第1回 情報探索と情報ツール、プロジェクトグループ編成

 グループを編成して自ら情報探索のテーマを設定し、情報の探索手段をいかにして活用してゆくかを考える。


1.本科目の内容:

 本科目はグループで課題を設定し、その課題の達成を目標としつつ、情報探索の様々な手法について学ぶことを目的とします。本科目では次の手法群を学ぶことが必須です。課題を設定しますが、下記の手法をもれなく活用していなければなりません。各手法の詳細については、講義が進む中でその概要と利用法を習得していきます。まずはこのような異なる手法群を実施することを頭に入れてください。フィールド調査や放送メディア調査は、事前に下準備が必要ですから、早い段階からこの準備を行います。

表1. 本講義で習得する手法群

手法 内容
オンライン調査 インターネット上の様々な検索エンジンや電子メールを利用して情報収集する。
フィールド調査 ディジタルカメラ、GPS、携帯電話等のモバイル情報機器を活用し、インタビューや現地視察等により、実際にフィールドに出て調査を行う。
ライブラリ調査 書籍、新聞、雑誌などの文献資料やCD-ROMを中心に、調査を行い、資料収集する。図書館のネットワークも活用する。
放送メディア調査 テレビやラジオなどの放送メディアから有用な情報を収集する。

 


2.本演習の進め方:

 本講義では次の二つを目的としています。

  1. グループにより、自分たちで課題を取り上げ、自分たちで探索をオーガナイズし、進むべき方向を議論しながら「研究」、「調査」の方法論全体を学ぶ。
  2. 「探索」に必要なノウハウである「オンライン調査」、「フィールド調査」、「ライブラリ調査」、「放送メディア調査」の手法を一通り体験学習し、その方法を習得する。

1.の目的のために、本演習では数人で構成される「グループ」を編成し、グループで設定した課題に向かって、議論と調査を進めていきます。そのため、各グループで調査対象であるテーマを設定してもらいます。

2.の目的のために、基本的な各調査の方法について解説し、簡単な演習問題等を解いたり、グループ課題のための調査を実際に行ってみることで、各手法を習得します。

全体の進め方については、担当教員の指示に従ってください。


3.グループ編成:

 担当教員の指示に従ってグループを編成してください。下記の要件に注意すること。

  1. 講義時間外に相互の連絡やミーティングが出来る様、連絡先(Eメール、携帯電話等)を表にして共有すること。
  2. 「グループ責任者」を決めること。
  3. グループ責任者とグループ構成員の名簿(学番、氏名、Eメールアドレス)をExcelで作成し、指定するアドレスにEメールで提出すること。
  4. 途中で投げ出すことは自分の単位だけでなく、グループ構成員に迷惑をかけることにつながるので、責任を持って担当にあたること。
  5. グループ構成員は、以下で掲げる「調査ノート管理者」「フィールド調査責任者」「放送メディア責任者」のどれかを担当します。ただし、全ての調査は(分担しても構いませんが)基本的に全員が行います。これらの責任者は、中心となりグループ構成員の誰が何を担当するかなどの役割り分担、進捗等うまくマネジメントしてください。

4.第1回授業の内容・課題

 各グループが構成されたら、グループ責任者を中心とし、次の内容についてグループ内で議論してください。グループ責任者は決定事項をTAに報告すること。

 (1)テーマの選定

 各グループのテーマは、担当教員の指示に従って選定します。各班自分たちで問題を発見し、探索を自分たちでオーガナイズすることも、本講義の内容に含まれます。テーマの具体例については、後述するので参考にすること。また、各担当教員の指示に従ってください。

 (2) 調査ノートの作成

 各グループ毎に「調査ノート」を作成します。「調査ノート」とは、調査の日付、調査担当者の氏名、調査内容、調査過程、調査結果、調査における成功・失敗の記述、感想、議論の内容、今後の方針 など、調査に係わる全記録を詳細に、かつ具体的、他人が理解できる形にまとめたものです。具体的な記入法は教員から指示があるので、注意して聞いてください。

 調査ノートの管理者を決定し、半期の講義が終了するまで、きちんと管理してください。途中で「なくなった」というようなことのないようしてください。この調査ノートも重要な評価対象として、最後に提出してもらいます。

 調査ノートにより、誰がどの調査を分担したのか、どの程度詳細に調査を進めたか、調査方法の習得はできたか、各調査方法の特質を理解できたか、等をチェックし、履修者の成績に反映します。

 (3)フィールド調査の準備

 10月頃には各グループ毎にフィールド調査に出ます。各グループで、フィールド調査責任者(複数可)を決めます。フィールド調査では、インタビュー等の調査が含まれますので、次の準備を行ってください。

  1. テーマ課題作成にあたり、フィールド調査として必要と考えられる場所を議論し、リストアップします。
  2. その中で、対人インタビューや現場視察など、事前にアポイントメントが必要と考えられるものをリストアップします。
  3. 次週までに「調査依頼状」を作成し、調査を依頼する先方に事前に依頼しておくこと。

☆注意: フィールド調査にあたり、本学の学生として恥ずかしい行為は厳に慎んでください。特に、対人インタビューや現場視察等で先方に迷惑や不快感を与える行為は絶対にやめること。

(4)放送メディア調査の準備

 課題作成にあたって、各グループで放送メディア(TV、ラジオ等)から必要な情報を取得します。各グループで、放送メディア責任者(複数可)を決めます。放送メディア担当者は、次週までに現在のうちからテーマに係わる番組表やCM等をチェックし、その結果をグループに提出して必要な情報を検討してください。この検討会に基づき、半年間の講義中に流れる放送メディアの情報をキャッチしてください。


5.本講義全体にわたるテーマについて

 本科目では、各グループごとにテーマを設定し、13回〜14回からなる講義全体に渡ってそのテーマを調査し、調査結果をまとめ、プレゼンテーション資料を作成、発表を行う、という形式をとります。従って、各グループが編成されたらただちに自分たちのグループで調査対象とするテーマを選定しなければなりません。

 テーマについては、教員側から各グループに明示的に与えるようなことはありません。各自で、調査を進めながら担当教員の指示に従って、テーマを絞り込んでください。下記は、参考のためのテーマの具体例です。

これらはあくまでテーマ選定のための具体例です。テーマ選定については、各担当教員の指示に従ってください。↓

  1. 「小学校・中学校・高校でのIT授業の実体について」(横井先生)
  2. 「キャンパス情報活用環境の状況,他大学との比較など」(横井先生)
  3. 「次世代情報技術と地域社会」(横井先生)
  4. 「都市と郊外ライフスタイル 」(ベアル先生)
  5. 「ニュータウンの生活と街づくり」(土橋先生)
  6. 地域を取り巻く店舗と企業の実態、地域密着性と今後の方向性(後藤先生)
  7. 地域の市民団体・特定非営利活動法人の実態、地域密着性と今後の方向性(後藤先生)
  8. 大学の地域密着性と今後の方向性(後藤先生)
  9. 大学の情報ネットワーク・IT管理に関する現状と今後の課題(後藤先生)

 

注) 対象が決まったら、フィールド調査責任者と放送メディア調査責任者は、直ちに調査の準備をしてください。(担当教員の指示に従うこと)

☆ フィールド調査責任者 → フィールド調査計画

☆ 放送メディア調査責任者 → TV、ラジオ等の番組で必要なものをチェック


☆ その他、不明な点は担当教員かTAに聞いてください。