急速に進む若者の中から人材を発掘するのに苦しんでいる "企業のトップ層" になっているかも知れないのだ。同世代での競争は相手が少なくなる代わりに、年功序列は崩れて世代間を跨って競争が起こる。一部の優れたより若い人材と競争しつつ、なかなかそういう優れた若い人材を発掘できない、、、というジレンマの中で戦っているかも知れない。

現在も今後も、企業や社会が必要とするのは人の頭数ではなく人材。人材とは何か? "他人と差別化できる能力"を持った人間である。

就職の面接で、「私は大学時代、サークル活動に力を注ぎました!」と言っても面接官には響かない。なぜか?そのような人はたくさんいる。差別化する特徴には全くなっていないからだ。かと言って、学生自体から企業にとって即戦力になる程の差別化されたスキルや能力を持った人はいない。要はその後の実務経験を通じて、モノゴトを吸収し、必要不可欠な人材になり得るか??? が問われるように思う。そのために必要なものは、@コミュニケーション能力A適応力である。


[2005.1.12] そろそろ3年生も就職活動が気になってきたようだ。どうもうちの研究室は、コンサルティングファームやシンクタンクを志望する学生が多いようである・・・難関なのだが・・・実際には修士出てないとキツイかも知れないが、チャレンジしてみる価値はあるかも知れない。

ところで、自分が東大助手時代に、修士2年の学生が某コンサルティングファームの面接試験に行って帰ってくるなり・・・「この問題分かりますかっ???」って聞かれたことがある(笑)

コンサルティングファームの面接試験では、(学生にとっては)意外な質問をぶつけられるところもあるらしい。彼が言うには「ここにサイコロが3つあります。3つのサイコロを振ったとき、最大値が5である確率はいくつですか???」っと口頭で質問されたらしい・・・(笑) その彼も今ではすでに転職して、兼ねてからの希望であったトレーダーになってしまった。

3つのサイコロを振ったときの全ての組み合わせは、6×6×6 ??? そのうちの何通りの組み合わせが、最大値5なんだろう??? 全通りを書き出せば数えられるだろうか??? なんて考えているうちに、結局答えられずに帰ってきたとのこと(苦笑) 答えは分かりますか???


[2005.1.11] 今日はユニシスの方とLMSの検討会。いよいよ導入が迫ってきた。LMSを使って実際に授業をするのは、本学では初の試みとなるわけだが・・・去年から2教室遠隔授業の形式をとっているので、正直不安もあり。4月までに使いこなすのと、そうそう、LMSを使いこなせるSAを育てなくては!ちなみに、LMSとは、Learning Management System のことです。

しかし、このような授業支援システムが大学で利用できる時代になるとは・・・しかしながら、情報化が進めば進むほど、逆説的に痛感するのが、結局は人!!っということです。仕組みがどれ程素晴らしく整っても、結局はそれを使う人が優れていなければ宝の持ち腐れ。。。これは、あちらこちらの企業でも良く耳にする言葉です。結局は人材なのだ、っと。


[2005.1.10] 昨日の夜中〜イチローの特集を見た。彼はすごい男だ…

イチローの言葉↓
「小さい事の積み重ね,,,それが全て!結局のところ、それでしか頂上へは行けない」

「野球がうまくなりたい。それだけなんだ。少しうまくなれたかな,,と自分自身で思えるか、それは周りからは見えない。記録とかぢゃなくて、自分自身の問題なんだよ。」

う-ん,,,心に響くね(^_^;

とゆ-ことで!!(苦笑) 見つけた2005の目標!! 野球がうまくなる!これっきゃない!!

…(汗)

う-ん,,,何と影響を受けやすいワタシ…(-_-;


[2005.1.5] 年末のビジネス誌、経済誌の多くは、来年度の総予測特集号となる。年末は忙しくてなかなか読めなかった雑誌をまとめ読みする…

その中から気になった記事は・・・↓
「原油価格高騰はいつまで続くか?」

原油価格は2001年末から3年間ずっと上昇してきた。一般に景気が回復すると原油価格は上昇する。需要が供給を上回るからだ。特に今回の原油高は、中国が生産大国として大躍進すると共に、イラク情勢の緊迫など、石油減産国の政情不安があった。さらに価格上昇を期待した投資家の資金が原油先物市場に流れてさらに原油価格を押し上げ、昨年は1バレル50ドルという超高値を付けている。石油が高くなると市場はどうなるかと言えば、まずはガソリンが値上がりする。昨年の秋以降から、ガソリンスタンドのレギュラーが1リッター110円前後に高止まりしている。

原油が高騰すれば、消費量が落ち込み、環境には好影響だ。これまで、利便性を求めて原油を狂ったようにじゃぶじゃぶと燃やし続けてきた人類は、「程よいレベルまで消費を抑えろ」という神からの警告を突きつけられているのかも知れない。少なくとも2004年を見る限り、地球が悲鳴を上げつつあることは多くの人々が危惧するところである。

さて、2005年はどうなるだろう?経済誌の大方の予想は、需要の低下とイラクを始めとする産油国の供給量回復により、1ドル30バレル程度まで下落すると読んでいるようだ。しかし、これでも過去からすれば高値ではある。さて、どうなる???


[2005.1.2] 今年のお正月は、ともかく良く休んだ…だらだらとTVを見て、雑誌を読み、本を読んで過ごした。お陰でいま世の中で流行していることを結構学ぶことができた。

波多陽区にアンガールズ??? (^_^; 昨年は若手お笑い芸人がブームと聞いてはいたが。「こ、これか〜!?」っと,,,とても斬新でありました。これは、ツボにはまった人にはたまらない面白さなのだろう・・・なんというのだろう。。。

今までのお笑いは、小話やショートコントの内容自体が面白かったわけじゃないですか。最近では、「はて?オチは???」っと考えているうちに「じゃがじゃがじゃ〜ん!」っと煙に巻かれてしまう・・・・・・・ワケが分からないこと、の面白さは、最初はなかなか理解できないかも知れない。ちなみに、世の中には、最初は苦手なものが何故かはまると病み付きになってしまうことが良くある。タバコやコーヒーなどはその類であろう。誰でも子供の頃は苦手とするものだ。

話は戻って、波多陽区にアンガールズの話。。。

残念ながら- 一回でハマってしまった (-_-; あぁ、なんと単純なワタシ・・・


[2005.1.1] A Happy New Year!! 2005!!! o(^_^o) (o^_^)o

ついに年男になってしまう。年明けと共に、0時直後から「おめでとー」のメールが鳴り止まず。まったくもって心境的にはおめでたくないのだが・・・


後藤のつぶやき 2005年度版

2004年度版はこちら